- Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041459607
感想・レビュー・書評
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思いのほか評価が低くてびっくり、
阿佐田哲也はこうだと思ってしまっている自分は納得ずくなんですが、
そうじゃないかたもいるんだなぁと。
それも当然か。
麻雀やりたい、
本文中にもあるが、
やらなくても全然問題がない、
今では年に1回するかしないかだ、
しかし不思議なもので、やりたいと思えば無性にやりたくなる。
ギャンブルとしてはあまり大した種目ではない、
時間はかかるし、お金も全然動かない、
それでも麻雀が面白いのは対人ならではの駆け引きと
イメージづくりでしょうか、
イメージ通り行ったときの高揚感というものはなかなか捨てがたい。
私の中では打てる人が少ないので、
あまり囲む気にもならないのが正直なところ、
私が言う打てるってのは単純にスピードです
テンポの合わない時は退屈なんですよね。
退屈って感じる段階でギャンブルとしてはむかない、
ルーレットは今のところ
配当だしたりして時間がかかっていても
待ってる時間も楽しめるものですから。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
初めにわざわざ「これは麻雀小説である」と書いてある以上、中身は作り話にかもしれないけれど途中まではまるでエッセイ調でかかれてある。
作家、阿佐田哲也が退院してから友人たちと麻雀を打った時の話だとかが、「麻雀放浪記」みたいに牌譜を動画で見せるような文体ではなくて、それはもっと大雑把に書かれていて、交友にもっと重点を置いて書かれてある。本当のエッセイみたい。それがいつの間にかまた「新麻雀放浪記」みたいな小説にシフトする。テーマは麻雀じゃないけど。
ちょっと期待してたのとは違った。 -
かなり昔、麻雀放浪記を読んで阿佐田哲也の面白さを知った。久しぶりにあの面白さを味わいたくて麻雀狂時代と雀鬼くずれの2冊を手にしたのだが、以前ほどの興奮は得られなかった。著者の表現を借りれば、これは文学ではなく売文であり、雑誌の紙面の一部を埋めるためだけに書かれたような文章だと思った。
ただ、生粋のギャンブラー空野の競馬をめぐる関東プロとの応酬には思わず吸い込まれたし、いつものとおり口頭での話を聞いているような軽妙な語り口に、阿佐田哲也=色川武大の人間としての魅力を感じずにはいられなかった。