- Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044004316
作品紹介・あらすじ
17年半にわたってアメリカのマサチューセッツ州ヴァレー禅堂で住持をつとめた著者が、道元禅師の言葉を引用しながら、わかりやすくその心を解説。
さらに骨格や身体のしくみから坐禅の方法を詳説し、坐禅に関するあらゆる疑問に明確な答えを与えてくれる。坐禅に興味があるすべての人の必読書。
さらに、各章に付随した 臨済宗僧侶、整体、ヨーガ、気功、身体感覚の指導者との対談が深みを添えている。
感想・レビュー・書評
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2024/01/19
我流で座禅をやっていたら膝を痛めてしまった(笑)。ので、多少はこういう理論書も読んでおくべきかと思って読んでみた。
☆「座禅のまえの身体のほぐし方」
筆者は座禅そのものよりも、もう正直そっちのほうが専門な感じ(笑)。入念に体の関節をほぐしてマッサージして、なにか特殊な発声法もやって、一時間ぐらいかかってしまう。座禅のまえのウォーミングアップだと思っていたら「それが座禅ですよ」と言い放ちたい、とおっしゃる。
気持ちはわかるけど、現代人はそれほど座禅に時間をかけられない。なにか自分に合ってて、時間もそれほどかからないウォーミングアップ法を自分で考えないといけないようだ。
座禅を見様見真似でしているとわかるが、私は異常に肩がこっている。これをついでになんとかならないかなと思っている。本当は座禅に現世的な利益を求めてはいけないのだけど。
☆だるまさん
「おきあがりこぼし」とか「だるま落とし」とかは、一見おもちゃにみえる。が、実は、重心がどこにかかっているかをこちらに考えさせるため誰かが考えたものなのだなあと、感心した。
考えてみれば、達磨大師をモデルにしたおもちゃはたくさんある。これはなぜかと考えると興味深い。
☆
スタシオロジー (平沢弥一郎)
CSFプラクティス(脳脊髄液調整法)
などは面白そうなので、入手可能そうな本を読んでみたいと思う。
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書かれていることが密に大量で、どこまで頭に入るか、また取り入れられるかという点はさて置いて、非常に充実した内容。
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この本を読めて良かった
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最近坐禅会に通っているので坐禅関連の書籍など色々と読んでいるのだが、この本がこれまで読んだ中では自分にいちばんしっくりきた。
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この本はよかった。読んでよかったと思える珍しい本だと感じた
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この世の一切は苦しみであると説いたブッダが菩提樹の下で行った結跏趺坐。
そこでは自己へ向かった意識を捨てる行いが行われていた。
人間は狭い部屋でくつろぐことができない生き物だ。自己への意識が、現在の自己、未来や過去の自己への意識が、「人間的な営み」を起こさせるからである。
自己を意識することは、「世界」と「私」に境界線を引くことである。しかし、境界はあるのだろうか。境界を引こうとする意識は人間の小さな意識によって行われているのではないか。人間はもっと広がりや深さのある意識の働きによって生きているのではないか。著者はそんな疑問を坐禅と座禅以外の多角的な視点から究明しようとしている。
普段生きていて苦しくなった時、人へ頼ったり、本で過去の人の考えに触れたりすることで解消されることがある。
宗教は、現世の他に居場所を作ってくれるような働きがある。
人間は今現在の自己の内側だけで生きていくことが出来ない生き物らしい。
座禅(曹洞宗的な)は、「現在の自己」と「世界」の境界をなくすことで、この問題を解決しようと試みている。
自分的には、自己への意識を捨てるという点に惹かれる。自己を巡って見失う、という苦しみが楽になるならば。
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禅マニアの禅研究
何回も読み返したい -
めちゃくちゃ面白かった
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坐禅を多角的に分析した著作
直接的な記載はないが構造主義や言語ゲームの理解も深まる
西田幾多郎 善の研究を理解する一助にもなる
人間を人間たらしめる特徴
二足歩行、手による道具の操作、言語の使用、抽象的な思考活動
これらを一服したのが仏
呼吸は自律神経に依存しながら中枢神経から介入できる特異な仕組み