悪誉れの乙女と英雄葬の騎士 (ビーズログ文庫)
- KADOKAWA/エンターブレイン (2015年4月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047303911
作品紹介・あらすじ
海賊の娘クレアは、仲間とシェランド国の有する島に降り立つ-"海賊"として"奪う"ために。ところが、突如現れた黒づくめの男に殺されかけた!!男の名は"英雄騎士"アドルフ・フォード。超絶美形だが、凄まじく口の悪い男にあっさりと捕まったクレアは、仲間の命と引き換えに、彼と共に事件の解決を命じられるハメになり…!?えんため大賞優秀賞受賞作!
感想・レビュー・書評
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自分自身の願いを貫くため、負の部分も飲み込んで立つ気概のある主人公。
駄目な所も飲み込んで成長していくので気持ちいい。
アドルフとの関係は恋未満という感じですが、心が通い合っていて良いコンビ。
大きな流れを変えることは出来ないけど、身近な所から一つ一つ大切な物を守ろうというのも、一人の少女の物語として良いと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
好きなものいっぱい詰め込みました!楽しい!っていうのが伝わってきて、読んでて非常に楽しかったです。
主人公ちゃんが元気で生き生きしてて可愛い(´∀`*) -
海賊として育った乙女の冒険物語。
ヒロイン・クレアは、海賊を率いる小型船の船長として認められるために、親方であり義父である大海賊レオンの試験を受けることに。
仕組まれた出会いに驚きも冷めやらぬうちに、さらなる試験にいどむことになったけれど…
自己満足の理想論でしかなくても、自分の想いを貫きたい!そんな海賊の悪名を誉と考えるに至るまでのヒロインの正義感への強さや、思い悩む弱さが丁寧に描かれている作品でした。
テンポ良い掛け合いは楽しかったが、いつものビーズログ文庫よりは自己分析が多くてくどいかな。海賊らしい修羅場の描き方がいまひとつ物足りなかったり、シンプルすぎて裏がなく展開に少々物足りなさがあったりする。
糖度はなく、お互いを讃え合う関係で終わるあたり、物語の終わりとして悪くないが、続刊での進展を期待。
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「悪」という誉れを誇る16歳の海賊姫ヒロインと、正義の名の下の「英雄」という誉れを葬りたい21歳騎士ヒーローが決して譲れない互いの目的の為に共闘する海賊活劇冒険譚です。
えんため大賞優秀賞受賞作というだけあって、デビュー作とは思えないくらい話に勢いがあり面白かったです!
ヒロインは「正義とは何か?」に縛られているようですが、世の中に「正しい義」はなく「己が何を信じて生きていくのか」が大事なのだと思います。
人々が忌み嫌う魔物を守る為に、海賊として生きる道を選んだヒロインは真っ直ぐでとても好感が持てます。
その所為か、ヒロインが図書室で謎の青年に「偽善者」と精神的に追い詰められた時に、(だからってそこ迄言う権利は彼にもない …!)と心底憎らしく思いました(笑)。
物語のラスト近くでようやくヒロインと騎士とは思えないくらい口の悪いヒーローが歩み寄るので全体を通してラブ度は微糖ですが、嬉しい事に続編が7月に発売されるようですので2人の進展とヒロインの力の秘密や益々の冒険活劇を楽しみにしています。
出来れば、初回限定特典SSペーパーのような無意識ないちゃラブを期待します。