- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041497777
作品紹介・あらすじ
落ちこぼれ天使と悪魔の地上レッスン三。さて今回は、欲にあふれた新興宗教の総本山で自分とそっくりの教祖様の代役を務めることになったマリ。ここは天国それとも地獄?
感想・レビュー・書評
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マリの人間としての知識がなさすぎて、今犯罪に簡単に巻き込まれてしまうご時世で読むとマリの行動や考え方全てが恐ろしい。
成り行きで新興宗教の教祖代理となったマリ。
加奈子と呼ばれる女性と複数人に間違えられて不審に思うところから、宗教内の様々な出来事に気づく。
金目当てで寄ってきた加奈子の母、加奈子に会えると出かけた結末、加奈子の目の前で死ぬ男……
物語の中で起こっている出来事は大事なのだが、解決がさらっとしすぎているのではないかと感じた。
宗教内でのマリの行動や宗教内の人たちとの関わり方などは順を追って詳しく書かれているけれど、結末のさらっと感がすごい。謎解きをしない作品だからなのかな……詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
感想記録なし
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初めは少し退屈に感じたが、読み進めるうちにどんどん面白くなっていった。
この本は、シリーズの3話目らしいが、これだけ読んでも充分おもしろかった。
次は、1話と2話も読んでみようかな。 -
天使と悪魔
天使よ盗むなかれ
天使は神にあらず
天使に似た人
天使のごとく軽やかに
天使に涙とほほえみを
悪魔のささやき、天使の寝言 -
赤川次郎さんの「天使と悪魔シリーズ」3作目。
知らずにいきなり3作目を読んだけれど問題なく読めました。
とてもサクサク読めて楽しめた!
主人公のマリにも好感持てたし、ポチとの掛け合いも好きです。
このシリーズの他の作品も読みたくなりました。
最後の展開も驚きがあり、良かったです。 -
少女の姿をした天使と黒犬の姿をした悪魔の活躍を描く「天使と悪魔シリーズ」の三作目。
天使のマリは新興宗教の教祖にそっくりだったことから身代わりをする羽目に。
ちょっとご都合主義が多かったけれど、面白かったです。 -
少女マリと黒犬ポチのコンビ―その正体、実は落ちこぼれ天使と地獄から追い出された悪魔―の地上での修業も3回目。さて今回は、雪に覆われた新興宗教の総本山にやってきたマリとポチ、そこで与えられた仕事は何とマリが自分とそっくりの教祖様の代役を務めること。豪華な宮殿でおいしい食事を楽しむヒマもなく、身代わりとしてスマイル、サインなどの練習がいっぱい。やがて教団の金に目のくらんだ本物の教祖の母親があらわれて…。ポチはけっこう気に入ったようだけど、ここは天国それとも地獄?欲がぶつかりあう人間界で「天使と悪魔」の新たな大冒険の始まり。
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教祖とうり二つというだけで、教祖に祭り上げられてしまったマリ。
科学万能の世の中で、宗教をよりどころ求める人をどう思うか、ということについて、マリがこういう最後のセリフが効いてます。
(引用開始P205~206)
「要するにその――自分が、何か高いものを目指すってことが大切で。科学
だって、そのための手段ですものね。その『高いもの』がなくなっちゃうと、科学って、平気で人を殺したり、環境を破壊したりするんです。自然と科学って、敵同士じゃないんです。それが――つい、洪水を防ぐ、とか災害から守る、ということばっかりやってる内に、自然は敵だっていうふうに思い込んじゃってます。でも科学も自然から生れて来たものなんですから。(中略)原発だってそうです。だって、馬を駆け出させるだけならできても、どうやって止めていいか分らない人々、「馬に乗れる」とは言わないでしよ。自動車だって、動かせるけど、ブレーキの踏み方を覚えてない人に免許はくれませんよね。でも原発が一旦事故になったら、もう誰にも停められないんです。そんなもの、作る方が間違ってるのに。
(引用終わり)
1990年3月時点で、こういう言葉が出てくるんだから、赤川次郎ってやっぱり先見の明があるね。 -
話の展開が予想と違ってたりして面白かった。