炎の女 (角川文庫 緑 338-20)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 15
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (442ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041338209

感想・レビュー・書評

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  • 不倫の男女が、正妻を殺してしまおうと画策。
    けれど思わぬ状態になり、事件と事件が交わっていく。

    まさか…な状態から始まったと思いきや
    妙な証拠品が残った、変な事件が。
    そちらも気になりますが、妻を殺した不倫男女も
    ものすごく気になります。
    むしろ、これほどまでに気が付かないとは
    かなりの火傷なのだな、と。

    とか思っていたら、な後3分の1のところでの展開。
    ええ!? なところから、ものすごい速さで
    転がっていった、という感じです。
    思わぬところから、ひょっこり相手が顔を出した。
    そんな最後でした。

  • 倒叙に見える作品ですが…ちがいます、あしからず。
    とにかくどうにでも疑えてしまうという作品で
    犯人のほうも、最後の最後まで
    露呈してこないという、黄金期の推理小説の
    設定を使っているのが最高です。

    ただし、どこか全体的に
    人物がさめた印象が強いせいか
    文章が「冷たい」んですよね。
    それが多少評価を下げる結果となってしまいました。

    犯行はまさに「狂気」そのもの。
    犯人指定の意外さもあり、
    あっという間に先をすすめたくなる心地でした。

  • すごく人間の心をついた作品であった。暗い気持ちで読んでいると、どんどんと深みに落ちてしまう。長編の推理小説はとても頭を使うことがわかった。

  • 霧島三郎

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著者プロフィール

1920年9月25日、青森県生まれ。本名・誠一。京都帝国大学工学部冶金科卒業。48年、失業中に書いた「刺青殺人事件」が江戸川乱歩の推薦で出版され作家デビューし、「能面殺人事件」(49-50)で第3回探偵作家クラブ賞長編賞
を受賞する。79年に脳梗塞で倒れるが過酷なリハビリ生活を経て再起、「仮面よ、さらば」(88)や「神津恭介への挑戦」(91)などの長編を発表。作家生活の総決算として「最後の神津恭介」を構想していたが、執筆途中の1995年9月9日に入院先の病院で死去。

「2020年 『帽子蒐集狂事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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