黒百合の園 わたしたちの秘密 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 146
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048662710

作品紹介・あらすじ

名門進学校で、お嬢様ばかりが通う、華百合女子高等学校。一見、華やかな花園のように思えるが、心に闇を抱えた女子高生たちが大勢いる。恋人を通り魔に殺された上に記憶を失った蓬来みすず。モデルのような容姿でクラスのリーダー的存在、橘綾芽。彼女と対立するグループを形成するクールな汀利香子…。陰湿ないじめ、行き過ぎた万引き、隠れた同性愛、禁断のレイプ、そして事故を装った殺人-黒く染まった美しい少女たちを生々しく描いていく問題作、登場!

感想・レビュー・書評

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  • 引き込まれるミステリー。事件を推理していくのはおもしろい。もう少し過激かと思ったけど、それほどでもなかったです。だから普通に読めます。

  • うーん、なんだかなぁ。湊かなえ的な何か。
    あと、脳機能障害が物理的なショックで改善するってのは、なんかレトロ。

  • 他の本の表紙でshimanoさんのイラストに惚れて、こちらの本もshimanoさんということでジャケ買いしました。
    トントンと調子良くどんどん読んでいけるので読みやすいですが、それ故に読後に何も残らない感じが強いです。
    筆者は女性ばかりの話を書きたいとして書かれた、ということなのですが、その女性たちも過去にこんなことがあった、と出来事をさらっと触られる程度なので、キャラ像が掴めてきた頃に話が終わった印象を強く受けました。
    個人的にはどの女の子も魅力的に感じたので、長編でこの学園の話を一つ一つ丁寧に描いてくれたらもっと自分が望んだドロドロした陰鬱なものが見れたのかなと思います。

  • ジャケットとあらすじを読んで買ってみましたが、期待はずれ。

    三人称なのか一人称なのか分かりづらかった。
    誰が話しているのかも分からなくなるし、読むのに時間が掛かって最終的にみすずと紫生の黒いんだか黒くないんだからのやり取りで紫生を殺す?で終わり。
    内容も視点が多すぎてそれぞれのキャラが薄いように感じた。

  • 秋目人が2013年に発表した小説。お嬢様ばかりが通う名門女子校の生徒の周辺で連続して起こる様々な事件とそこに隠された思惑を描いた作品です。本の帯にはだいぶセンセーショナルな事が書かれていましたが、いざ読んでみると、そこまで煽らなくても良かったのでは?と思う事もしばしば。複数の事件が密接に絡み合ってるのも良かったし、こうやって物語の視点を変えて進めていく手法も好きです。ただ、キャラクターの設定が雑だったような…色々と黒い設定がたくさんあったようなのに活かしきれてなかった気がします。ちょっと物足りなかった。

  • 女の園って怖いなと痛感した話だった。高校という最も多感な年頃ということもありパンチが効いてた。

    まさか、冒頭の語り手が雪だとは思わなかった。葵星々かな、と予想していただけに驚いた。
    その雪が、まさか紫生と異母姉妹とは・・・。
    話が本当によく練られていたと思う。
    最初は、雪にはさほど違和感を感じていなかった。しかし、綾芽が保健室で休んでる時に見たあの光景で引っ掛かりを覚え、注意して読んでいたものの葵星々を操っている者だとは分からなかった。

    その点、利香子の篠山殺しはすぐ分かったが。あれは、西脇の言ってた時期と利香子が言ってた時期が同じでピンときた。
    利香子の綾芽に対する執着は凄いな。本当に綾芽以外はどうでもいいんだな。屋上での紫生による推理が終わって撤収するとき、紫生の親殺しについて薄々感づいたが、同じ穴の狢だと判断して見過ごすんだもんな。

    そんな執着されてる綾芽もなかなか強かな女だが(笑)
    まさか強姦した男を誘って罠にハメて強請るとはたまげた!
    中学でのいじめで余程鍛えられたんだろうが、すげえタフで強かだと思った。

    紫生は怖いね…。雪への復讐を遂げるタイミングと最後のみすずを殺そうとするときのあの飄々とした態度。
    怖い女だ、紫生…。邪魔な母親と父親も殺しちゃうしな。
    みすずを殺そうとするときの会話がほんと怖かった。あんなあっけからんと受け答えしながら、言ってることとやろうとしてることは凄く非情なのにな。ゾッとした。

    しかし、そんな紫生を殺してしまうみすずが一番強かで怖い女なのかもしれない。
    最後の殺すという選択には本当に驚いた。殺すとは全く思わなかった。
    ずっと紫生と一緒だったもんな考えてみりゃ。
    きっとあの後、かつての紫生がそうだったように何事も無かったかのように振る舞うんだろうな。

    しかし、利香子と綾芽がどうなるのか気になる。
    やはり利香子に囲われちゃうかな?

    紫生、利香子、みすずが個人的には怖いかなと思った。
    外面的には利香子が、内面的には紫生が、別枠でみすずが、って感じかな?

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著者プロフィール

1982年生まれ。福島県出身。東京都在住。著書は『騙王』『謀王』『依頼は殺しのあとに』『ショコラの王子様』(いずれもメディアワークス文庫)など。

「2016年 『非モテなオレが5日間でヒロインと出会うまで 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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