新釈雨月物語 (角川文庫 い 36-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041935019

感想・レビュー・書評

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  •  「雨月〜」の現代語訳があるぞ。図書館の棚から抜いてみたら、カラー口絵や挿し絵が岡田嘉夫! 借りずにいられない。
     岡田画伯に魅入られたきっかけは、歴史読本ワールド 特集「魔性のヒロイン」所収記事「則天武后」に添えられた四葉の挿し絵。少女から老女へ、怪物化してゆく武后を見事に描いてのけた。
     本書の口絵。なんだろう、この菱川師宣とクリムトの野合の末、生まれ落ちた鬼子のような妖しさは?
     
     内容。巻頭「白峰」の晦渋な訳文に、歯が立たないと怯んでしまう。次の「菊花の約」から読みやすくなる。
     お目当ての「蛇性の婬」。ギリシャ発の蛇女は東漸し、明(みん)代の中国でしおらしく、庶民から愛されるヒロインに変貌する。それが来日するや、再び妖魔の本性が露わになる。思うに、上田秋成の女性不信が反映したのだろう。

  • 2018/7/21

  • 日本人の感性の美しさに驚いた。

  • 子供の間で妖怪がブームらしいが,こういう物語が国語の教科書で扱われてもよいのではないか。「浅茅が宿」や「吉備津の釜」など題材的にも適しているし,なにより薄気味悪くて子供心にも面白いのではないかと思うが…。

  • 雨月物語は怖いというより切なくて哀しい話が多いです。訳す人によって印象が変わる。それがおもしろいのです。

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著者プロフィール

作家

「2020年 『石川淳随筆集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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