太平記(三) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 49
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041753675

作品紹介・あらすじ

鎌倉幕府に対し単独で兵を挙げた楠木正成は、一千の兵で千早城に篭り、数万の軍からの攻めを半年以上も凌いできた。この楠木軍の奮闘が、反幕府の精神的な支えとなり、隠岐に配流されていた後醍醐天皇が、島からの脱出を決意する。厳重に警護されている天皇を連れ出し、小さな舟で激しい海流の中を進む、無謀ともいえる脱島計画は成功するのか!?血の匂い立つ激動の時代を描いた、歴史大河小説。

感想・レビュー・書評

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  • 足利高氏、新田義貞立つ
    レビューは最終巻で。

  • 吉田兼好が出てきたのには驚き。ノンフィクションならではの面白さでした。

    足利、新田がようやく後醍醐側に付き、鎌倉が滅亡。
    死に際での美学が際立っていましたがやはり興亡と言うものはもの寂しいものがありますね。

  • 足利、佐々木、新田と、登場人物がつぎつぎに後醍醐側につき、北条が一気に滅亡へと傾斜する。新田義貞が活躍し始めるけど、地味な印象は否めない。逆にオリジナルキャラクターである菊夜叉はでしゃばりすぎだ。

  • 第3巻は「歴史にもしも・・・」が満載で、面白い。後醍醐帝の隠岐からの脱出では、間一髪の場面が至るところにあった。楠木正成の千早城は、幕府側がもうひと押しすれば城は陥落していたかもしれない。新田義貞軍と幕府軍の分倍河原の戦いも幕府側に油断がなければ、どうなっていたか。などなど。

  • 楠木正成が後醍醐天皇の勅文を受け取ったシーン、泣けました
    そもそも生き残っていることが奇跡のようなものですし。
    北条高時が赤橋守時に見せた人間的な優しさもよかったです。
    幕府のトップに立つ者としては能力に欠けていたのでしょうが、とても人間らしい素朴で情に深い心を持った人だったのかもしれません。
    それにしても、この時代における、自ら腹を切ることに対する美学や、徹底した主従関係には考えさせられるものがありますね。
    少しだけ登場する吉田兼好がかっこいいです。
    広く穏やかな心を持ちつつ、争いごとにはめちゃくちゃ強い。
    まさに、正義の味方ですね!
    「徒然草」の著者がこんな面白い人物だったとは知りませんでした〜。

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著者プロフィール

森村誠一
1933年1月2日、埼玉県熊谷市生まれ。ホテルのフロントマンを勤めるかたわら執筆を始め、ビジネススクールの講師に転職後もビジネス書や小説を出版。1970年に初めての本格ミステリー『高層の死角』で第15回江戸川乱歩賞を受賞、翌年『新幹線殺人事件』がベストセラーになる。1973年『腐触の構造』で第26回日本推理作家協会賞受賞。小説と映画のメディアミックスとして注目された『人間の証明』では、初めて棟居刑事が登場する。2004年に第7回日本ミステリー文学大賞受賞、2011年吉川英治文学賞受賞など、文字通り日本のミステリー界の第一人者であるだけでなく、1981年には旧日本軍第731部隊の実態を明らかにした『悪魔の飽食』を刊行するなど、社会的発言も疎かにしていない。

「2021年 『棟居刑事と七つの事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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