峠鬼 6 (ハルタコミックス)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047371767

作品紹介・あらすじ

月夜見命(つくよみのみこと)の力を借りて、一言主(ひとことぬし)のもとへと向かった役小角(えんの・おづの)一行。
しかし、三者は散り散りに。
善(ぜん)は月に、小角は近江の都に、そして妙(みよ)は宿敵・三世上人(さんせいしょうにん)のもとへと転送されてしまう!

果たして善は一言主に願いを叶えてもらえるのか。
小角は無事、三種の神器を東宮(あずまのみや)に届けられるのか。
そして妙は、ふたたび生きて小角たちと会えるのか!?

三人の旅は、大きな歴史のうねりに巻き込まれていく――。
神々と人の想いを巡る架空歴史絵巻、緊張高まる第6巻!

感想・レビュー・書評

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  • 円城塔がひと言、「鬼才。」と評した鶴淵けんじの作品第6巻である。
    吾は、新刊発売初日の朝、店頭に駆け込んでしまうくらい本作に惚れ込んでいる。
    古代神話やゲーム性に富んだ物語に精通した知性と、物語を古代の時代的枠組みから溢れさせる想像力と、読む者の目を奪い神域へ連れ去らずにはおかない画力と、登場するキャラクターたちを活き活きと独自ならしめるユーモアの息吹とがそれぞれ極まり、噛み合っているさまには、唖然とさせられ「鬼才だ」とひと言讃えるだけが精一杯だ。

    「かつて、こういう神がいたと信じられていた」
    云々と、現代と古代とを切り分けて捉える古代神話教育マンガとは一線を画する。
    いまをも、未来をも、時間概念の失効した果てまでをも、大胆に射程に収めている。
    本書に接する者は知らず知らず、世界の見方に新たなレイヤーを付け加えられる。

    それにしても、ときどき登場人物たちが「こっち」に干渉してくるのはなぜだろう?
    「こっち」の存在に気づく素振りをみせるだけでなく滔々と説明してくれたり。
    物語の大河が今後どのように蛇行し渦を巻きながら走っていくのか注視しよう。

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