ユニコーンの日(上) 機動戦士ガンダムUC(1) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 552
感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043943357

感想・レビュー・書評

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  • テレビシリーズを見終わったから、更に細かい部分を知りたくて読み始めた。
    基本的な流れはテレビと同じだけどやはり微妙入手違うし、その時の心情とかもわかり、これも面白い。
    物語としてはまだ殆ど動き出していないから、これからに期待

  •  機動戦士ガンダムの名を冠する作品は数あるけれど、ここまで宇宙世紀に、そして《ガンダム》に挑んだ作品は無いだろうと思う。福井晴敏が描くガンダム、その第一章、そして序章。
     16歳の少年が自らの住むコロニーを灼く戦火に巻き込まれ、偶然目の前にした白いMSに乗り込み、敵を撃退する…けれどそれは、少年の巻き込まれる戦乱の、ほんの序章でしかなかった--こうやって書くと、ガンダム大地に立つ、と何ら変わらないわけだけれど、それはそれ、宇宙世紀0096という、一年戦争終結から16年という(このあたりの年代設定も演出のひとつ。引用126頁参照)、グリプス戦役も第一次ネオ・ジオン抗争もシャアの反乱も歴史になっているという重みがある。
     これが読者に大きな影響を与えるのは云うまでもなく、つまり、この作品で宇宙世紀に触れた読者はバナージやミコット、タクヤといった少年たちの視点でこの戦争を見ることになるのだろうし、0079からの、先に挙げたような歴史を、云ってしまえば体感として知っている世代は、なんとなく大人の側に視点を置いてしまう。だからゲスト的存在にドキドキしてしまったりするのだ。引用152頁、《ネェル・アーガマ》に対する記述なんて軽く泣けてくる。このへんは、『ご近所物語』に翠ちゃんが出てきてニヤニヤする感覚と似ている(……他にいい例が見当たらないよ…だれかもっと格好良いの教えて…)。
     そしてそれは、福井晴敏の十八番、なわけだ。
     この作品がガンダム、でありながら同時にいかにも福井作品であるのは、ガンダム自体が、それをずっと見てきた者にとっては最早当然の世界となっていて、その世界の「いかにもありそう」な延長に物語が展開されていくから、なのだろう。

  • ユニコーンの日 (上)
    福井晴敏
    角川文庫
    ISBN978-4-04-394355-7
    http://www.kadokawa.co.jp/product/200909000011/

  • ガンダム(笑)。

    でも、ガンダムではあるけれどたしかに“福井晴敏作品”でもある。

    自分、福井さんがかな~り好きになってしまったらしく、この作品を読むためだけに、ウィキペディアでガンダムの勉強をしてしまったくらい(笑)。

    『ガンダム』『Zガンダム』『ガンダムZZ』『逆襲のシャア』まで観ればこの作品についていけるはず……とのネット記事を参考に、該当作品をWikiったのだが、『ガンダム』だけでも恐ろしいほどの分量だった。。。(苦笑)。

    そのため、ちゃんとWiki記事を最後まで読んだのは、『ガンダム』と『Zガンダム』だけ。残り2作は斜め読みで、見切り発車(苦笑)。

    ★4つ、7ポイント半。
    2015.09.23.古。

    ※物語のキーとなるのであろう少女が、咄嗟に名乗った偽名“オードリー・バーン”って(笑)。

    束の間の平和を垣間見て、(大昔の映画)『ローマの休日』を思い出した直後だったから……ってことらしいけれど、

    この作品世界の中での『ローマの休日』って、どんだけ古い映画見てんの!と、ツッコミたくなった(笑)。

    ……21世紀を生きる我らでいうと、『源氏物語』レベルの古典文学を読むような感覚か?

  • UC一冊目。
    福井好きやなー

  • 福井晴敏の機動戦士ガンダムUC第1巻です。本作は"機動戦士ガンダム 逆襲のシャア"から3年後の宇宙世紀0096年を舞台にしており、ファーストガンダムから続く正史を引き継いでいる作品です。そのため会話の中に出てくる用語や人物名、モビルスーツの外観などの設定もいくつか引き継いでいます。そういうところにニヤリとするのも楽しいですし、ガンダムを全然知らないSF好きな人が読んでも精緻な設定が組まれていてとても楽しめると思います。まだまだ物語の入り口に立っただけですが、この後の展開がとても楽しみです。

  •  ユニコーン、はじめました。

     世界観の描写に筆を裂いて、なかなか話の進まない第1巻だった。でも福井晴敏がスゴイってことはよくわかった。映像的な描写がすごく上手いし、その映像の演出が上手い。さすが映画好きな小説家だけはある。

     なんでアムロが読んでるガンダムの操縦マニュアル紙ベースやねん。みたいな、ファーストガンダムのつっこみどころを埋めようとしているのがとても涙ぐましく、またほほえましい。
     ガンダム好きなんやなぁ、このおじさん。

     2巻めに続く。

  • カバーの渋さにやられて角川文庫版を購入。何も知らなければ普通のSF小説として通用しそう。実際読んでみても「え?これ本当にガンダムなの?」って感じですはい。

    宇宙世紀見たことない者ですが何かと話題のガンダムUCなのでまずは原作から…と思ったけど、MSの設定画とか一切無いので少し読むの大変。今ならアニメ版と並行して読むのがいいのかも?

  • 書く人が書けば立派なSF小説になるんだなぁ、という感じ。
    小説の方がおもちゃ感に萎えさせられることなくストーリーに入っていける。

  • CATVで"赤の肖像"とそれに連なるアニメ版を見て、久々に読み返したくなりました。
    大版もあるのですが、持ち運びに不便なの事もあり、文庫版で再読開始。

    ん、10代の"ボーイ・ミーツ・ガール"はガンダムにとっての王道ですかね。
    日常から非日常に、"戦争"というキーワードを元に。

    舞台が宇宙世紀ということもあってか、やはり惹きこまれてしまいます。
    "1st"はもとより、"Z"及び"ZZ"のエッセンスもちりばめられているのが、いいですね。

    1巻はある意味定番な少年の挫折の所まで、
    第2巻での"可能性の獣(ユニコーン)"の登場が楽しみです。

著者プロフィール

1968年東京都墨田区生まれ。98年『Twelve Y.O.』で第44回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年刊行の2作目『亡国のイージス』で第2回大藪春彦賞、第18回日本冒険小説協会大賞、第53回日本推理作家協会賞長編部門を受賞。2003年『終戦のローレライ』で第24回吉川英治文学新人賞、第21回日本冒険小説協会大賞を受賞。05年には原作を手がけた映画『ローレライ(原作:終戦のローレライ)』『戦国自衛隊1549(原案:半村良氏)』 『亡国のイージス』が相次いで公開され話題になる。他著に『川の深さは』『小説・震災後』『Op.ローズダスト』『機動戦士ガンダムUC』などがある。

「2015年 『人類資金(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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