【急募】猜疑王の契約王妃(※短期のお仕事です) (ビーズログ文庫)

著者 : 乙川れい

• KADOKAWA/エンターブレイン (2015年12月14日発売)

作品紹介・あらすじ

修道院にて生活する伯爵令嬢のエステラに父親が突然「契約王妃」の話を持ってきた！　とある時期だけどうしても王妃が必要なのに“猜疑王”といわれる国王・ヴィクリスは、美形で有能だが片っ端から人を疑い、結婚・離婚を繰り返す“こじらせ男子”！　早速、数百枚の婚前契約書が渡されたエステラだが、とある罪を浄化したい彼女はとことん信心深い性格で──!?

感想・レビュー・書評

[永杜さんの感想 · 2018年10月1日]

幼い頃修道院に放り込んだ父親が、ふいに現れた。
曰く、半年だけ王妃になってほしい、との事。

一体何故彼女は父親に修道院に放り込まれたのか。
それも半分ほど読んでいけば分かります。
そんな理由の彼女も、１０年かかればこんな女性に…。
院長と父親の指の数の単位が知りたいものです。

天然ボケと、別方向で天然ボケの二人の結婚。
やる事なす事突っ込みやすいものがあって
いやそっちじゃない！　と言いたい箇所ばかり。
なかなか面白いものがありました。

しかしベッドの間の仕切りは、掛布団も含めて？
それだと寝にくいような気がするのですが。

[へきくうさんの感想 · 2018年5月11日]

人も、ときには自分さえも疑う猜疑王（笑）疑心暗鬼になりすぎて、倒れ込んだ契約王妃が何かしら武器を仕込んだのでは？と疑い、署名式時に服を脱ぎ始めるし（笑）甥っ子の侍女は首になってもおかしくないと思うんだけどね。契約王妃ちゃんは修道女もとい修練女見習いなせいか世事に疎く、言動は控えめだけど、いざとなったら身を挺して人を守ろうとする意外と猪突猛進型なのかも!?（笑）

[海さんの感想 · 2017年10月18日]

拗らせ男子ゆえ恋愛色は強くないけど、エステラが真っ直ぐで可愛い。

[sakuraさんの感想 · 2016年4月20日]

【ネタばれ感想注意】

人を信じる事を基本とする修道女見習いの17歳伯爵令嬢ヒロインと、王位継承争いが発端の内乱ですっかり人間不信となり猜疑王と呼ばれるようになった22歳国王ヒーローとの契約結婚から始まるラブコメディです。

「女王座の星が輝く時に王妃不在であれば災厄に見舞われるーー」という伝承の為に、一応伯爵令嬢である修道女見習いのヒロインは父親から頼まれ半年間だけの約束で、王位継承争いですっかり人間不信となり猜疑王と呼ばれている若き国王と契約結婚をする事になります。
今までに王と政略結婚をした12人の元王妃達は王宮内の規則を守れなかったり、無愛想で猜疑心の固まりのヒーローに耐えられなかったりして全員離婚して実家に帰されており、ヒロインは13人目の王妃となります。

…修道女見習いのヒロインは質素倹約、厳しい規律を守る事が基本なので、ヒーローが細かく決めている王宮内の決め事にも難なく順応したりとかなり前向きです。
1巻でのヒロインの功績は、両親がいない淋しさから捻くれてしまった時期国王のヒーローの甥っ子を改心させたり、場所毎にある細かな規律を使用人達にも一目瞭然な標示にして王宮内に貼った事だと思います。

シリーズ（？）を通して火薬の行方を探す事になるのかと思ったのですが、ラスト近くで早々に決着が付くので2巻以降はまた別の事件が扱われるのかもしれません。
ただ、王位継承争いで敗れた王子の娘とその一派の動きは気になるので、その辺りも今後関わってくるのかもしれません。

あと、細かい事かもしれませんが、169頁12行目の「午後五時半」「午後六時」表記ですが、「日の出」ならそれぞれ「午前」になると思います。
自分が持っているのは初刷ですので、2刷以降は修正されている事を願います。

[うらこさんの感想 · 2016年1月23日]

設定が好きなものでしたし、イラストが三浦ひらくさんでこちらも好きでしたので、購入。
うーん、微妙。

何事も疑ってかかる陛下ヴィクリスも、そんな陛下の変なところもいいように捉えるエステラも、なんかコメディ色が強い割に物足りない感じ。
あんまりいい子過ぎると嫌味な感じがしないでもなかったかなぁ。

ラストの感じから次がありそうなんですが、ちょっと様子見かなぁって思いました。

[覇王柴さんの感想 · 2015年12月19日]

エステラの善意に満ちた解釈によって猜疑王ヴィクリスが実際は真っ当な思考回路であることが理解できる、という構成が面白かった。かな？