遠野物語と怪談の時代 (角川選書 474)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版
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本棚登録 : 82
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047034747

作品紹介・あらすじ

『遠野物語』は怪談への熱狂から生まれた-。明治後期、文明開化以来の合理主義と功利万能主義に抗うように噴出した怪談ブームと、柳田國男や泉鏡花らが熱狂した「怪談会」。その知られざる実態を、豊富な史実と文献でひもとき、名著誕生の経緯を怪談史の視点から探究。怪談実話としての真髄を明らかにし、芥川龍之介らを経て現代に至る怪談文芸の系譜を展望する。史上初復刊!「日本妖怪実譚」も収録。

感想・レビュー・書評

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  • 東先生の怪談愛が、鏡花愛が溢れた一冊。
    怪談界隈に出入りしていると、おお!あの時のお話!とか、このことだったの!と思うことばかり。
    怪談としてのバイブル。

  • 『遠野物語』及びその成立の事情を民俗学からではなく、怪談という視線で評価・解釈したらどうなるのか。

    一章では怪異柳田の気質・筆致についてを、二章から四章では当時の文壇におけるいわば怪談ブームについて、二章では百物語会とその裡を飛び回ったジャーナリストを、三章では「怪談の親玉」こと泉鏡花を、四章では水野葉舟・佐々木喜善について触れ、終章ではその他怪談会などに影響を受けた作家などについて描く。ライトな読み口で、(怪談に限定されているが)文壇の様子が怪談愛たっぷりの筆致で綴られている。

    民俗学サイドからの『遠野物語』成立の事情について『遠野物語の誕生』(石井正己著)が引き合いに出されており、併せて読むのも面白いかも知れない。

  • 遠野物語を民俗学的ではなくあくまでも怪談文学として取り扱い、その怪談としての信ぴょう性や、当時の怪談文学の流行、それを取り巻くものなどが中心として書かれていた。

  • 感想未記入

  • 資料ID:W0164575
    請求記号:388.1||H 55
    配架場所:本館2F手動式書架

    日本推理作家協会賞

  • 言い回しがうっとおしいので
    ずっと積読でしたが
    がんばって読み終えました。
    内容的には面白かったです。

  • ざざっと読みました。
    遠野物語刊行から今年で100年なのです。

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著者プロフィール

1958年、神奈川県生まれ。アンソロジスト、文芸評論家。「幻想文学」「幽」編集長を歴任。ちくま文庫「文豪怪談傑作選」「文豪怪談ライバルズ!」シリーズはじめ編纂・監修書多数。著書に『遠野物語と怪談の時代』(日本推理作家協会賞受賞)『百物語の怪談史』『文豪たちの怪談ライブ』、編纂書に『ゴシック文学入門』『ゴシック文学神髄』、「文豪ノ怪談ジュニア・セレクション」「平成怪奇小説傑作集」「赤江瀑アラベスク」「文豪怪奇コレクション」の各シリーズ、監修書に「怪談えほん」シリーズなどがある。

「2022年 『桜 文豪怪談ライバルズ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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