A子さんの恋人 7巻 (ハルタコミックス)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 468
感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047360211

作品紹介・あらすじ

日本から帰国し自分の答えを見つけたA君。残るはえいことA太郎! 秋が来て「約束の1年」を前にしたふたりが進む道とは? さあ大人げなかった大人たちが、いい大人になれるかどうか――読者の皆さま、ぜひ見届けて下さい。

感想・レビュー・書評

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  • 美大卒の登場人物の等身大の恋愛漫画。
    冴えない優柔不断主人公のA子には最後まで共感できずにイライラしたけど、彼女の選ぶ道を最後まで見届けたくなってる時点で自分も夢中なのかもしれない…。
    登場人物達が素敵だし、阿佐ヶ谷が主な舞台なのも中央線ユーザーとして高評価

  • 許しと解放のラスト。A子から英子へ名前をかえすことで、ずれていた輪がカチッとはまった。最高。

  • 漫画というものは、多くの場合
    登場人物(とりわけ主人公)の考えていることは
    人物自身が自覚し発露する描写より前に
    何かしらのかたちで読み手に届いてしまうものだと思う。

    しかし、このお話では、A子さんの考えていることや思いを
    私は先回りすることなく、一緒に考えることができた。

    この漫画を読むといつも、読んでいる最中は勿論、読み終えた後も
    小説を読んだ時のように浸ってしまったのは、まさにこのことによるのかなと思う。
    考えながら読んでいる分、心にずっしりと残るのだ。

    飄々として見えるあの人も、能天気に見えるその人も、みんな心のうちには様々な熱い思いや譲れないことがある。そんな当たり前だけど見失いがちなことを、ひしひしと感じながら読み終えた。

    これまでA子さんの恋人を読む時はずっと、素晴らしい、素晴らしいと思いながら読んできたから
    どんな完結になるか(おこがましながらも)少しドキドキしていたが、予想をはるかに上回るラストで、魂が震えた(こんな恥ずかしいことも素直に言えちゃうくらい、無敵の気分にさせてくれる漫画!)。


    発売日を待ち遠しく思いながら完結まで追えたこと、心から幸福でした。今年は良い漫画が完結していきますね(ハイキュー、BEASTARSのこと)。

    生涯大切にしたい、読み返していきたい漫画に出会えたことに感謝!

  • 読み終わった後静かに泣いた。A子さんが英子さんに戻って、自分自身を取り戻して(あるいは見つけ出して)。誰とも一緒にならないと思っていたけど、きれいに裏切られた。切ないけど、ふたりとももうお互いがいなくても大丈夫になったんだ。

  • 手元にはあるのだけど
    まだ読んでない本
    最終回から逃げている

  • とても好き

  • ビターだった。
    4巻からの展開がめちゃくちゃ好きだった。
    怒涛の追い上げというか、核心に迫る感じが良かった。

    英子のどっちつかずの態度は好きになれないけど、英子自身も自分の気持ちが本当に分からなかったからこその行動だったんだろうな。

    Alexと永太郎が、英子を想って英子を解放しようとするの、すごく辛かったけど、全員がいい人生を送るためにはそうするのが正解なんだと思えた。
    英子を縛ってたけど、それによって英子との繋がりを持ててたからこそ解放するのに時間がかかったんだろうな。
    2人とも本当に英子を愛してるんだけど、愛してるの意味や解釈が違って、英子に響く解釈を持ってたAlexを選ぶんだなあ……。
    最終的には永太郎は身をひくわけだけど、マグカップも見せてないし、それでよかったの?とは思っちゃう……。
    たぶんあそこでマグカップ出しちゃったら、また英子を縛っちゃうとか英子の選択を惑わせてしまうとか思ってのことなんだろうけど……。
    永太郎の愛してるは「一緒にいたい」で
    Alexの愛してるは「一緒に生きて行く方法をふたりで考えましょう」なの本当にすごいと思った。
    永太郎のは恋とか憧れに近いものを感じるけど、Alexのは生活を作っていく感じがする。
    それこそヒロくんが言ってた「お互いの悪いところをわかった上で『ふたりで許し合って生きていきませんか?』」が本当に刺さる……。
    ヒロくん、好きやな……。

    個人的には、英子は誰も選ばず1人で生きていってほしかったと思っちゃったな……。

    友達の気まぐれさは苦手だったけど、友達想いで、よく観察して理解してるからこそ言える言葉もあって、それによって救われてるんだと思った。

    雁字搦めになってもがいてて、でも現実ってたぶんそんな感じで一筋縄では行かんのだろうな。

    人は鏡と言うけれど、それによって自分を見失うこともあるのか……。

    三角関係ものがあまり好きじゃないんだけど、それは誰かの願いが叶わないからだと思う……。
    好きなのに一緒にいられないのが辛い。

  • 阿佐ヶ谷の細かな描写がとても好き。

  • ぐわ〜

  • 四年前くらいまで、好き=付き合うとか、結婚=好きとか思っていた。でも、だんだん=で表せない何かがあること、好きの違い、持っている言葉の意味の違いに気づく。わたしを見ること、相手を見ること、重ねることは本当むつかしい。だから重なったり、関係性という名前で繋ぎ止めたりする。解放すること、手放すこと、かなしいけど可哀想ではない!!チャーミングなタッチのキャラクターだが、なかなか生々しく人の内側の揺らぎを描いていて高カロリー。A君のI love youの意味、素敵だった。振り返るとA君とA子は、いつも一緒に生きる方法を考えているように思える。ほんとはそういうのを皆んな待っているのかもしれないね〜

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著者プロフィール

一九八〇年千葉県生まれ。マンガ家、アーティスト。二〇〇〇年にマンガ家デビュー。アニメーション、ドローイング、エッセイなど多岐に渡る作品を国内外で発表している。コミックス『はこにわ虫』『いつものはなし』(ともに青林工藝舎)、『うさぎのヨシオ』『A子さんの恋人』全七巻(ともにKADOKAWA)、作品集『近藤聡乃作品集』(ナナロク社)、主な個展に二〇二三年「ニューヨークで考え中」(ミヅマアートギャラリー/東京)、二〇一九年「近藤聡乃展 呼ばれたことのない名前」(三菱地所アルティアム/福岡)がある。二〇〇八年よりニューヨーク在住。

「2023年 『ニューヨークで考え中(4)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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