恋愛小説 (角川文庫 か 7-60)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041371640

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  • 楽園の土曜日 (『エスクワイア』1988年8月号)
    ひと目だけでも
    基本を学ぶ
    と、彼は思った
    4シリンダー追想
    肩をうしろから見る
    あとがき

    -----
    この人の日本語、とくに会話のセンスがよい。「基本を学ぶ」がとくに○。19960916


    「楽園の土曜日」・・・彼女の実家で過ごす落ち着いた時間。こんなことってある?

    「ひとめだけでも」・・・ストリップ劇場に出演している青山春香を追いかけるカメラマン。尾道が舞台?なんだか印象深い作品。

    「基本を学ぶ」・・・「夏と少年の短篇」に入っていてもよい、正統派少年もの。ラストシーンのレジでのキスシーンが印象的。

    「4シリンダー追想」・・・啓一と美枝子が初めて出会った18年前の夏の終わりのある日、啓一の母恵子と啓一の友人百合子の四人で食事に出かける際に撮られた5枚のカラープリント。「十八年前に自分たちがはじめてで会ってからいまこの瞬間までのあいだに経過した時間のすべてが、その五枚の写真の中に凝縮されて妻の手にあるのだと、彼は思った。」というラストがよい。

    「肩をうしろから見る」・・・「しないでおくことをとおして、私たちの関係を維持させることができたなら、それはとても素晴らしいことだと、私は思うの」 品のある大人の恋愛。
    19990902

  • 短編集。
    「恋愛小説3」と比べるとまったりしてて面白みに欠けるけど最後の話は好き。
    やっぱり片岡作品はホテルの部屋がしっくりくるね。


    「離して。一触即発なのだから」

    「即発を、ぜひ見たい」

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著者プロフィール

1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始める。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『日本語の外へ』『万年筆インク紙』『珈琲が呼ぶ』『窓の外を見てください』『いつも来る女の人』『言葉の人生』ほか多数の著書がある。

「2022年 『これでいくほかないのよ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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