新訳 飛ぶ教室 (角川つばさ文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046311993

作品紹介・あらすじ

子どもの涙がおとなの涙より小さいなんてことはない。ずっと重いことだってある…。生徒たちがともに生活する、ドイツの寄宿学校を舞台に、まずしい優等生のマーティン、その親友で捨て子のジョニー、弱虫の自分になやむウリー、彼を心配するケンカが強いマチアス、クールな皮肉屋のセバスチャンたちが、先生とのふれあいや、ある事件を通して成長する友情の物語。絵60点。世界中がわらい、泣いたクリスマスの名作。

感想・レビュー・書評

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  • こどもだって、苦しかったり悲しかったりするんだ、こどもの時のことを、おとなになっても忘れないようにしてほしい。
    ドイツ児童文学の名作。いろいろな出版社から出ているが、この翻訳がいいという評判だったのでこれにした。正解だったと思う。

  • 新訳のこちらで挑戦。
    飛ぶ教室はなぜかずっとハマらなくて、何回か挫折していたんだけれど、今回はなんとか最後まで読みました。
    新訳、かなり読みやすくなっていると思います。

    ケストナーは「エーミールと探偵たち」のほうが好き。
    飛ぶ教室では、すてきな大人が出てくるところがいいですね。

  • 恥ずかしいんだけど、ケストナーやっと初めて読みました(土下座)。子どものころも何度か図書館で手に取ったんだけど、取っつきにくくて挫折してた……。
    いや~、すばらしかった。ほんとに名作。電車のなかで読んでいたので、うるうるくるのを何度もこらえてた。ひとりで泣きながら読みたかった(笑)。そこここに名言があって、付箋もはりまくり。

    訳がすばらしい。「古典」というフィルターを通してではなく、今を生きる少年たちの息づかいがつたわってくる。那須田さん、あるいは大本さんの訳で、ケストナーもっと出してほしい。まあ、つばさ文庫ならではのイラストは、ちょっとイメージを限定しすぎてしまうとも思うのだけど。でもだんだん慣れてきた(笑)

  • とあるギムナジウム、クリスマス前日のパーティに演劇「飛ぶ教室」に出るマーティン・ジョニー・マチアス・ウリー・セバスチャンの五人。練習中に実業学校生にクラスメイトが誘拐されたときき、五人は街へ駆け出していく――実業学校生達との決闘、彼らが慕う禁煙さんと舎監の正義先生の時を越えた友情、いくじなしウリーのとんでもない事件、マーティンの押し隠された涙、そして、そして……クリスマス前のギムナジウムを舞台に、五人の少年達はすこし、大人になる。こどもの涙が、おとなの涙より小さいなんてことはない。ケストナー屈指のクリスマスの名作。

    今年はクリスマスキャロル読むぞ~って思ってて「ハッ!そう言えば「飛ぶ教室」も読むとかって言ってなかった私?」と思い出し、急いでアマゾンでポチりました。何とかクリスマス当日に読み終えられて良かった。ケストナー屈指の、なんて書いてますがケストナーは初めて読みました。「ふたりのロッテ」の人なんですね。でも昔からこの作品のタイトルだけは知ってて、タイトルだけ、なんで、えらいこと想像してましたねw それこそホントにこの作品の劇の「飛ぶ教室」みたいに、教室ごと飛んでどっかに移動して~みたいな話だとw そしたら全然違ってました。でもこういう、作中に出てくるお話や劇がタイトルになるのっていいなあと思ってていつか自分でもやりたい。
    女子達のわちゃわちゃしてるのもだいすっき!ですがこれはギムナジウムものなので男子達のわちゃわちゃで読んでてすごく可愛い!って思ってました。ちなみに一人だけ影が薄い感じのセバスチャンが好きです。みんな中学二年生くらいで、思春期真っただ中でいろいろ悩んで(ウリーがその象徴みたいな感じする)それから禁煙さんや正義先生みたいに尊敬する大人がいてみんな熱いまなざしを送っていて…ていうのが、とても可愛らしい。禁煙さんと正義先生はもっと掘り下げられるべき…!と思ったけど、これは少年たちが主役の物語だからわりとあっさりめなんだろうなあ。あと禁煙さんてちょっと春樹の小説の主人公ぽい。
    マーティンが貧乏の所為でクリスマスに帰れないで、一人でぐっと堪えてる所がなんか自分と重なるところあってすごく切なかった…(´;ω;`) 世の中が不公平だからだ、ってところも…やるせない……だから正義先生がお金をくれるとこと、マーティンが家に帰ってくるところはもうほんとほんと胸が熱くって… クリスマスっていいよね、いいよね…(´;ω;`) はあクリスマスに読めて良かった…!

    あと面白いなって思ったのは、メタな手法があるとこ! 最初はケストナーであろう作家がクリスマスのお話を書きにきた、から始まって、最後は書き終わってそれで終わり…かと思ったらあ! ジョニーが出てきたりして…! あ、マーティン達も本当にこの世界にいるんじゃないかなっ? って思わせられて、この手法すごいすごいー!ってなってました。こういうのだぁい好き。「ふたりのロッテ」もつばさ文庫で出ないかなあ。他のケストナー知らないからもっとつばさ文庫は海外文学出して欲しい。月一冊くらいしか枠がないのよね… あ、あとそういえば、マチアスはあんなに腹ぺこくんなのにボクサーとかやっていけるんだろうか…って常に不安でしたw

  • 子どもや学生のころ、ケストナーなんて知りませんでした。
    角川つばさ文庫の新訳は非常に読みやすいので、小学生の子どもが読むのにはおすすめです。

  • 「外国の本っておもしろい! ~子どもの作文から生まれた翻訳書ガイドブック」の「1. 外国のくらし」で紹介されていた10冊のうちの1冊。

  • 先生たちが子どもの心を失っていないのが素晴らしい!現役の先生たちにぜひ読んでほしい。
    新訳の方がいい!

  • ドゥあいすき。今も昔も、たぶんこれからも。細田監督×奥寺脚本でアニメーション化してほしい……(キャラデザは、これでいこう)。

  • ケストナーの名作。1933年に描かれたのクリスマス物語。
    ドイツのギムナジウム(寄宿学校)の男の子たちと先生の心あたたまる物語。

    マーティンは正義感の強い優等生。絵が得意で家族思いだが、家は貧しい。
    ジョニーはマーティンの親友で作家志望。
    セバスチャンは頭が良く、クールで皮肉屋。
    マチアスはいつも腹ぺこな男の子。ボクサーになるのが夢でケンカも強い。
    ウリーはお金持ちのおぼっちゃんで気が弱い。マチアスの親友。
    クリスマス劇「飛ぶ教室」を演じる寄宿学校の8年生(中学2年生)の5人は、劇の練習をしていた。
    そんな時、通学生の友人が、実業学校生にさらわれ、監禁されてしまう。マーティンらは友人を助けるべく動き出す・・・


    寄宿舎の規則、意地悪な美少年の先輩、伝統的にライバルの学校間の闘い、その中にもいる良い奴、舎監の正義先生に、話せる大人の禁煙さん、ちょっととぼけた学校の先生たち。

    親切解説つきで読みやすい訳で、イラストも新たに、「飛ぶ教室」がでた。同じ物語を、大人と共有できるのはいいと思う。これ読んで先生を目指した先生も多いのでは?生徒とそんな話でもりあがってほしいなあ。

  • 手にとられにくくなった名作に、このイラストをつけようというアイデアがまず面白い。言葉の説明も親切。読書のきっかけづくりに。

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