鬼の女房 (角川文庫 緑 314-12)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041314128

感想・レビュー・書評

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  • 田辺聖子の百人一首という本の中に同書の名前が出てきて気になったので読んでみた。小説かなと思って買ったけど小説ではない、、解説本みたいな感じ。

    古典作品中の鬼にまつわる話。今昔物語からの引用が多い。
    鬼に纏わり付かれる人の話や芸術に通じてる鬼、恋焦がれて鬼になる人…恐ろしさもあるが、それぞれ人間味もある。

    昔(平安時代や鎌倉時代など)はあやかしや鬼がいると当たり前に信じられてきて、現代ではなかなか鬼がいる、とは信じられていない。
    だが本当は、鬼というものは人間の心に潜むものであって、誰しも鬼になり得るし、現代でも自分でも起こり得るのだなと感じました。(シャーマンキングという漫画で、アンナが鬼を生み出していたのを思い出した)

    「水に溶ける鬼」という小野篁の話が一番好き。
    亡くなって幽霊になった妹をいつまでも愛し続ける篁…素敵でした。

  • 「水に溶ける鬼」(「篁物語」)のみ読了。

  • 鬼にまつわる話の数々で、読みやすく、面白い本。
    禁断萌えなワタクシとしては、表題になった話が好き。『小野篁』の若き頃の悲恋。
    しかし、この本は手に入り辛いか・・・

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著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

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