- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043944545
作品紹介・あらすじ
東京郊外の大型ショッピングセンター「タイニー・タイニー・ハッピー」、略して「タニハピ」。商品管理の事務を務める徹は、同じくタニハピのメガネ屋で働く実咲と2年前に結婚。ケンカもなく仲良くやってきたつもりだったが、少しずつズレが生じてきて…(「ドッグイヤー」より)。今日も「タニハピ」のどこかで交錯する人間模様。結婚、恋愛、仕事に葛藤する8人の男女をリアルに描いた、甘くも胸焦がれる、傑作恋愛ストーリー。
感想・レビュー・書評
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大型ショッピングモールの、タイニー・タイニー・ハッピー(通称タニハピ)で働く人々の連作短編集。人間関係の難しさ、恋愛関係の拗れ、結婚出産と仕事の両立とか、大人ならではの悩みがリアルに描かれています。平成のお話なので、まだメールだし、時代背景はもちろん言葉の言い回しとかも、とても懐かしさを感じました。
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褒められても素直に受け取れないことがよくある。
共働きで偉いね、女なのに学歴が社格が…
うんざりだ。あなたが思うほど私は弱くない、と二十代のころは虚勢を張っていた。
三十代になり、自分を自分で認められるようになってからは、そんな声を受け流せるようになってきた。
わたしは守ってもらわねばならないほど弱い人間ではない。 -
すごい昔にフォロワーさんに教えてもらって、でも全然売ってないし図書館にもないしと思ってたらkindleunlimited に登場。読んでみてもらったら案の定すごく好きな作品で、教えてもらってよかったなと思いました。
私はめちゃくちゃ理恵ちゃんに共感しちゃったな、上手く生きれないんだよなー。昔は良かれとされてたことが、大人になったら、不器用で世渡り下手になっちゃう。 -
全体を通じてほんのりと優しい。盛り上がりや驚きはないけれど、その分、安心して読める。
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"一緒にいるときは幸せな時間が過ごせても、日常に戻ると振り出しになる。"
"女の子はよくわからない。怖かったり、かわいかったり。脆かったり、逞しかったり。"
"本当に強い人ってのは、個性って言うか、自分の芯がちゃんとあって。それで、さらにそこに色んな新しいものを取り入れていける人かもしれないですね" -
大きな事件は起きない現実的な恋愛小説だと思いました
「フェードアウト」の小山さんのお話が印象的でした
小山さんみたいな人は、実際にいたら正直苦手かもしれないと思ったし、多分関わらないと思います
でも、こういう人が普段何を考えているのか分かった時にいろんなことが納得できて、他人から見えてるものなんて一部分でしかないのだと感じました -
いくつかの物語が,
最終的にはうまくまとまっていて
読んでてとても心がほっこりしました。
ショッピングモールで勤務経験がある方は
読んでて楽しいかもしれません♪
どの登場人物も,例え最初「ん?」と思っても
愛おしいキャラクターになっていきました。
飛鳥井さんは人間の小さな機微など
描くのがとても上手だと思います。
なので,読んでてとてもリアルだし
「なんで分かるのー」って感じる事が多い。
男性にも読んでもらいたいなぁと
この作品は思いました。 -
連作短編集好きなので読んでみました
それなりに楽しめたけど、特に心に残るものもなかった。 -
必ずしも理想の形ではないけど、タイトルの「小さな幸せ」を感じることができる作品。甘すぎない恋愛小説で、それがリアルさを増していて、自分も今の相手とうまくやっていこう、と思える。また、生き方みたいなものも考えさせられた。