- Amazon.co.jp ・マンガ (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047285750
作品紹介・あらすじ
あなたの涙を舐めるため、僕は人間を辞めました。
感想・レビュー・書評
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オン、抱き止めてあげる
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ストーカーの青年が神様パワーで犬になり、大好きな美少女を守りたい、という話。ギャグのゆるい感じがすき。
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単行本はぶんか社から1巻のみ刊行され、完結巻である2巻は電子貸本でしか読めなかったといういわくつきの作品。それを『ママゴト』の版元であるエンターブレインが、全1巻(つまり2巻分の厚さ)のコミックスとして刊行し直したもの。「(全)」と銘打たれているのはそうした事情による。
『ママゴト』や『赤い文化住宅の初子』とは違い、こちらはファンタジーである。
自分が恋した美少女・相羽奈美をストーカーから救おうとして交通事故死した主人公の少年が、犬に生まれ変わって奈美に飼われる物語。ただし、人間だったころの記憶と意識は犬になっても残っている、という設定だ。
松田洋子のことだから、通りいっぺんのキレイゴト・ファンタジーにするはずもない。短編連作形式で進む物語には、毎回人間の暗部を凝縮したようなドス黒いキャラが登場するし、ブラックなユーモアもちりばめられている。
それでいて、ときどき胸をしめつけられるような切ない場面が登場する。つまり、ファンタジーではあってもいつもの松田洋子ワールドなのである。これは傑作。 -
主人公オンの気持ちいいほどの自虐ぶり。卑屈と言えば卑屈なんだけど嫌な気分にならない。時々失笑、時々泣いて、出会えてよかった。
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人間ってやつは、汚くて、脆い。ってのを濃縮。寓話のよう。作者の持ち味である昭和的シアワセて何だっけ?感はしっかり存在している。
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雷造になりたい。
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松田洋子の才能が遺憾なく発揮された傑作。『薫の秘話』での強烈すぎる毒舌と、『赤い文化住宅の初子』での悲惨と希望がない交ぜになった、奇妙だが泣かせる物語を掛け合わせて、恐怖感を効かせた極上の物語です。少々強引な展開もまったく気にならず、一気に読んでしまいました。
こんな傑作が世に知られないまま、埋もれてしまうのはもったいない。もっと多くの人に読まれるべきだと思う。 -
ギャグとして読めば、面白いと思います。
ただ、考えすぎるとどつぼにハマってしまうので
ご注意を・・・。
主人公もこのノリで生きていければいいのにね。 -
201301/松田洋子の本領発揮。幸せとは。