アシンメトリー (角川文庫)

著者 : 飛鳥井千砂

• KADOKAWA (2011年10月25日発売)

感想・レビュー・書評

[aki-19701011さんの感想 · 2015年10月29日]

朋美、貴人、紗雪、治樹、男女四人の少し不思議な関係。性的マイノリティの人のことをよく知らないのでいまいち入り込めなかったが、他人には理解できなくても自分とパートナー、ふたりが良ければなんでもアリなんじゃないかと思う。

[yuiさんの感想 · 2015年8月27日]

これは、単なる「男女4人恋愛物語」ではない。

なにげなく使っている「それって普通でしょ」の「普通」は、なにが根拠となっているのだろう。
自分にとっては「普通」でも、もしかすると他の誰かにとっては「普通」ではないかもしれない。
「それって当たり前」
「それって常識」
どれもこれも、この本を読んでいるとぐらぐらと揺らいでくる。

そして、自分を落として「そんなことないよ」と人に言ってもらいたい、という意図が透けて見える発言は、ほんっとにうざいことをあらためて感じた。

本音をぶつけあって、新しいステージに進んでいく4人。
未来を感じさせる明るいラストだったけど、いろいろと考えさせられた一冊だった。

[nekodarumaさんの感想 · 2015年6月18日]

アラサー男女4人が1組は夫婦となり1組はカップルとなる。視点が切り替わりながら現実は進み、結婚の裏事情やそれぞれの過去や思いが明らかになっていく。
途中ちょっとドロドロギスギスした感じにもなったけど、それぞれが前向きに進んでいく終わり方でよかった。

[ユカリさんの感想 · 2015年5月20日]

友達や知り合いが結婚し始め、周りから結婚はしないの？と言われ、焦っているときにたまたま出会った本。
結婚、友達、固定概念、信者、様々なものが出てくるが結婚に焦り、周りが見えなくなっている朋実と共に読み終わるころには忘れかけていた大切なことを思い出させてくれる。

以下Amazon紹介文
結婚したい女。自由を選びたい女。結婚という形を選んだ男。好きな人と結婚したい男。非対称な男女４人の結婚と恋愛を描いた、長編恋愛小説。

[にんじんさんの感想 · 2015年4月22日]

普通とは何か。自分にとっての普通は自分以外にとっては普通ではないのか。つまり普通とは個性じゃないのかと考えさせられた。朋美の性格にとても共感できた。

[くまひつさんの感想 · 2015年4月5日]

主にセクシャルマイノリティについて展開していく。
前に読んだタニハピとは結構色が違うと思った。
タニハピ同様登場人物が多く、コロコロ主役が切り替わるから途中混乱した。

[one3113さんの感想 · 2015年3月23日]

飛鳥井さんの作品としては珍しく、登場人物がほどよく歪んでいたのが印象的だった。少しテーマが重く感じた。

[bunrakuさんの感想 · 2015年3月7日]

文庫版あとがきで藤田香織さんも書かれているけれど、「普通って、なに？」ということを考えさせられる。
1年以上前に本屋さんでかなり推されているのを見てから気になっていたのだけど、読み始めたら「はやく読み進めたい」と思う小説でした。

[fraserlibさんの感想 · 2015年2月18日]

請求記号　913.6/A 93

[minappleeさんの感想 · 2015年2月14日]

ちょっと共感できない設定ではあるけど、主人公？朋美に共通する部分をもつ女の子は多いのではないだろうか。読んでるとイライラさせられるけど、自分も客観的にみてこういう部分あるんだろうな〜と、感じた。最後は紗雪と打ち解けてよかった。
そして、貴人…ひとなつこくて、普通そうにみえて、周りにいたら、一番苦手なタイプかも。
最後はどう決着つくのかな？と、気になってあっという間に読んでしまった。

著者プロフィール

１９７９年生まれ、愛知県出身。２００５年 『はるがいったら』 で第１８回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。１１年に上梓した 『タイニー・タイニー・ハッピー』 がベストセラーとなり注目を集めた。他の著書に 『君は素知らぬ顔で』（祥伝社文庫） 『女の子は、明日も。』 『砂に泳ぐ彼女』 など多数。

「2021年 『そのバケツでは水がくめない』 で使われていた紹介文から引用しています。」