レザナンス・コネクション: 共・鳴・関・係 (角川スニーカー文庫 332-1)
- KADOKAWA (1990年11月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044332013
感想・レビュー・書評
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表題作は陽子という女性の視点から、二人の男性の恋の行方を描いたお話。女性は受けの男性に想いを寄せているけれど、男性たち二人はお互い素直じゃない複雑な感情を抱えながらもなんだかんだ言って相思相愛、二人の間に入り込む余地はない。自身の想いより受けの男性の幸せを願って行動してしまう陽子は男前女子だった。いつか彼女も幸せにならなきゃ。二話目もまた切ない話。どんなに相手を想っていても、想う相手からは自分が想うようには想われず。受けとめて欲しいのに想いが届かないのはつらい。「愛は、気違い沙汰」この言葉が響く。
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BLや腐女子といった言葉もなかった時代、この手の小説はJUNE小説(一部でやおい)と呼ばれていた。市場でも(表向き)マイナーな存在で、現在のようにBL小説やマンガ雑誌が百花繚乱ではなかった。
・・・という古き良き時代のJUNE小説。決してこれをBL小説と呼んではいけないのは、そこに痛み、切なさ、禁忌の感覚があるから。傑作です。 -
2冊しか本が発行されていない? 作家さんなのかな。
できればもっとこの方の本が読んでみたかった。
かなり時代を感じる内容だけど、面白かったです。 -
名作。
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胸に消えないしこりが出来る。
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書き下ろしの「グッバイ・ミスティ・ラブ」が、自分の嗜好を方向づけた気がする。弱々しいきれいな印象のおじさんとか、だめでろくでもなくて何もかもぶちこわしにする主人公とか、そんな主人公を慕う健気で気の毒な子とか、その子を好きだけど尊敬されていて手が出せないいい人とか、ラストの清々しい暗黒エンドとか。
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JUNE名作。「グッバイ・ミスティ・ラブ」が好き。