接吻 栗本薫初期短編集 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041500651

感想・レビュー・書評

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  • 10代でこれを書いたなんて才能の塊としか言いようがない。短篇をそれぞれの「色」で塗り分けるだの、文体を統一する「遊び」を楽しむだの、若い頃から言葉の世界を自由自在に駆けめぐっていらしたのだなあと感心してしまった。収録されている12篇はどれもティストがさまざま。「高野詣」は文体が、「六月の魔女」「十二月」「二十歳の遺書」は内容が理解しづらくて読むのに時間がかかった。「接吻」「神のあやまち」「壮子の雪」「Blues with α feeling」が良かった。

  • 栗本薫の初期恋愛短編集。やはり初期だからか、官能的とか耽美的になろうとするあまり、ながながしくて流れが悪いというか読みづらいところがある。でも若くて、美しい。孤独を埋めるため、暖かさを求めるため、相手を試すわがまま。

  • 栗本薫の原点を知るための資料。
    内容については,

    1 同じ世代の人間としての共感
    2 同じ種類の物事に興味を持った人間としての共感
    3 同じ方向性を持っている人間としての共感

    の,いずれかがないと評価できないかもしれない。

    2は、文学、音楽、芝居,映画,漫画などの仕事としての領域とそれ以外に分かれるかもしれない。
    3は、時代を記録しよう、過去を描写しよう,未来を想像しようというような方向と、人間の生き方に分かれるかもしれない。

    合わせて6つの分類に入らない人にとって,どういう作品であるかは分からない。

  • 書かれた当時の年齢別にまとまっている短編集。美しいく鋭い感性が垣間見える鋭い筆致は感服。
    年齢ゆえか、純粋さも相まって珠玉の短編集となっている。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早大卒。江戸川乱歩賞、吉川英治文学新人賞受賞。中島梓の筆名で群像新人賞受賞。『魔界水滸伝』『グイン・サーガ』等著書多数。ミュージカルの脚本・演出等、各方面でも活躍。

「2019年 『キャバレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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