男色 光源氏 嫉妬にもだえる年上の男・六条御息所 (B`s-LOVEY COMICS)

著者 : さおとめあげは

• エンターブレイン (2013年5月15日発売)

感想・レビュー・書評

[cafe801さんの感想 · 2013年6月1日]

光源氏のパロディは多々ありますが、男のみの世界で男が普通に子供を産む、そんな常識がまかり通る世界での日常は案外面白かったです。源氏物語を勉強してきた身としてはどうなのかなとも読む前には思いましたが別作品として見れば絵柄も奇麗で凄く面白かったです。ただ登場人物が大勢いる中でも一人の人のみの作品が短編で3本だけで、その他通常の読み切り作品が3本だったので、のってきたところで終わってしまってちょっと物足りない感じがしてしまいました。その他の人物とのお話も読みたいなぁと思いつつ自分の好きな人物の作品は読みたいような読みたくないようなそんな感じがします。そして驚いたのは光源氏がまさかの受けさまだったことです。原作的に色男な遊び人なイメージな光源氏だったので勝手に光源氏は攻めのイメージで読み始めていたのですが物語が進んでいざ事に及ぶ時になって違和感に気付くという……光源氏は個人的に格好良いイメージなので気付いた時の驚きはひとしおでした。その他の読み切りも色々なジャンルのお話で良かったです。レーベルの特色というか何というか絵柄が奇麗で読みやすかったのですが読了感が凄くて読み切った!!と思える1冊でした。

[遅咲き腐女子(^^;;さんの感想 · 2013年5月31日]

タイトル作品のシリーズが３編、
現代ものが３編収録されています。
タイトルで買ってみましたが、
私の予想は、光源氏が攻めって思ってたのに、
受けでした(-_-;)
そのあたりから、ちこっと評価が下がり、
現代もので、失敗したかも・・・って思いました(^_^;)

[komopyさんの感想 · 2013年5月17日]

綺麗な表紙に惹かれて購入。初読み作家さんです。
オトコだらけの光源氏ということで、かなり期待しました。
でも、表紙買いしたせいで思い込んでいたのと違った内容だったので、ものすごく困惑してしまいました。表紙上部♂がてっきり光源氏かと思ったら、下部♂だったんですよね。
私かなり窓口は広くて、許容範囲も大きく、八方美人で来るもの拒まずのウェルカムな腐女子なんですが、なぜかこれはダメでした。きっと、光源氏に対する絶対的な固定観念が潜在意識にあるんでしょうね…

かわいくてちょっと天然な光源氏。彼はとにかくモテまくり次々にオトコと浮名を流していて、年上の恋人の六条御息所の悋気を燃え上がらせてしまいます。モテることが光源氏たる所以なんですが、受の行動となるとどうもただの不誠実としか受け取れなくて、共感できなくて。これが攻だとワルっぽくて女泣かせで魅力的にうつるんですけどね…
一方、そんな光源氏を愛するあまり嫉妬してしまう六条御息所は美男なのに、ちょっと怖すぎました。
なので、最後まで萌えが降りてこなくて。

その他に時代物とはまったく関係のない短編が3編収録されています。あえて共通点をさがすと、攻がみんなセレブで華やかww
「恋するサキュヴァス」は、学園モノ。ドイツ貴族留学生攻×なぜかオトコを惑わせる特異体質受。
学園モノだけど、ちょっと不思議なテイストで、面白かったです。受の子がかわいい。

「エージェント・ゲーマーズ」は、エージェント×ゲーマー専門学校生。不思議な取り合わせのcpなんですよね。こちらも攻がキラッキラwちょっと失笑気味になってしまいますが、悪くありませんでした。

一番納得したのは「恋空のネオン」。まあ、まっとうな作品ということです。社長×売れない画家。王道でした。
JUNEちっくで突拍子もない話もいいですが、せっかくの綺麗な絵柄なのでもう少しデッサンを安定させて、コテコテ王道恋愛ドラマを描いてほしい作家さんです。