- Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044007836
作品紹介・あらすじ
古来、日本文学は詩歌を中心に展開してきた。「万葉集」から始まり、「古今和歌集」「新古今和歌集」に注がれた情熱、中世の和歌と歌謡、江戸の連歌遊びと俳句――それらが近現代の散文にまで及ぼした影響に目くばせをしながら、詩人・大岡信が次世代のために語り継ぐ日本文学史。「文学史とはその言語への、無限定で深い愛着を、文学作品というある種の限定のもとにあるものを通じて、なんとか披瀝してみせるものだ」(「あとがき」より)。
感想・レビュー・書評
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「「日本の詩歌はさみしい主題を歌っているように見えるけれど、実は享楽的だと思います」。古より日本の文学は歌を中心に栄えた。表舞台たる政治の裏側で、万葉集や古今和歌集、閑吟集や梁塵秘抄は、自然を愛で、恋心を歌うことを楽しんできた。やがて民衆へも広まった歌は、芭蕉や蕪村、子規らのもとで大衆芸術としての地位を獲得してゆく。日本のことばの真の姿を歌と詩に探りつづけた詩人が、次世代のために語り伝えた日本文学史。」
目次
1 政治の敗者はアンソロジーに生きる―「万葉集」
2 平安文化の表と裏―「古今和歌集」
3 詩歌の歴史は編纂者の歴史―「古今和歌六帖」
4 奇想の天才源順―「伊勢物語」と「大和物語」
5 女たちの中世―建礼門院右京大夫と後深草院二条
6 男たちの中世―俊成/西行/定家
7 歌謡の本質的な面白さ―「梁塵秘抄」
8 風俗の万華鏡―「閑吟集」から「唱歌」「童謡」まで
9 良基も芭蕉もパスも―連歌/連句/レンガ
10 「写生」は近代文学のかなめ―子規の道・紅葉の道
著者等紹介
大岡信[オオオカマコト]
1931年生まれ。詩人、評論家。東京藝術大学名誉教授。日本ペンクラブ元会長。1997年文化功労者、2003年文化勲章受章。2017年没詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
学者でない詩人としての作者の一つの見方だと思うがとても興味深く楽しめた。家持、貫之。伊勢物語と大和物語。建礼門院右京大夫と後深草院二条。俊成、西行、定家、そして後鳥羽院。歌謡は自分にとって一番の学びだったかも。和漢朗詠集、閑吟集など、改めて読んでみたいと思った。芭蕉を知るには連句まで見ないといけなさそう。
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京都府立大学附属図書館OPAC↓
https://opacs.pref.kyoto.lg.jp/opac/volume/1271905?locate=ja&target=l? -
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ベスト 『あなたに語る日本文学史』 | 教文館ナルニア国
https://onl.sc/tgDkNQrベスト 『あなたに語る日本文学史』 | 教文館ナルニア国
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