帝都物語 8 未来宮篇 (カドカワノベルズ 78-8)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047778085

作品紹介・あらすじ

昭和45年11月25日、作家・三島由紀夫は、魔人・加藤保憲の正体を暴き"霊的防衛"を叫び、自決した。あれから24年が過ぎた。東京の主要な建物は、周辺から避難してきた人々に開放され、6年前に始まった火山活動は激しさを増し、東京大地震を予感させた。世紀末的風潮の最中、加藤の野望、帝都崩壊を何としても阻止せんとする女が現れた。名は大沢美千代-。彼女こそ三島の魂が転生した姿であった…。

感想・レビュー・書評

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  • 8巻にしてついに、物語執筆時よりも時系列が未来に突入。三原山に続き三宅島、八丈島、浅間山と立て続けに噴火、房総半島の直下型地震群発と天災が続き、東京に避難民が押し寄せた。彼等を収容する為に一時凌ぎの〈解放〉が行われたが、まもなく来るに違いない大震災への諦念と渇望が人心を乱し、無差別に殺人をおかす〈自転車乗り〉たちが新東京の名物になっていた。
    老齢の為いよいよ死期の迫った目方恵子は、将門の神女の役目を継がせる為に三島由紀夫の生まれ変わりである大沢美千代を東京へ呼び寄せる。東京の桜はいっせいに枯死してしまい、桜の下で安らいでいた亡霊達が眠りから覚めつつあった。
    前巻の後に加藤と対決しようとした三島のエピソードが語られる。
    また、戦後加藤を追って東京へ向かおうとしていた鳴滝純一のその後があきらかに。彼の行う不可思議な実験が果たして本当は何のためなのかは次巻以降に判明するのだろうか。

  •  まぁデッドなヒューチャーの描写としてはこんなもんでせう。

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著者プロフィール

作家・翻訳家・博物学者。京都国際マンガミュージアム館長。
平井呈一に師事、平井から紹介された紀田順一郎とともに、怪奇幻想文学の日本での翻訳紹介に尽力。のち活動の幅を広げ、博物学をはじめとして多ジャンルにわたって活躍。
主な著書に『妖怪少年の日々』、『帝都物語』シリーズ(ともにKADOKAWA)、『世界大博物図鑑』(平凡社)、『サイエンス異人伝』(講談社)、『江戸の幽明』(朝日新書)など。『怪奇文学大山脈』Ⅰ~Ⅲ(東京創元社)を編纂。

「2021年 『平井呈一 生涯とその作品』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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