一番美味しい恋のレシピ (角川ルビー文庫 117-4)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044533045

作品紹介・あらすじ

両親の離婚以降、極度の偏食になった高校生の高梨渉。それを改善するため無理矢理連れて行かれたのは、幼い頃に「お兄ちゃん」と慕っていた有名料理研究家・椎名涼司の家だった。久しぶりに再会した涼司は、優しげな外見に反し、野菜を全く食べない渉に『お仕置き』としてキスしてくる!でもその甲斐あって(?)何とか偏食も直ってきたと思ったら、今度は「お前は俺の料理を食べて、どれだけ可愛くなったかわかってんのか」と押し倒され…!?餌付けから始めるラブストーリー。

感想・レビュー・書評

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  •  高梨渉は、極度の偏食だった。
     それは、両親が離婚して以降、父親に引き取られた渉は手抜きばかりがうまい家政婦にジャンクフードや出来合いのお惣菜で育てられた。食事をする時にはマヨネーズが手放せず、ほとんどのものを「おいしい」と感じられずにいた。
     それを改善するために、連れて行かれた先は、渉が幼いころに「お兄ちゃん」と慕っていた現在は有名料理研究家・椎名涼司の家だった。
     突然、渉を置いて海外に行ってしまって以来、久々に再会した涼司は、優しげな外見とは反して、野菜をまったく食べない渉に『お仕置き』と称してキスをしかけてきた。
     渉は混乱するけれども、涼司にとっては大したことがないよう。
     翌日、突然涼司に早朝から連れて行かれた先は、畑。
     涼司の知り合いだというその人の家で収穫作業を手伝わされることになる。
     当初、いやいややっていた渉だったが、身体を動かしたことでお腹が減り、今まで食べられなかったものも「おいしい」と感じる。
     そういうことを繰り返し、また、涼司が渉の好き嫌いを考えて工夫した料理を出してくれるおかげで、少しずつ渉の好き嫌いも告白されていく。
     渉は、そういう涼司に何か恩返しがしたいとバイトを始めるが、そこの勤めるイタリア人に押し倒されてしまう。
     そこに涼司が現れて渉を助けてくれるが……

     という話でした。
     渉は幼い頃、手作りの料理を作ってくれて、「おいしい」という気持ちを教えてくれた涼司のことが気になっていたけれど、同時に渉を置いて外国に料理修行をしに行ってしまったことを恨んでもいた。
     だからこそ、「おいしい」と思っていた涼司の料理以外は食べられなくなってしまっている……という感じで。
     一方の涼司は涼司で、実は料理研究家になろうとしたのは同じ仕事をしていた母親の影響もあるけれど、一番大きな理由は渉がおいしそうに料理を食べてくれたから……という感じでした。

     どっちかというと、いきなり涼司がキスをしちゃったりしていますが、ほのぼの系のお話でした。
     渉の好き嫌いがなくなって、それどころか料理をしてくれる涼司に感謝するようになって、そんな涼司に恩返ししようとバイトを始めて……というように渉の成長をほのぼのと楽しめます。

     子どものようだった少年が成長する話がお好きな方にはオススメです!

  • 挿絵の人いいよね。

  • 偏食の高校生とイケメン料理家のお話。
    あんまりにも子供っぽくて、それが良かったです。可愛いなぁ。

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