マルドロールの歌 (角川文庫 4-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042430018

感想・レビュー・書評

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  • 再読。ほぼこれ1作で後世に名を残した夭逝の詩人。いまだ謎が多い。

    「マルドロール」は一人の人間というよりは、偏在する悪意、変転する悪の化身のようなものだと個人的には思う。とにかくそのイマジネーションの突拍子もなさがすごい。雌の鱶と恋に落ちるとこが好きです。

  • 個人的に石井洋二郎氏の翻訳が好み、でも、悪くない。栗田訳のほうに人気があることも判っているし。「解剖台の上のミシンと蝙蝠傘の偶然の邂逅のように美しい」この一節に関しては、レヴィ=ストロースが1977年の来日講演で、明晰な分析を提示している。講演で言及したマックス・エルンストの「シュルレアリスムとは何か」と題されたテクスト:「一見したところ対立的な性質を持った二つないしそれ以上の要素を、さらにそれらと対立的な性質を持つ平面の上で近づけると、詩的な炎が突然激しく燃え上がるきっかけとなるという現象、シュルレアリスムが発見したこの現象の古典はこれであるとみなされるようになった。相互にかけ離れ異質に見える諸要素の遭遇・接合、そこに必ず、何らかの共通の場が形成されざるをえないという事実の発見。ジョルジュ・ブラックの『昼と夜』に収められた覚書:「構築する construire」とは,同質の要素を寄せ集めることであり,「建造する batir」とは,異質な要素を結びつけることである。セザンヌは「建造した」のであり,「構築した」のではない-- 構築は空間を埋めることを前提としている。

  • 「マルドロールの歌」は19世紀にロートレアモン伯爵によって書かれた作品で、「第一の歌」から「第六の歌」までの6つの歌によって構成されています。

    この作品を小説あるいは散文詩と文学的ジャンルで定義することは簡単にはできない作品です。

    特に「第六の歌」はそれまでの5つの歌とはことなり小説的な要素の強いもので、とても衝撃的な内容となっています。

    19世紀のパリを舞台に繰り広げられる物語はそれまでの文学作品では経験できないような世界へと読者を導いていきます。

    まだ「マルドロールの歌」を読んだことのない方は是非この作品のページをめくっていただきたいです。かなり難解な内容ですので「第六の歌」だけでもかまわないと思います。

  • ?集英社版の方に感想書き込み中。ラインアップしたのが昔でスグでない情況   4月4日誕生日記入

  • 世紀の奇書。シュールレアリストのバイブル、著者は夭折のロートレアモン伯爵。

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