警視庁捜査一課殺人班 (角川文庫 も 15-2)

著者 :
  • 角川学芸出版
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043762026

感想・レビュー・書評

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  • あくまで個人的ですがとても面白い本です。第一章。「女」平成8年、自称デザイナー狂言誘拐・殺人事件。どんなミステリーよりもどんなトリックよりもありのままの事件の真相とそれを追いかける刑事たちの様子がまんま描かれています。物語ではなく事実です。自分が刑事になったつもりで読むもよし。犯人になってしまったつもりで読むもよし。久しぶりにおススメしたい一冊でございます。

  • 事件発生から取り調べまで、警視庁捜査一課はどのように役割分担して捜査をすすめていくのかを取材したドキュメンタリーなんだが、実際の仕事内容を知るつもり が、人間の不可思議さ、不可解さに考えさせられてしまった。

  • 【選んだ理由】
    捜査一課の捜査の仕方が書いてある本だったため

    【読んだ感想】
    立てこもりやハイジャック事件のニュースを見る時に少し深く考えられる気がする。

  • 警察の仕事ってのは、やっぱり面白いねぇ~。
    「人間」の極端な正邪に向き合うところだからだろうねぇ~。
    「組織」がある所、抱える問題はいずこも同じ。
    決して日の当たるところに出ない職人芸に粋を感じない職員だらけになったとき警察は終わりだね。

  • 事件発生から被疑者の取り調べまで、緊迫感あふれる筆致で描いた良書です。


    著者はよほどしっかりした取材源に当たったことがよくわかります。

  • やっと読み終わった。これ結構前から読んでたんだけど、ノンフィクションだし内容も内容だし情報量も多いからなかなか読み終われなかった。数ヶ月かかった気がする。しかも、忘れないようにと思って、読みながら「ほほう」と思ったことは極力ノートにメモするようにしました。覚えておきたいこととか。今まで警察小説を読んできて、ちょっとハテナだった部分が、これを読んでなるほどって思ったりもしました。これ読んで改めて思ったことは、本当にわたしって警察が好きなんだなってこと(笑)

    • hs19501112さん
      ノンフィクションの警察もの・・・・。

      興味がわきました。
      ノンフィクションの警察もの・・・・。

      興味がわきました。
      2012/03/26
    • Ayakoさん
      >hs19501112さま
      なんていうんですかね、こういうの…。
      警察小説が好きならば、きっと読んでて面白いはずです^^
      >hs19501112さま
      なんていうんですかね、こういうの…。
      警察小説が好きならば、きっと読んでて面白いはずです^^
      2012/03/28
  • 取調官の手法には様々在るが、被疑者のプライドを粉々に壊してから取り調べを行う取調官もいる。
    聞き込みのポイントは、相手から好かれること。いきなり質問から入らない。
    相手に話したいだけ話をさせてやること。
    携帯電話の発信地等の開示は、任意捜査ではできない。令状を取り初めて開示される。
    人の嘘は情より理で追求する。
    人にさんざん気持ちよく話をさせた後にその嘘を突き詰め見抜いていく。
    相手をぎりぎりまで追い込んだ上でちょっとした優しさを見せる。

    様々な人間模様が書かれていたが、平塚八兵衛の取り調べは必読。相手を真実、被疑者と取調官の人芸関係により、自供させることができるのだ。

  • フィクションではなく実際の捜査過程が事細かに書かれている。
    警察小説は好きだけど、警察そのものが書かれているのも珍しい。
    警察官の皆様、ご苦労様です。

  • この本を「お宝本」というのはちょっと変かもしれないが読み返しに値する素晴らしいノンフィクションだった。殺人という犯罪捜査を神経をすり減らして日々行っている人達から見たら不謹慎だとは思うが…もの凄く面白かった!!ヘタなミステリーを読むより(当然だが)臨場感があり、そして誇りとプライドを賭けて「殺人」という犯罪を捜査する刑事達の姿に触れることができた。中立の立場から淡々と実際の事件の経過を描写しながらの事件捜査の詳細なドキュメントは「靴をすりへらして」足で稼ぐ地道な捜査に日々励む警視庁の花形「捜査一課の殺人班刑事」達を浮き彫りにしてくれる。何より心をうたれたのが「殺人犯を取り調べる刑事」の章でのプロ意識が徹底した紳士的な刑事達の姿。地下鉄サリン事件の実行犯の取り調べに当たった刑事達や、元警視庁警部の強盗殺人犯の取り調べにあたった刑事達の「犯人と取調官との密接で対等な取り調べ」は、「殺人犯であろうがやっぱり人間なんだ」と強く思わせてくれた。相互に強固な信頼関係を築き上げていくような濃密な人間交流。もしかしてストックホルムシンドロームのような側面もあるのかもしれないが、死刑への恐怖や良心の呵責、孤独感や絶望感と闘いながら取り調べられる容疑者にとって「厳しいながらもプロとして人間として扱ってくれる取調官」は、ある意味救いとなるのかもしれない…プロの「オトシ」テクニックはまさに人間心理を巧みにつくケースバイケースの職人芸だ。特殊班に続いて殺人班、どちらかというとこちらの殺人班の方が人間性の奥深さに触れたようで興味深く夢中で読めた。それにしても…人間というものはつくづく業が深い生き物だなあ…

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著者プロフィール

1963年静岡県生まれ。警察問題や司法問題を中心に取材活動を行っている。

「2004年 『警視庁捜査一課特殊班』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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