おちくぼ姫 (角川文庫 た 5-23)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 3090
感想 : 302
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041314234

作品紹介・あらすじ

貴族のお姫さまなのに意地悪い継母に育てられ、召使い同然、粗末な身なりで一日中縫い物をさせられている、おちくぼ姫と青年貴公子のラブ・ストーリー。千年も昔の日本で書かれた、王朝版シンデレラ物語。

感想・レビュー・書評

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  • ハッピーエンドでいいですね。原作の途中までらしいけど、これはこれで。

  • 本のうらすじにも表現されている通り、王朝版(日本版とも言えそうです)シンデレラのような物語です。
    原作となっている落窪物語を分かりやすく要約されています。昔の物語だと表現などが現代と違い、分かりにくいものが多いです。しかしこの本ではロマンティック・コネ・ルートといった現在使われている言葉で表現されています。また、登場人物の会話も今と大きな差異はなく、古典は苦手だけど物語を読んでみたいと思う方には読みやすいと思います。

    内容としては、「おちくぼの君」と呼ばれ両親や姉妹に虐められていた姫と高い身分である右近の少将の恋物語です。
    読んでいると阿漕と呼ばれる侍女の活躍が目立ちます。姫の事を思って行動を起こしていく阿漕が力強く思えました。誰かを思って行動に移せる姿が美しいとも思います。

    読み終わってから、原作の落窪物語にも興味が持てると思います。古典に触れるきっかけを持ちたい際には、読んでみるのもありだと思います。

  • 都度解説が入っていて読みやすかった。
    内容に関してはある程度想像していた通り。
    個人的には阿漕が典薬の助に宛てた返事が好き。
    歌はどんな風にでも解釈できるから便利、私も面倒な相手には歌で返事したい。

  • 初めての田辺聖子さん。
    よみやすかった。
    説得力があって、
    わかりやすい内容だったし
    現代語なのもよかった!
    何回か笑ってしまった笑

  • 最高。良かった。

    聖子さんの本初めて読んだけど好きやわー
    言葉が美しくスーッと入ってくる。
    出逢えて良かった。

    レジ担当してくれた店員さんありがとうございました。
    本の愛を語り合える友人がいなくて寂しいので、また、ブックトークできたら良いな。

    買う決め手をいただき、チンチャゴマスミダ

    (文庫本情報:https://www.amazon.co.jp/dp/4041314232?th=1&psc=1&linkCode=ll1&tag=honnoakari-22&linkId=44852e0ca1eb9fca2aafd5dbaf341521&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl

  • 漫画で読んだ事があって再読したくて読みました。
    どん底にいながらも健気な主人公が幸せになるお話は、今も昔も変わらず人気のテーマなのかな?
    勉強にもなるし、とても面白かったです。

  • ざっくり言うと日本版シンデレラですね。
    召使いが、凄く活躍する話で、掛け合いが面白いです。
    原文の【落窪物語】のいい所、抜粋。作者がアレンジした話らしいので、この話が気に入った方は読んでみるなのもアリだなって思いました。
    しかし、まあ……姫様も長時間労働させられて(縫い物)許してあげるとは、心広すぎるわぁ…

  • 読みやすくて楽しんだが、これでいいのかと思った。

  • 私の読んだのは1979年に書かれたもので可愛いおちくぼ姫の絵が描かれた表紙でした。
    お裁縫が上手で、センスも良く、控えめで、上品で、心優しい…

    これ以上ない程の素敵な女性が、継母に監禁され酷使される。

    でも、この物語はそんな境遇の姫が、
    出自も良く、将来を嘱望され、経済的にも豊かな上に、イケメン、モテモテ男性…と、これまた言うことなしの素晴らしい男性に、偏見なく大事に扱われ、優しく
    深く一途に愛され、幸せになる
    純愛小説でした。

    余りにも出来過ぎたお話なのに千年もの長い間愛されて残っているのは、どうしてでしょうか。
    いつの世も、
    男性はこうであって欲しい
    こんな男性に深く一途に愛されたい
    と言う
    切なる女性の望みは、変わらず同じだと言うことではないでしょうか。。
    執念深さの無い、心の美しい姫だったからこそのハッピーエンドだったとも思います。

    因みに、
    この田辺さんのご本は、4巻ある内の3巻の始めまでのお話を、彼女なりに纏められてるそうです。
    田辺さん曰く、4巻は面白く無いとの事でそうされたそうです。

  • 読みやすくて面白かった。最近和製や転生や悪役令嬢系シンデレラ譚が流行ってて、私も類に漏れず楽しんでいるのですが、やっぱり、こういうの良いよな!物語くらい、幸せになるってわかっててもいいよな!って思ったりします(重い話も好物ですけど)。

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著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

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