結婚しないかもしれない症候群 (角川文庫 た 29-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041832011

感想・レビュー・書評

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  • この本は猛毒だ。私のHP(独り身ポイント)がそりゃもうドクドクと減っている。

    単行本は90年刊行なのでバブルがはじけた時期だろうか。私が産まれる少し前だ。

    この中で「当時24歳の独身女性が自分の老後の心配をしてマンションを購入したものの、3年後にふと体調を崩した時『こんなマンションだと、地震が来たら住めなくなっちゃうんだな』と不安になってしまい、高騰したマンションを売却。新しく一軒家に買い替えた。」なんて話があった

    新潟県中越地震どころか阪神淡路大震災すら起きていない時期に、である。
    先見の明とは不安を元に生まれるのかもしれないとしみじみ思う。

    古本屋で買ったのに中に挟んであった結婚相談所のハガキが
    とてもキレイなまま残っていたのも皮肉が効いてます。

    "結婚しないかもしれない症候群"
    心当たりがある人にはぜひオススメです。

  • 一部の人から見たら特異なケースで、また一方の一部の人から見たら他人ごとではないのだろう。
    早くに結婚したかったわたしは、まだ結婚適齢期だった頃この本を読んで、きっついなーでも真理だなーと思った記憶がある。
    20年前だったら生々しい話、現代ではきっと状況は変わっている。

    “真珠だけが持つ優しさと純粋さ。
     男の子たちにはわかってもらえないかもしれないけれども、そしてこんな私たちがすでに壊れ、汚れた何かに見えてしまったとしても、女の子の中には、私たちが隠し持っている秘密のイノセンスがあるのよ、と・・・・・。”
    この一説が、優しくて、心にしみて、好き。

  • 札幌などを舞台とした作品です。

  • 2007-7-13

  • 2005/09/11

  • これは10年前によんだまだ、大学生だったころ。私も結婚しないかもと思っていたので手に取った。
    結婚しなくても、お金を稼いで、子供を産んで、生きていける。
    それは女だからできることだと思った。
    結婚しない、できないのではなく、しないかもしれない。
    それは強がりな言葉ではなく、リアルな気持ちだ。
    色々な環境や理由があって、このまましないかもしれない。
    強く生きていきたいからと突っ張っている。
    丸ごと受け止めてもらうには大変だという事を分かったうえでの言葉だ。
    色々選択できる、なんでもできる。
    勇気がもらえるリアルな話だと思った。

  • 谷村志穂といえば、やっぱりこれ。私的にも原点だ。絶対結婚しない!って突っ張る気もないんだけどね・・・(谷村さんも年下の方と結婚して出産されてるし)。

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著者プロフィール

1962年北海道生まれ。北海道大学農学部卒。’90年『結婚しないかもしれない症候群』で鮮烈なデビュー後、’91年に処女小説『アクアリウムの鯨』を刊行する。自然、旅、性などの題材をモチーフに数々の長編・短編小説を執筆。紀行、エッセイ、訳書なども手掛ける。2003年『海猫』で第十回島清恋愛文学賞を受賞。

「2021年 『半逆光』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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