一流の人は空気を読まない (角川oneテーマ21 A 88)
- 角川グループパブリッシング (2008年10月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047101609
感想・レビュー・書評
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「空気を読むのは大事だけれど、空気を読んでいるだけではトップに立てない」という趣旨の本。これからの日本には、空気を読むことに腐心するような人材は必要なく、周囲の空気を変えていくような人材が求められるという主張はその通りだと思う。
はじめて読んだ堀紘一本!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久々に読んだ堀紘一さんの一冊。今の日本人は空気を読みすぎ、読むことばかりに力を使っているという論はごもっとも。たしかに仕事ができる人でも空気を読まないからこその実行力の強さとかはあるし、いい子ぶっていても結果を残せないとしょうがないということですね。後半は空気を読むとかそういう話を離れている感じはあるが、勢い良く読むことができた秀作です。
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空気を読むことは必要だが、それだけでいい仕事をできるか?
めっちゃ要約するとそんな感じの本。
日本経済は、「空気を読む」ことによる社会全体のまとまりにより、空前の成長を遂げてきた。
だが、日本が世界のトップとなり、オリジナリティが求められ始めた瞬間、成長はパタリと成長を止めてしまう。
オリジナリティは、お互いの顔色を読み合うだけでは出せない。空気を知りつつ、そこにプラスアルファを出さなければならない…といった感じ。
俺自身もそれを心がけてきたつもりだけど、オリジナリティ求めすぎて見当はずれな方向に向かうことも少なくない…というのは、リアルタイムで俺を見てきた人ならご存知かもしれません(汗
確かに、空気をあえて読まないことは重要である。
でもそれは、すでに存在する空気を踏まえた上で、そこに新しい変化を加えることである。
決して「空気を読まなくてもいい」というわけではない、ということにご注意を。
…基本を疎かにしたまま奇抜さだけを求めてしまいがちな自分自身に対する戒めとして、心に刻んでおきます。
基本を着実に学び、教えを真摯に受け止めた上で、新しい価値を探したく思います。 -
天才には天才のやり方がある。しかし、天才などとは程遠い凡才であっても、目的意識を持ち、工夫し他の人より努力をすれば、いくらでも花を咲かせられるものである。はたして自分は一流を目指し敢えて空気を読まないのか、それとも世に迎合し二流を目指すのか。
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相変わらずジャンプのような情熱と泥臭さを持ち続けている堀紘一氏の新書。大前研一と比べると現場っぽい感じが魅力と言えば魅力です。DI自体にジャンプ的な躁感が出ているのもやっぱりトップがこうだから、というのがとてもよくわかる作りです。
本作はまぁ堀紘一が日頃から言っていることを単にまとめて書籍にしたものですが、いくつか心打つ部分もありました。
『…いいものを創るためには、予定外のコストをかけなければならない場合もあるもので、いいものを創る気があり、それが実現したならば、そのコストが少しも余計なものではないことがわかっていくはずだ…』
『…私は常々、もうどうにもならない、絶対だめだと思ったようなときにでも、『あと最後の一センチだけ努力しよう』と考えることにしている…』
「予定外のコストをかけなければいけない場合もある」ということを認識しておくのは非常に重要だなと思いました。もちろん恙無く物事がすすむに越したことはない場合が多いだろうけど、そうじゃない場合のことが多いので、それをボスが認識しているかいないかで、組織のまわり方は違うんじゃないか、とそう思います。
空気の話は特にどうでもいい気がします。
著書内にある、空気の研究、をよむといいのではないのでしょうか。 -
KYについて、読めるようになるよりその空気を作り出す人になれという本。
「和」をもってよしとする伝統は昔からだが、一流を目指すなら空気を突破しなければならないという考え方に賛成。 -
P49.「『一流とは』時代を切り拓いていくような人物に対して用いられる言葉である」
空気を読んで周りに合わせているだけでは一流になれない。それでなれるのは”一流の空気読み”すなわり”迎合主義のスペシャリスト”でしかないのである。
■会社への不満を口にする前に……
P97
何事においても中途半端な考えや行動で生み出せるものは少なくなるが、「とことん!」という発想で実行に移してみれば、そのことで結果が出たり、それに対するリアクションが生まれてくるようになる。
■プライドとうぬぼれの違い
P100
社会に出て自分で何もしていないうちから自分が偉いと思っているのだとすれば、それはプライドではなく”うぬぼれ”に過ぎない。自分にプライドを持合いなら、やることをやって、周囲に認められてからするべきだ。
■楽勝だった東大受験
P123
どこで頭を使って「少数派になるか」を考えるというのも大切なことである。
P124
何かの事に臨むにあたっては、対策をよく考えて、合理的で理想的なやり方を見出し、計画を立てておくことで「結果」を引き寄せられるのである。
■「生存のための競争」は歴史的常識
P167
この世にはもともと安全が保障されているようなことは何一つないのである。
■素人投資家はプランクトン
P170
世の中の動きを表す言葉。「矛盾は弱者に解決させる」
結局、庶民=弱者は、強者のいいようにされて泣かされ、強者はそれをそもそもの前提にして勝ち残っているという図式になっているということだ。
■空気とイマジネーション
P179
そういう人たちは、周囲の空気を読めるし、人の気持ちを察することもできる。しかし、その空気に同調することだけを選ばず、同調しない部分でこそクリエイティビティやイマジネーションの真価を発揮する。そうして一番手になれている人たちなのである。
■お金の習性とアヒルの水かき
P200
お金は孤独に耐えられないものであり、儲かりそうな話があれば、密に群がるアリのように、そちらに集まっていく習性があるものなのだ。
P201
つらい、つらいと言っていたなら、同上は寄せられるかもしれないが、同上のほかには何も集まらないのが常である。それよりも、涼しい顔をしていながら、陰で努力を続けていたときにこそ、其の後の未来は拓かれていくものだ。
【出人】
・上野 治彦(四谷学院創業者)
・山本茂実(「あゝ野麦峠」)
・細井和喜蔵(「女工哀史」) -
空気読み上手な人で優秀な人に会ったことがない。
それにしても著者の堀紘一は頭の硬いおっさんというイメージしかなかったが華々しい経歴の裏に色々苦労があったんだな。 -
空気を読むなというよりは少数派になれということ。
面白く読めるが、読み終えて新しい発見は特になかった。
満足度5