朱色の研究

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048730785

感想・レビュー・書評

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  • 作家アリスシリーズ八作目。
    装丁をはじめとして、夕日や火事の炎など作中の様々な所で、「朱色」という色を意識させる作品です。
    ほんの些細な事柄から、真相を導き出す火村助教授がいつもながら素晴らしい。
    太陽信仰や推理小説について語る場面も興味深く、つい引き込まれてしまいます。
    ちょっと異質かと思う動機も、この作品の雰囲気には合っているような気がしました。

  • 策師策に溺れる。確かに自分が弄した策ならば抜け出すことも簡単と思いがち。しかし、世の中には自分より頭の良い人間は自分程度が考えつく程度の策は簡単に見破ってしまう。完全犯罪は難しい。でもあれだけのヒントだけで全てを見通してしまう火村先生はすごいな(笑)

  • まあまあ。
    朱色について色々出てくる。
    最終的には先入観が鍵になる、とは思うけれども、そこまで印象に残らないのは朱色や犯人のことが強すぎるからかもしれない。

  • 作家アリスシリーズ。
    火村先生がゼミ生から2年前の放火事件を調査を頼まれる事から始まる。

    物語は2部構成のようになっており、事件自体も面白いが、
    ラストの夕日の場面で心情の描き方がよかった。

    あと火村先生の闇が少し明らかになる。

  • これがいちばん好き。

  • 火村英生シリーズ

    火村に相談を持ちかけた学生・貴島朱美。2年前に死んだ彼女の伯母・宗像の別荘で起きた大野有雨子の殺害事件。彼女が陥った朱色恐怖症。原因は叔父の焼死を目撃したこと。叔父を死に至らしめた火事の原因は放火。アリスのマンションに泊っていた火村にかかってきた電話。向かいのマンションで発見した山内陽平の遺体。朱美の従兄弟・宗像正明の叔父だった山内。山内と恋人関係だった有雨子。何者かに呼び出され犯行現場で一晩過ごした六人部。2年前の事件の関係者だった六人部。事件の解決のために別荘にやってきた火村、アリス。浜辺で何者かに撲殺された有雨子。殺害後に石を投げつけられた遺体。六人部と有雨子の関係。放火殺人事件、有雨子の殺害事件、山内陽平殺害事件の関係。

  • 続き物だったので借りた本。

    長編というのもあってか、色々内容が盛りだくさんで面白かった。夕焼けを見に行きたくなった。

  • 1998年11月7日読了。

  • 再読。内容はすっかり忘れていた。トリックは「なるほど~」と思ったが、理由付けが少し貧弱に思う。ああいう理由だけで普通の人は殺人はおかさないと思うが。リスクが高すぎる。

  • 『それは、眩暈の夕焼けから始まった…』

    作家アリスシリーズ8冊目
    今回は夕焼けにまつわるお話です。
    前半はとても盛り上がり話に引き込まれました。
    さすが!と。
    後半は、というか最後がかなり急降下したきがします。
    もうすこしじっくり読みたかった。。。こう、いろんな意味で。

    満月の夜には犯罪が多くなる。みたいなそんな感じなのかな。
    作中アリス先生が言った「世界の終わりみたいですよ」って言葉がとても印象的でした。
    たしかに夕日の朱って真っ赤よりも、落ち着かないような恐い感じがするし。

    作家シリーズにはこういう動機、多い気がします。
    私たちのリアルに潜むようなちょっとした闇みたいなもの。
    理性の境目が見えにくくなっている現代では、分かりやすい復讐なんてものより、今回のような動機のほうが恐いと思いながら最後まで読み終えました。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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