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- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044083113
作品紹介・あらすじ
日本民族の祖先たちは、どのような経路をたどってこの列島に移り住み、いかなる技術・宗教・習俗を運んできたのか。表題作のほか、海や琉球にまつわる論考八篇を収載。大胆ともいえる学問的仮説を展開し、後世の幅広い領域に多大な影響を与えた最晩年の名著。
感想・レビュー・書評
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「妹の力」のように沢山の採取したフォークロアの披露で脱線気味ということはなく、読み易い。
それでも、え、あの話まだ続いていたんですか、ってまるで落語の崇徳院のような感想を持った処もあったけれど。
地道に証拠を積み上げ、結論を急いで出すことがない。最後に仮説を提示するする姿勢は、プロの論考というべきもの。
ミミラク、ミ―ラクというあの世に繋がる海の彼方のイメージがあったのではとしている。美々良久の島、肥前の三井楽の崎、紀州の補陀落渡海、鹿島踊りのみろく船についての論考。刺激的な話だけれど、証拠が少ないのでは。
死後の魂が向かう「根の国」は地下の世界ではない、黄泉の国のイメージは中国から伝えられた思想の影響だとする。成程、海の彼方や山の向こうに往くと我々の先祖はイメージしただろうな。
色々気付かされたことがあったが、新嘗の論考など何を問題しているのか、よく判らなかった。知識不足と自分の頭の悪さを実感した。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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