君の色に耳をすまして (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 180
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048653886

作品紹介・あらすじ

声の色が見える僕は、見たくもない人の感情や嘘が見えてしまう。そんな僕が出会ったのは、声を失った透明な女の子だった。だけど彼女の透明な色には秘密があって……。『僕が七不思議になったわけ』の著者、最新刊!

感想・レビュー・書評

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  • 声の色が見えるって素敵やなぁっと心から思った。多分、本当に辛いこともあるだろうけど。
    終始優しい物語でほっこりした。

  • 相手の話す言葉に色が見える、共感覚の持ち主が主人公。相手の言葉から真意が見える為に対人恐怖症。
    そんな主人公が恋したのは、言葉が話せない女の子。
    言葉を話さないから、相手の声が無色で、それが故に居心地が良かったのだけど、恋をした事によって彼女の声に色を求めて…彼女の心を知りたくなるお話。
    なんだけど、ラブストーリーよりはミステリー寄り?

    彼女に何か秘密があるのは割と早めから気づくんだけど、それって何なのかな〜って色々想像したりして楽しかった。相手の生の声、相手を実際に見てないと色が見えないってとこもミソ。ナルホドな!ってかんじ。

    この作者さんは前作も読んだけど、ちょっと不思議な世界というか、ファンタジーとリアルの合わさったような世界を作るのが御上手な印象。

    重くなりそうなテーマをヘビーにならずに、かといって、軽すぎずに読める。

  • 声の色で感情がわかってしまう。そんなことができたら便利だと思うけれど、見たくないものを見てしまったらそれはそれで嫌だなと思います。
    そんな男の子が、真冬さんにもつ恋心のようなものは見ていてもどかしくなったし、嘘をつかれても許せるその温かい心に自分まで温かい気持ちになりました。
    作中に出てくる人はみんな素敵な人ばかりで特に我妻さんは個性的であけすけな感じがとても良かったです。

  • 主人公の芸大に通う杉野誠一は、人の話す顔と声で、その人の本当の心の中を色で見ることができます。そのことで、誠一はいつも下を向いて人の顔を見ないように生活しています。ただ、裏表のない我妻先輩とは普通に話すことができます。そんな誠一がキャンパス内で声を失った川澄真冬と出会います。声がないので、誠一は真冬の心の色が見えません。彼女は誠一と我妻先輩の映像作品のお手伝いをしたいと言います。その条件に古いカセットテープに録音された彼女の姉の歌を映像に入れてほしいと言います。真冬の失った声、誠一から見ると透明な声の色には秘密があります。
    穏やかに始まるこのお話も、秘密が明らかになってくるにつて、悲しくて辛くなってきます。
    透明な声の真冬に惹かれていく誠一を通して、少しずつわかっていく真冬の秘密を追いかけながら、どんどん読み進めることができます。

  • 【『僕が七不思議になったわけ』の著者最新作。
    声の色が見える僕は、透明な君に恋をした。】

     芸大に通う杉野誠一は“声の色”で見たくもない人の感情や嘘が見えてしまうことに悩まされていた。そんな彼がキャンパスで出会ったのは声を失った透明な女の子。『川澄真冬』と書かれたメモ帳で自己紹介をした彼女は、誠一の映像制作を手伝いたいと申し出た。不審がる誠一の前に、古ぼけたカセットが置かれる。そして、彼女は手伝う条件として、テープに録音された姉の歌を映像に入れて欲しいという。
     声の色を気にせず話せる彼女に惹かれ、生まれて初めて心の色を知りたいと願う誠一。だけど、彼女の透明な色には秘密があって――。

  • 読みやすい。
    2,3時間でさーって読める本。
    もう読み終わっちゃった、、っていう感じもなく読み終わったかな〜って思います。

  • 特殊能力ゆえの対人恐怖症
    でも、その能力が効かない障害を持つ女の子

  • (内容)
    声の色が見える僕は、透明な君に恋をした。
    『僕が七不思議になったわけ』の著者最新作!

    芸大に通う杉野誠一は"声の色"で見たくもない人の感情や嘘が見えてしまうことに悩まされていた。そんな彼がキャンパスで出会ったのは声を失った透明な女の子。
    『川澄真冬』と書かれたメモ帳で自己紹介をした彼女は、誠一の映像制作を手伝いたいと申し出た。不審がる誠一の前に、古ぼけたカセットが置かれる。そして、彼女は手伝う条件として、テープに録音された姉の歌を映像に入れて欲しいという。
    声の色を気にせず話せる彼女に惹かれ、生まれて初めて心の色を知りたいと願う誠一。だけど、彼女の透明な色には秘密があって――。

  • 知りたくないはずの、君の色を求めて。

    なんか、もどかしい。感情が色で見えるという力は、設定が上手いな、と思った。肉声で、しかも顔が見えてないとダメってところ。録音とか電話越しとかではダメっていう。で、普段はその力を忌避している主人公が、彼女のことであれば、どんどん知りたくなっている、でも、彼女は声が出なくて筆談(orメール画面)だから色は見えないっていう。

    もっとがんがんの恋愛小説にすることもできたと思う。たとえば、有川浩とかなら。でも、どちらかというと、ミステリ? 彼女に嘘があるのは、早い目に提示されていた。でも、思ったより黒幕ではなかったな、という感想。お兄さんや先輩もミスリードかと思いきや、過去の事件もしくは彼女の秘密と黒幕とか真犯人ではなく。そういう意味では、優しい話だった。もっと後味悪い話にもできたよね、この素材で。

    ということで、ちょっと物足りなさがありました。

  •  芸大に通う杉野誠一は“声の色”で見たくもない人の感情や嘘が見えてしまうことに悩まされていた。そんな彼がキャンパスで出会ったのは声を失った透明な女の子。
    『川澄真冬』と書かれたメモ帳で自己紹介した彼女は、誠一の映像制作を手伝いたいと申し出た。不審がる誠一に、彼女は手伝う条件として、テープに録音された姉の歌を映像に入れて欲しいという。
     彼女に惹かれ、生まれて初めて心の色を知りたいと願う誠一。だけど、彼女の透明な色には秘密があって──。

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著者プロフィール

静岡県出身。2013年電撃小説大賞金賞を受賞。受賞作は2014年『僕が七不思議になったわけ』(メディアワークス文庫)として刊行される。同作は心を打つドラマと魅力的なストーリーテリング、そして衝撃のミステリーとして評判を呼ぶ。2019年「サクラの降る街」で第10回京都アニメーション大賞KAエスマ文庫特別賞を受賞。他の著書に『君の色に耳をすまして』『やり残した、さよならの宿題』(ともにメディアワークス文庫)がある。

「2019年 『終わった恋、はじめました』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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