狼と香辛料XIIISide ColorsIII (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1231
感想 : 59
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048681407

感想・レビュー・書評

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  • スピンオフ作品。羊飼いノーラが服の仕立職人になるためおとづれた、クスコフの町でのおはなし。犬のエネク視点で物語が語られているのは新鮮だった。

  • ノーラとエレクの話が違った感じで面白かった

  • 背ラベル:913.6-ハ-13

  • 今回は、短編三作と中編一作で構成されています。

    短編は、いつものようなロレンスとホロのやりとりがえがかれています。特筆するような内容はありませんが、二人のあいかわらずの関係性がほほえましくなります。

    中編「羊飼いと黒い騎士」は、ノーラの後日談を、牧羊犬エネクの視点からえがいた、一風変わった趣向の作品になっています。仕立て屋になることをめざしてクスコフの町にたどり着いたノーラでしたが、人びとが出ていって活気をうしなった町には、彼女の望む仕事はありません。それでもノーラは、その町で新しい一歩を踏み出すことを決意するのですが、ちょっと結末を急ぎすぎた感じもあります。

  • 本編のサブキャラクターに焦点を当てた短編集です。特に主人公のロレンス(人間)ではなく、ホロ(狼)やエネク(犬)視点のストーリーは、夏目漱石の吾輩は猫であるを彷彿とさせるものであったように思います。それ以外は特筆すべき点はなく、いつも通り平坦な物語だった気がします。

  • 短編集第3弾。

    『狼と桃のはちみつ漬け』
    薬屋で桃のはちみつ漬けを見かけるも、あまりにも高すぎる価格に手が出ないロレンス。しかし肩を落とすホロを見て、ロレンスは桃のはちみつ漬けの代金を稼ぐべく、景気のいい商会から仕事をもらうのだが……

    『狼と夕暮れ色の贈り物』
    旅の途中で立ち寄った町で旅支度を調えるロレンスとホロ。狼除けのお守りとして売れる銅貨のことをホロに知られたロレンスは、ホロとともに狼除けの道具を作って売れば大儲けできるんじゃないかと思いつくのだが……

    『狼と銀色のため息』
    ホロ視点。草原で革紐に鉛製の飾りがついたものを拾ったホロ。一方のロレンスは、毛皮と貨幣の交換比率で一儲けする方法に気づいたらしく……

    『羊飼いと黒い騎士』
    書き下ろし中編で、エネク視点。リュビンハイゲンから旅立ったノーラの後日談。羊飼いをやめたノーラは服の仕立て職人になる夢を胸に、疫病で人口の半分が死んでしまったクスコフの町を目指すのだが…


    久々のホロ視点のお話に、ロレンスがんばれという気持ちになりつつ。
    『羊飼いと黒い騎士』を読んで初めて、ノーラに好感が持てた、というかノーラという人間を知ることができた。エネクの目を通して見るノーラは思ったほど弱々しくないし、あれこれ考えながらしたたかに生きている。
    エネクとノーラの絆が強く感じられ、希望を持てる読後感もよかった。

  • 短編集。
    甘々なロレンスとホロの話3編と、元羊飼いノーラが、新しい街に行って次なる一歩を踏み出す話。

    短編集での2人の話は物語の進行に応じてどんどん甘くなってくるイメージが。

    [狼と桃のはちみつ漬け]
    遂に出会ってしまった高級桃のはちみつ漬けを購入するために奮闘する話。
    「二人で」やりたいとか、もう結婚してしまえ。

    [狼と夕暮れ色の贈り物]
    男避けに、狼避けの貨幣を首から下げさせる話。
    態度が堂々としてきた感じが。

    [狼と銀色のため息]
    質の悪い狐の毛皮を示す値札を、そうとは知らず自慢のしっぽにつけてご満悦のホロが可愛い。

    [羊飼いと黒い騎士]
    羊飼いをやめたノーラが、服飾関係の職につこうと、疫病で人の減った村に来たら、ゴタゴタに巻き込まれて、教会の司祭につく話。
    疫病で人が沢山死んだ→就きたい職に就くことが可能だ。と安易に考えてしまい、それはある意味正解なのかもしれないけれど、被害を受けた方としては生きるのに精一杯で軽い気持ちで来られても辛いわけで。
    中々人生思い通りに行かないものだと思うけれど、無難な着地をしてくれたようで何より。

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    「狼と香辛料」の最後の短編集
    次からはエンディングへと向かって一直線に進むのではないかと思うが、その前に読むには丁度良い内容だった。
    短編3本、中編1本の構成で短編はホロとロレンス、中編はノーラとエネクの後日談
    短編の方は相変わらずでホロとロレンスがイチャイチャしているのが印象的だった。特にホロ視点の短編は普段とは異なる視点を十二分に楽しめた。
    一方、中編はノーラとエネクの後日談なので当然、ノーラ視点かと思っていたがエネク視点でビックリした。それでも主であるノーラを護り、ともに歩むエネクはカッコよかったし、見た目に反して芯が強いノーラの奮闘は読んでいて胸が暖かくなったよ。

  • 狼と香辛料 13 Side colors 3 (電撃文庫 は 8-13)

  • ノーラの話が印象的。ホロとロレンスの甘いやり取りも、短編ならちょうどいい感じかな。でもやっぱり長編が読みたい気分。そろそろ終わりが見えてきた…

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著者プロフィール

第12回電撃小説大賞《銀賞》を受賞し、電撃文庫『狼と香辛料』にて2006年にデビュー。

「2023年 『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙IX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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