ダンタリアンの書架1 (角川スニーカー文庫 123-21)
- 角川グループパブリッシング (2008年11月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044241131
作品紹介・あらすじ
ヒューイは、かつて所領の半分を1冊の稀覯本と引き替えにしたほどの蒐書狂である祖父から、古ぼけた屋敷とその蔵書の全てを引き継いだ。条件は一つ、"書架"を引き継げ-と。遺品整理に屋敷を訪れたヒューイは、本が溢れる地下室で、静かに本を読む少女と出会う。漆黒のドレスに身を包み、胸に大きな錠前をぶら下げた少女ダリアン。彼女こそ、禁断の"幻書"を納める"ダンタリアンの書架"への入り口、悪魔の叡智への扉だった-。
感想・レビュー・書評
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幻書を封じた少女と鍵となる青年。幻書の魔に囚われた人。連作短編の中に潜ませたシリーズの謎。
なんて僕好みの要素が詰まっているのでしょう
。本がキーアイテムとなるだけでも好物なのに。毒舌少女と飄々とした青年という組み合わせも素敵。続き読まねば。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
雰囲気がいい
本がそれっぽい -
『キノの旅』のような寓話小説体のライトノベル
構成力は確かなので読めるがひねりも味も魅力も薄い
作者は何が書きたくて書いているのか良くわからない作品 -
焚書官は1巻から登場していたのですね…すっかり忘れておりました。
ヒューイとダリアンの出逢いの物語も綴られていて、読みごたえのある一冊でした。 -
飄々とした青年・ヒューイとゴスロリ毒舌愛書狂の美少女・ダリアンが未知の叡智を封じた幻書にまつわる事件を解決していく一話完結型のお話。
ダリアンの造形が狙ってるとかヒューイが食えないヤツだとか色々言いたいことはあるんですが、個人的な見所は幻書を手にしたことによって運命を狂わされた人々(人外含む)のドラマだと思います。
ヒューイやダリアンが出会う人々は自分から幻書を手にしたもの渡されたもの魅入られたものと様々。本との出会いは一期一会、幻書の入手によって願望や欲望を叶えた者も殆どは破滅の結末に至る。単純なハッピーエンドが用意されてるケースは少なく、ヒューイの警句やダリアンの説得も大抵は効をなさない。
不可能を可能にする幻書はまたいやおうなく人間の醜さや矮小さをも見せつける。
そんな中でも信念を貫き通すもの、人を愛する気持ちを失わないもの、己の運命を許容して滅びを受け入れるもの抗うもの、ゲストキャラの精神の葛藤が生み出すドラマに引き込まれてしまいます。
断章はシュールなオチがついたショートショート風。つまみ読みするのも楽しい。キノの旅みたいな話が好きな方は気に入ると思います。
ヒューイに対し非常にわかりやすい態度をとるダリアンも可愛い。口調はツンツンですが、彼女の焼きもちぶりは微笑ましいです。好青年だけど食えないヒューイとはいいコンビ。
毎巻最後に収録されてるのはダリアン以外の読姫の話ですが、そこで中心になるラジエルとフランも負けず劣らず魅力的。
コケットリーで小悪魔、「ばっかみたい」が口癖のラジエルが特にお気に入り。彼女が出てくる話をもっと読みたいです。 -
一話一話の短い話に盛り上がりがあってスイスイ読めました。小さい可愛い毒舌美少女とやる気なさそうで実は実力のある青年というコンビも魅力的です。基本的にバットエンド的な話が多いので、人が知恵を持つといい事ないのかなとも思いますがたまに差し込まれるいい話?に救いがあります。ヒューイの鍵が物語のカギのようなので、どのように明かされるのか楽しみです。あとなぜ壺が人?になったのか、語られるならそれも楽しみです。天寿の書が好きです。
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この世にあってはならない幻書を収めたダンタリアンの書架、それは少女の姿をしていた。幻書の影響を受けて人生を変えた人々から幻書を回収する少女と鍵守の活躍を描く。「バベルの図書館」とクトゥルー神話を足した世界観の物語だが、怪奇と妄執に欠ける。
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アニメ化されたときに図書館で借りてシリーズ全巻を読破しましたが、改めて読みたくなって再読。
ストーリーの大筋は覚えていても、細かい部分は忘れていたので今回も楽しめました。世界観がたまらないです。何度読んでも面白いですね。
余談ですが、紙の本を購入しようとしたけど手に入らず…。紙の本はあきらめて電子書籍を購入しました。基本的には紙の本のほうが好きですが、電子書籍は品切れがないという利点を改めて実感しました。