甘い鞭 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043572199

感想・レビュー・書評

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  • ホラーではない。結局のところ男性目線。

  • 子供の頃の拉致経験によりSM趣味に目覚めた女医の話。
    それだけしかいいようがない。

  • 『アンダー・ユア・ベッド』からずっと読み続けて、金太郎飴作家として読んでいたけれど今回でそれも少し陰りが見えたのが嬉しくもあり、私にはもう大石圭という作家が必要無いのだと分かった。

  • 初の大石作品。

    ホラーでもサスペンスでも無いし、ヒューマンドラマでも無いし、SM小説にしてはイマイチな気がするし…。

    不妊治療の話は実体験に基づいているそうで、かなりリアルだったけど、それなら、それを中心に描いた方が良いと思った。

    何よりも女性の描き方があまりにも男性目線で鼻に着いた。

    だが、全く面白く無かったかと言うと、そうでもないのだが…。

  • 不妊治療の辛さを初めての感じました。息子を授かった事に感謝。

  • 自分は、この本に共感できなかった、ということ。

  • 奈緒子は産婦人科医として働きながら、夜はSMクラブのM奴隷としての顔を持つ。
    彼女は女子高生だったころ、地下室に監禁され陵辱されたのだ。

  • 昼間の顔はレディースクリニックの女医。週末の夜は、SMクラブのMとして虐げられることに快感を覚えてしまう主人公。15歳の時に1か月の監禁された経験を持っていた。
    欲望の奥深さを描いているが、精神的なものも肉欲も僕にはいまいち判らんかった。
    終わり方は潔くてすき。

  • 実に長い本で 最初は エロ・ゲテモノの物語だと思っていたが・・・
    読んでいるうちに 描いている世界が 
    現代の問題に切り込んでいることに感心した。 

    マゾヒストの女子の物語であるが・・・読みながら痛く感じた。
    テーマは 『現代における家族の崩壊』 ということだろうか。

    15歳と言う女子高校生の花ざかりの時に
    大雨の時に 拉致監禁され 地下室に閉じ込められ
    レイプを繰り返される・・・・その事件が発端である。

    拉致犯人は 両親は医者で 富裕層であるが
    医学部に三度挑戦してはいることができずに ひきこもりになった。
    両親がいなくなり そのお金で 生活する。
    それで 徹底した孤独にさいなまされ・・・・
    隣の家の女子高校生を 拉致監禁し レイプを繰り返す。

    事件は家族崩壊と孤独によって 始まった。

    その17年後に その女子は 見とれるほどの美人となり
    スポーツクラブで のびやかに 
    クロールで泳ぎきるほどの健康さがあり
    不妊治療の医者であり 週末の夜は マゾヒストの娼婦になるという。
    うつくしさ。才能。そして みだらさ・・・。
    小説の主人公にするには スーパーウーマンと言うべきだろう。
    そして 不妊治療をしている ということが 皮肉にも見える。
    家族の崩壊を目の当たりにしながら・・・
    家族を作り出そうとするのだから。

    15歳で拉致監禁されて・・・・
    彼女の周りと中では 大きな変化がうまれていたのだ。
    同じ世代の人たちから 冷たい眼で見られることで
    勉強に集中せざるを得なかった。
    そして 解放されたあとに 妊娠がわかり 女医に優しくされたことで
    医者を目指そうとし、医者になる。

    母親との関係では その事件をきっかけに 
    『なにか』わだかまりができて
    仲良く話していた母親との関係が壊れ・・・・
    17年後 まだ50歳代なのに 末期がんで 
    死んでいこうとする 母親を 冷静に眺める。

    外から見たら 美人で有能な女医であるが…
    内の中にある 欲望は 抑えきれないほど 巨大なのである。

    ニンゲンというものの 凶暴性を強く感じた。

  •  この本も大石圭ならではの作風でした。
    終わり方が何故か残念でした。
     

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著者プロフィール

1961年、東京都出身。法政大学文学部卒業。93年、『履き忘れたもう片方の靴』で第30回文芸賞佳作を受賞し、デビュー。『アンダー・ユア・ベッド』『殺人勤務医』『絶望ブランコ』『愛されすぎた女』『裏アカ』など、著書多数。2019年には『殺人鬼を飼う女』『アンダー・ユア・ベッド』が立て続けに映画化され、話題に。

「2023年 『破滅へと続く道 右か、左か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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