ホームタウンの事件簿 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 96
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041879603

作品紹介・あらすじ

いまではすっかりニュータウンに生まれ変わった団地で、情報通として知られる私、笠井京子。ある日、ひとつのウワサが耳に入って……隣人たちの隠された秘密が事件に発展してゆくさまを描いた短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 実家にあった本を久々に読み返しました。
    内容はほぼ記憶になく、新鮮な気持ちで読み終えました。
    団地にありそうな人間関係ややりとりの中、ありえない事件が発生し、主人公夫婦の人柄に親しみがわきおもしろかったです。

  • 図書館で借りました。
    10年以上読みつづけてる作品です。

    「私語を禁ず」
    「お節介な競売」
    「罪ある者の象徴」
    「ひとりぼっちの誕生日」
    「副業あります」
    「天からの声」
    「郵便物は宛先不明…」

    団地に住むごくごく普通の夫婦が主役。

    私が初めて読んだのは確かに二十歳くらい…(笑)
    この本、面白いけどちょっと盛りすぎ?なんて、思いながら月日は流れ…全くこの奥様と同じになりました(笑)

    一番好きなのは「罪ある者の象徴」
    今では一家に一台当たり前の車社会と、一種の名物の電車のラッシュアワー、そして家族、夫婦とは…がテーマになっています。
    頑なに電車通勤を拒む夫に不信を持った妻。
    そして起こる、不可解な事件。

    事件自体は新聞の端の方に載るか載らないかくらいのレベルなんですが、そのリアルさが凄い。
    正に心の闇という言葉がしっくり来ます。

    あと、子持ちになって見方が変わり、感情移入してしまうのが「ひとりぼっちの誕生日」と「天からの声」
    子持ちには涙無しでは読めません!

    どれもこれもお勧め。
    赤川先生の傑作だと思います!

  • 自分が大人向けの小説を初めて読んだのが多分これ。赤川次郎さんならハズレ無いだろうと選んだらすごく面白かったし、今読んでも面白かったので。
    短編集が好きなんだけど、起承転結がしっかりしていて、人間ってそんなもんだよね、ってドライな感じは実力のある方だから書けるんだなあ。と思った。

  • ミステリーというのは不思議という意味に取れば、
    この短編集は不思議です。

    殺人なども起きるのですが、原因や結果の因果関係に納得感がややありません。
    背景の描写が十分ではないためでしょうか。

    主人公が誰かが分かりません。
    解説には笑ってしまいました。児童文学の方が、登場人物の一人の子供の視点で、
    自分の描写が少ないことを怒っています。すごい。この人は、この作品の本質を突いている。
    決して、貶しているわけではない。不満を述べているのだが、作家を傷つけないように、
    登場人物の言葉として表現している。この解説をよむためだけでも、本書は手に取るべきだと思う。
    川島誠。一度読んでみよう。

    短編の間のつながりは、同じ団地の同じ登場人物がいるというだけで、話の間の関係性がよくわかりません。
    社会の悪をあばいているのでもない。
    団地住まいを嘆いているわけでもない。
    家族の暮しを楽しんでいるわけでもない。
    それが、現代の団地の実情だと言いたいの?

    とにかく読んでみてください。

  • ねえ、知ってる?“情報通”の笠井京子は、帰宅したばかりの夫に話しかける。お隣に越してきた人たち、ちょっと変なのよ。悪意のない噂が噂を呼び、ご近所をかけめぐる―。集合住宅の隣人同士をめぐる、ささやかでちょっと怖い事件を描いた傑作短篇集。
    .。☆。.。☆。.。☆。.。☆。.。☆。.。☆。.。☆。.

  • はぁ(ため息)

  • いまではすっかりニュータウンに生まれ変わった団地で、情報通として知られる私、笠井京子。ある日、ひとつのウワサが耳に入って……。隣人たちの隠された秘密が事件に発展してゆくさまを描いた短編集。

  • 連作短編集。全7話。

    ジャンルは・・・ユーモアミステリーのようなサスペンスホームドラマのような・・・そういった多様な要素が凝縮されたお話です。

    主人公は団地に住む主婦。子供は二人。噂好きの情報通だけど、一応言っていいことと悪いことの区別はつく(あくまで自称(笑))。平凡な団地には様々な人が住んでいる。教育ママ、クレイマーの偏屈老夫婦、金満家を鼻にかける優雅な部長婦人・・・。そんなよくある団地風景の中で起こる様々な事件が起こる!!

    これ読みながら「あぁ、あるある!!」と思ってました。団地って結局田舎と同じで、みんな隣近所の噂話が好きな人が多いんだろうな〜。噂が噂を呼ぶ。あることないこと一瞬のうちに団地の端から端まで駆け巡る。その噂を知らぬは当人ばかりなり。みたいな?

    ごくありふれた日常の中で起こる、ありそう!!っていう事件って親近感あるし、現実感も帯びてておもしろいんだよね。

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『東京零年』で第50回吉川英治文学賞受賞。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、「三毛猫ホームズ」シリーズなどミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍。

「2023年 『黒鍵は恋してる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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