金栗四三と田畑政治 東京オリンピックを実現した男たち (中経の文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046023117

作品紹介・あらすじ

2019年NHK大河ドラマ「韋駄天」で大注目の2人の男。金栗四三と田畑政治。

日本人が一番最初に出場した1912年のストックホルム五輪から、1940年の幻の東京五輪、そして1964年の東京五輪まで、日本で初めてのオリンピック開催までの道程を、金栗四三と田畑政治の人生にからめ、また時代背景を描いて振り返る1冊です。

オリンピックに人生を懸けた二人の熱血漢

昭和39年(1964)、快晴にめぐまれた東京の上空に、五輪のマークが飛行機雲で鮮やかに描き出された。日本が初めて出場したストックホルム大会から半世紀が過ぎ、ついにオリンピックが東京にやって来たのだ。日本人初のオリンピック選手(マラソン)・金栗四三と、招致活動で陣頭指揮を執ってきた日本初のオリンピック開催のキーマン・田畑政治は特別な思いで、この日を迎えていた――。二人の熱い男たちの魂が、オリンピックをめぐって交錯する感動のストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 1964年までの日本オリンピック全史。戦後、生きるのが精一杯の日々から余暇やスポーツが楽しめるようになり、オリンピックの自国開催まで紆余曲折の道のりが面白い。オリンピックが政治と切り離せない事もよく分かった。

  • 大河ドラマ「いだてん」は視聴率が低迷したまま終わってしまいそうですが、私は面白かった。こんなに熱く、日本のスポーツ界を立ち上げ、東京にオリンピックを呼ぼうとした人たちがいたことを知りませんでした。
    本書は、ほぼ「いだてん」のストーリーに沿った内容です。

  • 今年(2019)のNHK大河ドラマ『いだてん』を見るつもりで、昨秋にこの文庫が発売されてすぐ購入した。
    なにしろ金栗四三という人のことはまったく知らず、名前すら初めて聞いたので少しでも知っておこうと思って。

    で、大河ドラマ放映開始が近くなってきたころに読み始めたものの、金栗四三の部分だけ読んだら満足してしまい、途中でそのまま放置。
    この話題にはなぜかあまりピンと来ず、どうにもワクワクしないので、結局ドラマも見ないまま時が過ぎた。

    そして6月に入り、『いだてん』の第二部が始まるとの番宣をNHKで見たとき(二部構成であることも知らなかった)、早口でわめき散らしながら動きまわる阿部サダヲさん演じる田畑政治があまりにハチャメチャで、嘉納治五郎(役所広司さん)にぶん投げられたりしていて「なんだなんだ、めっちゃおもしろそうだな」とワクワクしてしまった。
    てことで、第二部から見始めた。

    となると思い出すのがこの本。
    ここでしっかり読んでおこうと思って、ちゃんと最初から読み始めることにした。

    で、今改めて読んでみたら、とぉっても良かった。
    本にはやっぱり読みどきというものがあるのだわ。
    臨場感のある歯切れの良い文章が、スルスルと頭に入ってくる。

    田畑政治の行動力と指導力に、笑いながらも、こんなすごい人がいたんだと心底尊敬。
    1964年の東京オリンピック開幕の章では、ここに至るまでにどれだけ大変だったかと、私まで万感の思いがあふれ涙が出た。
    そして田畑の最期にも……。

    戦争ってなんて無粋なんだろうか。
    こんなに純粋にスポーツを楽しみたいだけの人たちが、本当にただ純粋にやりたいだけなのに、戦争に邪魔される。
    ホント間違ってる。
    戦争なんてマジくだらない。
    スポーツを自由に楽しめる世の中こそ平和なのだ。

    来年、2020年の東京オリンピック、田畑政治氏も絶対空の上から見てる。
    この本読んだら、私も俄然応援したくなってきた。
    田畑の思いを、これからもずっとずっと、受け継いでいかなければ。
    ちょっと、そこの国とそこの国とそこの国とそこの国、ケンカしてる場合じゃねぇぜ!

    最後にひとつ、この本、たまに誤植があるのが残念ですな。

  • 「金栗四三と田畑政治」青山誠著、中経の文庫、2018.09.13
    222p ¥702 C0130 (2019.02.28読了)(2019.02.24入手)
    副題「東京オリンピックを実現した男たち」

    【目次】
    ‘64東京オリンピックへの道 金栗四三と田畑政治 関連年表
    第1章 “地下足袋の王者”とストックホルムの挫折
    第2章 日本のマラソン黎明期、パリで見つけた希望の灯
    第3章 日本水泳界の若きリーダー・田畑政治とロサンゼルスの歓喜
    第4章 しのび寄る戦争の影と幻となった東京大会
    第5章 再びオリンピックの舞台へ、止まった時間が動き出す
    第6章 ついにその時が来た、1964年、歓喜の東京オリンピック
    第7章 尽きぬオリンピックへの思い、聖火は再び東京へ
    参考文献

    ☆関連図書(既読)
    「TOKYOオリンピック物語」野地秩嘉著、小学館、2011.02.12
    (「BOOK」データベースより)amazon
    昭和39年(1964)10月10日、快晴の空に五輪のマークが飛行機雲で鮮やかに描き出された。ついにオリンピックが東京にやって来たのだ。日本人初のオリンピック選手(マラソン)・金栗四三と、招致活動で陣頭指揮を執ってきた日本初のオリンピック開催のキーマン・田畑政治は特別な思いで、この日を迎えていた―。二人の熱い男たちの魂が、オリンピックをめぐって交錯する感動のストーリー。

  • 東京オリンピックを実現した男たち。不屈のランナーと招致のキーマン2人の韋駄天の物語。

  • リリース:みさおさん

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著者プロフィール

大阪芸術大学卒業。著書に『江戸三〇〇藩城下町をゆく』(双葉社)、『戦術の日本史』(宝島社)、『牧野富太郎~雑草という草はない~』(角川文庫)、『戦艦大和の収支決算報告』『太平洋戦争の収支決算報告』(彩図社)などがある。雑誌『Shi-Ba』で「ニッポン地犬紀行」、web「さんたつ」で「街の歌が聴こえる」を連載中。

「2023年 『ウソみたいだけど本当にあった歴史雑学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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