思考停止という病

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046011725

作品紹介・あらすじ

思考停止せずに生きることは、自分次第で誰にでもできる!

自分の頭で考えている人は、自ら解決策を提案し、実践することで何かしらの結果に繋げるが、自分の頭で考えない人は、何度も同じ間違いを繰り返してしまう。なぜそういった人が多いのか? 脳の視点と社会的な視点の両方から解き明かす!

なぜ、人は「考えること」をやめてしまうのか? 1億2000万人、総思考停止状態の日本を生き抜くトDr.トマベチ式・自発脳のつくり方。「脳が働いていない」という病気状態を脱し、「考える脳」を取り戻す!

感想・レビュー・書評

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  •  思考停止しないためにはシンプルに「知識」が必要。思考は知識の上に成り立つもの、知識がなければ考えるものも考えられない。そして、知識を蓄えるために最も有効なものが「読書」であると筆者は述べている。これも文字のみの情報を脳で処理して理解する過程にも鍛えるといった意味合いがあるため。筆者も多くの書籍から知識を得るというが、読書するスピードが違う。例えば、学校の授業で使う教科書は200ページ程であれば1日で一通り読み切れるといい、教科書が配られたら一気に読み切ることで、授業が復習と自分で読んでわからなかった部分の補てんになるという。それくらいのスピードで情報を獲得すること、本を読むことは現代の変化の激しい情報化社会において重要。
     新しい環境で新しいこと(仕事や習い事等)を始めるときに良く聞くのが「ゆっくり、少しずつ経験しながら学んでいけばいいから」という言葉である。これに対しても、特にビジネスにおいてはそんなことを言っている場合ではないのである。激しい変化の中で少しずつやっていては、いつまで経っても思考をするための下地としての知識をためることができない。よって、様々な環境での新人の立場では、まず一気に知識をため込むことが大切。そうすることで、目の前のことだけでなく全体を俯瞰すること(抽象的に考えること)ができるようになる。見通しがもてれば、思考は停止しにくくなる。
     また、筆者おすすめのロジカルシンキングとして「トゥールミンロジック」が紹介されていた。「データ:事実」「ワラント:主張を裏付ける論拠」「クレーム:主張」を用いた思考フレーム。

  • 2016年の本なので、目新しいことは無かったですが、思考停止している現代人が多いという現状がわかり、思考停止しないためには、自分の頭でしっかり考えることが大切であるとが書かれています。そしてその考える技術や、読書こそが思考停止の特効薬であること、言語化することが大切であることが書かれてました。

  • 書いてあることはその通りだと思う。
    論理的思考を作るには仮説、根拠、それを裏付ける事実を絶えずあらゆる分野で考えるべきだろう。
    ただ、知識を増やせというのは納得出来るようで納得出来ない。増やすことは人生が豊かになるのでいいことだと思う。だが、知識が増えすぎることで、その知識を自分の意見だとする錯覚が起きてしまわないか、そう心配になった。

  • 思考停止に陥らないためにゴールを設定しなければならず、そのゴールは「今の会社で出世する」というような現状の延長に置いてはならないのだとか。現在の延長に設定しがちだし、ゴールを見つけるのが難しい人も多いだろう。難しい用語が多めだが、全体を通して納得できる内容だった。特に知識量が必要、という章は同意。

  • 内容も難しくなく、サクサク読めた。
    自分の大事にしている考えの1つに"思考停止に陥らないこと"があるが、世の中は思考停止人間が多いように感じるし、思考停止して生きている方がずいぶんと楽なんだろうなと思う。
    でも、著者がハッキリとした物言いで思考停止人間=進化が止まった人、進化の可能性を放棄している人、すなわち死んだも同然、自分の頭で考えない人は「奴隷の人生」を歩んでるも同じ、思考を停止するということは自分で生きることを放棄し、他人に自分の人生を委ねている、これを奴隷というのです、情弱人間は端的に言えば自分で考えられないバカな人ですetc...には笑ったけど、いや本当にそのとおりだな〜と思って読んでいた(笑)
    著者の本を私は初めて読んだが、仏教の教えや進化論を交えて書いていてその点でも非常に面白かった。そして、読んだあとやはり思考停止人間には陥りたくないと思ったし、私も常に思考を回転させ続けられる人になりたい。

  • 知識がないと思考できない。ゴールがないと何も見えない。常識を疑わないと新常識は現れない。トゥールミンロジックについてもう少し深堀りしたくなった。

  • 好きな事であれば勉強なんていう洗脳的な言葉が無くなり楽しみの一つになる。
    いかに自分の今までの人生が多因子から作られつつもそれにもがきどうにかしようというのが救われるようなものでもあった。仮説を常に持ち進化したい。

  • 考えなくなること
    その状態がいかにして起こるのかが、分かりやすいかいてある。
    人の噂を鵜呑みにすること。
    相手から言われたことを鵜呑みにすること。
    また、政府や会社トップにとっても、考えなくなることが都合が良い。
    ただその状態は危ういと警鐘をならしている。
    お金や地位より本当にやりたいことを見つける。
    副業でも良いから。

  • 職業とファイナンスは別にしてよい。
    常に課題を設定

  • 1
    最近やることが多くて思考停止になっていることが多かったので読んでみました。この本は私の思考停止とは違って日本人によくある慣習に従って、自分で考えないで行動する方の思考停止に関して書かれた本です。そうならないためには新しいこと、want to を探して、更に圧倒的な知識やディベートを用いてドンドン突き進めみたいな内容だったと思います。
    かえってやることが増えたような・・・でも、面白かったです。

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著者プロフィール

認知科学者(計算言語学・認知心理学・機能脳科学・離散数理科学・分析哲学)。
カーネギーメロン大学博士( Ph.D)、同 CyLab フェロー、ジョージメイソン大学C4I&サイバー研究所研究教授、公益社団法人日本ジャーナリスト協会代表理事、日本外交政策学会会長、コグニティブリサーチラボ株式会社CEO 兼基礎研究所長。マサチューセッツ大学を経て上智大学外国語学部英語学科卒業後、三菱地所へ入社、財務担当者としてロックフェラーセンター買収等を経験、三菱地所在籍のままフルブライト全額給付特待生としてイェール大学大学院計算機科学博士課程に留学、人工知能の父と呼ばれるロジャー・シャンクに学ぶ。同認知科学研究所、同人工知能研究所を経て、コンピュータ科学と人工知能の世界最高峰カーネギーメロン大学大学院博士課程に転入。計算機科学部機械翻訳研究所(現 Language Technologies Institute)等に在籍し、人工知能、自然言語処理、ニューラルネットワーク等を研究、全米で4人目、日本人として初の計算言語学の博士号を取得。帰国後、徳島大学助教授、ジャストシステム基礎研究所所長、同ピッツバーグ研究所取締役、通商産業省情報処理振興審議会専門委員、早稲田大学研究院客員教授などを歴任。また、晩年のルー・タイスの右腕として活動、ルー・タイスの指示により米国認知科学の研究成果を盛り込んだ最新の能力開発プログラム「 TPIE」、「 PX2」、「 TICE」コーチングなどの開発を担当。その後、全世界での普及にルー・タイスと共に活動。現在もルー・タイスの遺言によりコーチング普及及び後継者として全世界で活動中。一般財団法人サヴォイア王家諸騎士団日本代表、聖マウリツィオ・ラザロ騎士団大十字騎士。近年では、サヴォイア王家によるジュニアナイト養成コーチングプログラムも開発。日本でも完全無償のボランティアプログラムとして「PX2」と並行して普及活動中。

「2023年 『新・夢が勝手にかなう手帳 2023年度版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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