“夕顔” ヒカルが地球にいたころ……(2) (ファミ通文庫)
- エンターブレイン (2011年8月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047274693
作品紹介・あらすじ
取り憑かれ、うっかり友達になってしまった幽霊のヒカルのため、その"心残り"を晴らす約束をした是光。ヒカルが示した次の相手は、内気な引きこもりの少女だった。夜にだけ咲く儚い花のような少女、夕雨。閉じた世界で幸せに微笑む彼女と過ごすうち、徐々に放っておけない気分になる是光だったが…。何故か約束の内容を告げないヒカル。そんな中、夕雨を不登校にした"怨霊"の噂が学園に蘇る。その正体を前に、是光は-!?大人気シリーズ第2巻、登場。
感想・レビュー・書評
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優しい空間に護られて。
無理矢理連れ出すのではなく、自身の意思で外に足を踏み出させるには興味を持ってもらうのが一番だもんな。
事故ではないと皆に思わせるためなのか、メールの意図はなんだったのだろ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
内気な引きこもりの儚い夕雨と是光が恋をするのが意外で、でもやっぱりそのままハッピーエンドとはならなかった。素直になれない性分の帆夏や恋とは認めないけれどすっかりファンな葵もいるし、今後も増えていくのだろうなあ。ヒカルが語る花の描写が楽しい。料理が趣味な俊吾が兄的に葵の恋に苦悩する短編が可愛かった。
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扱っているテーマがシリアス。
それを一生懸命解決しようとしているところが好感触。
式部さんがここで動き始めるとは。次巻に期待。 -
取り憑かれ、うっかり友達になってしまった幽霊のヒカルのため、その〝心残り〟を晴らす約束をした是光。ヒカルが示した次の相手は、内気な引きこもりの少女だった。夜にだけ咲く儚い花のような少女、夕雨。閉じた世界で幸せに微笑む彼女と過ごすうち、徐々に放っておけない気分になる是光だったが……。何故か約束の内容を告げないヒカル。そんな中、夕雨を不登校にした〝怨霊〟の噂が学園に蘇る。その正体を前に、是光はーー!?
大人気シリーズ第2巻、登場!! -
夕雨が引きこもるきっかけとなった事件を解き明かす場面は、“文学少女"さながらで流石に鮮やかでした。「大好きだけど、別れを選ぶ」という展開は、自分は大好物だと自覚すると共に、それってどうなんだろう、と自問自答。
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野村さんの源氏物語第2弾。
こんどのヒロインは、ちょっと引きこもりぎみの夕顔もとい、夕雨ちゃん。なにこのか弱くて守ってあげたくなる系、小動物な美少女は!!
外の世界に連れ出すことが夕雨の幸せなのか、このまま優しい世界で暮らすのが幸せなのか。今回は、ヒカルのためっていうより夕雨のために、悩んで、考えて、走り回る是光がカッコよかったな。
傘をなくして外に出れなかった夕雨が、外へと踏み出すシーンは、とても綺麗で凄くよかった。
「夕雨に、会いたいんだ・・・・・・」っていう是光の言葉が、とても印象的で響いた。
しかし魅力的な子ばかりで、最終的にどうなるんだろう。
個人的には式部さんを応援したいけど、好みでいったら夕雨だしなぁ。葵ちゃんが押して、ヤキモキするシスコンな頭条さんも見たいし・・・・・・次はどんな子がでてくるか楽しみです♪ -
一巻を読んでないので、なんとも言えないのですが、1人1人個性が、強い作品だと感じました。
特に近江さんは、“何奴!?”と感じる位、存在感みたいなものがあるなぁ…っと感じました。
話の流れでは、引きこもりになってしまった夕雨を外に連れ出すというヒカルと頭上の約束を果たす感じの話で、その約束を見つけるまでの間みたいなのが、暗くてジメジメした感じで途中嫌になったけど、夕雨が一人で前を向いて歩いていくことを覚悟するラストが凄く感動しました。
まだまだ、続くようなので、ユルユルと読み進めたらいいと感じた。 -
私はどうしてこんなにもこのシリーズが肌に合わないんだろう…とふと考えたのですが、
レーベルはファミ通ですけど、何かノリは少女小説的ですよね。
だからじゃないかな?という気がしてきました。
甘酸っぱい青春とか、ほろ苦い初恋とかそういうの駄目なの!
読んでいるだけで私の脳内の血糖値が病的に上がる感じでついて行けないの!
…まぁ私の個人的な好みはどうでも良いと思いますが。
私もきちんと源氏物語を読んではいないのですが、
あんまり源氏物語り関係ないというか、別に源氏物語をモチーフにする必要なかったんじゃ…?
という気がするところが、何とも残念です。
六条御息所が好きなので、彼女が出るならやっぱり気にはなるんでしょうけど。 -
青春ミステリとして読むと反則かな。単なる青春ライトノベルとして読めば問題ないが…
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コメディ色が割と強めだった1巻目とは異なり、全体として暗いムードのミステリ風味。そんな中にもニヨニヨできる描写もあり、最後は明るくまとめたと思いきやエピローグが真っ暗で。色んな要素がバランスよく楽しめて良いですな。
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野村美月&竹岡美穂コンビのヒカルが地球にいたころ……シリーズの第2巻です。今回は源氏物語から"夕顔"をアレンジした作品でした。前回はヒカルが先頭を切って行動して、それに是光が引っ張られるという感じでしたが、今回はヒカルがあまり手助けをせず、是光が色々な問題に対して、分からないながらも一生懸命に走り回る姿が微笑ましかったです。というか、是光も、ヒカルに負けず劣らず、天然なハーレム皇子の素養がありますね。帆夏、葵、夕雨と立て続けに手なづけてしまうとか…w
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はじめ夕雨は自分の世界入っちゃってるか弱く儚い不思議な子って感じで守ってあげたくなるような引き込まれてしまう雰囲気の子だと感じた。だけど問題が解決してみればわりかし普通の子で、読んでいてすっきりした。問題が影響する部分が大きかったんだろうな。私の好みはミステリアスな方だけど。まぁそこはすっきり前を向けてよかったのではないだろうか。
頭条さんははじめなんだこのむかつく兄ちゃんて印象だったけど、イメージ変わった。ちょっと裏で手回しすぎな感があるけど、夕雨のこと考えてるいいやつだった。エピローグ(?)もおもしろかったし、今後もちょくちょくストーリーに絡んでほしいキャラだなぁ。 -
なんだかすごくキュンキュンした!!
頭条さんの兄馬鹿がステキでした(笑) -
「こんな夜遅くに申し訳ないけれど、雨宿りをさせてくれないかい? 雨に濡れた美しい花に傘を貸してしまって、困っているんだ」
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2011年9月の日記転載
個人的には野村美月作品の中でも高評価。
特に衝撃の展開!!とかは無いのですが、
感情の動きが、切なさが、とても伝わってくるラストでした。
なんちゅーか、ホントに雨の様な作品で、
どんより曇っているのに透明感がある、
打ちつける雨はうっとうしいのに、
どこか洗い流される感覚のある物語で、
ラストは本当に光さす晴れ間の様な、
澄みきった余韻が広がりました。
次巻も期待してますw