ネスレの稼ぐ仕組み

著者 :
  • KADOKAWA/中経出版
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本棚登録 : 140
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046011640

作品紹介・あらすじ

利益率10%に満足しない「ジャパン・ミラクル」と呼ばれるネスレ日本。「きっと勝つ」を語呂合わせした「キットカット」、2年半で18万人登録「ネスカフェ アンバサーダー」。消費者の心の掴み方を解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • 顧客が気づいていない問題を解決することを真剣に考えていかなければならない。

    他社を気にするより、自社のビジネスモデルをどのように磨き続けていけば、稼ぐ仕組みとして強くできるか

  • 新たな需要を作るのが、重要

  • リベラルな発想、意外な発想、イノベーティブな発想は、時間が立つと保守になる。
    意外な発想の有効期間が切れる。
    ビジネス書というのは、賞味期限がある。
    無いのもあるが。
    ネスカフェは、特にゴールドブレンドは、他のメーカーよりダントツで美味しいと思う。

  • コトラー:マーケティング理論のケーススタディという位置付けである。
    顧客第一主義を念頭に、いかにしてカスタマーの問題解決をしながら利益を上げるかをクリアに解説している。
    関連して、コトラーのマーケティング3.0、および4.0を読むのがオススメ。

  • ネスレの経営戦略を簡単に理解できる本。
    アンバサダーに至った経緯を読み取れるので、面白いです。

    競合の少ない販路を獲得できた成功例なので、1つの事例として読むのはアリだと思います。

  • ネスカフェアンバサダーの話題が出て、気になったので。

    前半、マーケの部分を読んでよく書いてあることだなーと思ったが、採用や評価の部分になるとここまで徹底しているのかと驚いた。
    リクルートのRingのような仕組みを作ったときにそれを評価する側の管理者に目が備わっていない(普段の仕事ができて、出世することとイノベーションをおこす発想ができるかは別)の点に課題を感じた点が面白かった。

    マーケティングって要はプロダクトを通じた問題解決で、職種というより思想に近いものなのかなと感じた。

  • ・考える時間は労働時間の10%にも満たないと言われる。考える時間を捻出できない人は、イノベーションを起こすこともできなければ、稼ぐ仕組みを作り出すことも出来ない。
    ・インバウンドは世界的なナショナルブランドであるキットカットの日本限定版だから火がついた。→ビューグルス、とんがりにもチャンスあり?
    ・小さな投資で始める「リーンスタートアップ」
    ・できるだけ少なく応募させ、本当に欲しい人材を採る。これが人事部の使命。毎年の人気ランキングには何も意味はない。
    ・キャッシュ IT専門用語で、無駄を省いて高速化する意味
    ・小規模でも倍々ゲームで増えていく事業に期待
    ・顧客ごとに人件費を含めて損益計算書を見ているので、訪店頻度の高いスーパーより、ディスカウントの方が利益率が良い
    →あらゆるコストを把握する。「コントローラー」がいる。
    ・休憩という概念は、仕事が終わると元の仕事に戻っていかなければならないため、ある種の義務感から逃れられない。
    ・CM→youtubeショートフィルムプロモーション

  • ネスレにて画期的な施策を数々行い、コーヒーブランドとして唯一無二の存在へと導いた高岡浩三氏が同社で行った戦略や取り組みについて書いた一冊。

    ネスカフェアンバサダーやキットカットショコラトリーなど数々の企画の成功の裏側における考え方が満載でした。
    イノベーションアワードやネスレパスなど優秀な人材を生み出す仕組みも非常に面白いものだと感じました。
    本書のなかでも特にどんな部門でもプロフィットを生み出せることは非常に自分のこれからにおいて大事な考えであると感じました。
    そして、コスト意識やニーズなど企業が存続していくなかで当然意識すべきところを愚直に向き合っていくことが同社の現在までの発展を支えてきたことを強く感じました。

    時代の変化に順応して、深層を探ってイノベーションを生み出し、ムーブメントを起こす。
    そうすることが今後を生き抜いていくことであると強く感じ、そのヒントが本書から学ぶことができました。

