- Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041935019
感想・レビュー・書評
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「雨月〜」の現代語訳があるぞ。図書館の棚から抜いてみたら、カラー口絵や挿し絵が岡田嘉夫! 借りずにいられない。
岡田画伯に魅入られたきっかけは、歴史読本ワールド 特集「魔性のヒロイン」所収記事「則天武后」に添えられた四葉の挿し絵。少女から老女へ、怪物化してゆく武后を見事に描いてのけた。
本書の口絵。なんだろう、この菱川師宣とクリムトの野合の末、生まれ落ちた鬼子のような妖しさは?
内容。巻頭「白峰」の晦渋な訳文に、歯が立たないと怯んでしまう。次の「菊花の約」から読みやすくなる。
お目当ての「蛇性の婬」。ギリシャ発の蛇女は東漸し、明(みん)代の中国でしおらしく、庶民から愛されるヒロインに変貌する。それが来日するや、再び妖魔の本性が露わになる。思うに、上田秋成の女性不信が反映したのだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2018/7/21
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日本人の感性の美しさに驚いた。
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子供の間で妖怪がブームらしいが,こういう物語が国語の教科書で扱われてもよいのではないか。「浅茅が宿」や「吉備津の釜」など題材的にも適しているし,なにより薄気味悪くて子供心にも面白いのではないかと思うが…。
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雨月物語は怖いというより切なくて哀しい話が多いです。訳す人によって印象が変わる。それがおもしろいのです。