  • ネスレと言うと
    代表的なブランドはネスカフェ。
    インスタントコーヒーのイメージが強いですね。

    しかし、キットカットやミロなどの有名な商品もあり、
    最近では、ネスカフェバリスタというコーヒーマシンや
    ネスカフェアンバサダーという職場向けサービスなど、
    新しい事業を積極的に展開しています。


    本日ご紹介する本は、
    新しい事業を生み出すために必要な
    稼ぐための仕組み作りについて
    書かれた1冊。


    ポイントは
    「考える時間」

    今は顧客の気づかない問題を解決する商品が求められる時代。

    顧客が気付いていない問題を解決することを
    真剣に考えていかなければいけません。

    考える時間を捻出できない人は、
    作業をこなすだけの社員で終わります。

    日々、言われた仕事をこなすだけではなく、
    顧客のほんとうの問題は何で、どう解決できるか、
    考える時間をどれだけとっているのかがポイントです。



    「問題」
    普通に仕事をしていれば問題はあふれています。

    なぜその問題は起こっているのか?
    どうすれば解決できるのか?

    日々、目の前の仕事をこなすことに精一杯だと
    そのようなことまで考えることができません。



    「試す」
    ネスレではアイデアを募集するのではなく、
    実際にやってみた、その成果を応募します。

    大事なのは、自分が考えて生み出したアイデアや仮設を
    実際に試してみること。

    考えているだけではダメ。
    実際にやってみてどうだったのかが重要です。



    「コスト」
    商品自体の利益率より、
    人件費を含めてコストを考えることが重要。

    すべての行動はコストがかかることを理解し、
    その行動は、それに見合う価値を生んでいるか
    見極めることを意識すべきということです。

    ぜひ、読んでみてください。

    ◆本から得た気づき◆
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    問題解決と新たな価値の創造は大事だが、顧客のとらえ方と問題のとらえ方の方が難しい
    顧客は消費者や取引先だけではない。社内にも顧客はいる
    顧客が気付いていない問題を解決することを真剣に考えていかなければいけない
    大事なのは、自分が考えて生み出したアイデアや仮設を実際に試してみること
    考える時間を捻出できない人は、作業をこなすだけの社員で終わる
    10%の利益率しか上げられない事業は、他の高収益事業の足を引っ張るお荷物
    商品自体の利益率より、人件費を含めてコストを考える
    異業種と組むと新しい価値が生まれる
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆目次◆
    第1章 稼ぐために、「顧客は誰?」「問題はどこ?」と常に考える仕組み
    第2章 稼ぐために、本質を見極める仕組み
    第3章 稼ぐための、イノベーティブな人を育てる仕組み
    第4章 稼ぐための、常識を打ち破る仕組み
    第5章 稼ぐために、パートナーと顧客の問題を解決する仕組み
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  • ・顧客が抱える問題の幅は無限大。性別や年齢や職業などで分けることが顧客を探すことではない。顧客の範囲を狭くするとイノベーションを生む機会を失う。身近な生活の中に顧客の抱える問題が転がっている。

    ・「ネスカフェアンバサダー」は共創関係で貴重なアイデアが生まれる。自分の意見が取り入れられて商品化されたり、自分が感じた問題点を主張したことがきっかけで商品が改善されたりすると、顧客は誇りと強い達成感を覚える。顧客にそう感じさせることが自己実現につながるマーケティング4.0。

    ・稼ぐ仕組みの基本はたった3つ。1)顧客は誰? 2)問題はどこ? 3)どうすれば解決できるのか? 消費者だけが顧客ではない。

    ・もともと日本人は、稼ぐという言葉に抵抗がある。稼ぐという言葉からイメージされるのは「あくどいことをしている」「人を犠牲にしている」だが、考えてみると「企業のサステナビリティ」や「企業の社会的責任」と「共通価値の創造」は稼いでいなければならない。21世紀の企業が求められる姿になるためにも、稼がなければならない。

    ・顧客が困っているとは思っていないこと、問題だと認識していないことを見つけ出し、それを解決するための方法を深く考えることでしか、大きなイノベーションは生まれない。

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著者プロフィール

ネスレ日本株式会社代表取締役社長兼CEO


「2017年 『世界基準の働き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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