- Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048738194
作品紹介・あらすじ
おまえはいったいなんなんだ?なぜここにいる?長野県安曇野。半年前に失踪した妻の頭蓋骨が見つかり、三井周平は絶望していた。しかし、なぜ、あれほど用心深かった妻が、山で遭難し、しかも現場と思われていた場所から、遙かに離れた場所で発見されたのか?…数日後、沢で写真を撮っていた女性が、一瞬目を離した隙に行方不明になる事件が発生。妻の事故との類似点に気づいた周平が捜索を手伝うことになる。しかし、それは、恐怖の連鎖のきっかけにすぎなかった!人間をあざ笑うように、次々と起こる惨劇。山に潜む、かつてない凶悪なモンスターとは-。
感想・レビュー・書評
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宮部みゆきさん推薦の広告に惹かれて。
旬の実力派俳優を揃えた日本映画を観ているように、一気に読みました。
ミステリーと思って読み始めると、なんだか違う。
前半は静かな恐怖。
後半は一気に畳みかける勢いある展開。
次々と命が消費される物語は好きではありませんが、主人公の周平さんの感情に寄り添うように読みました。
山ではこんなにも人間は無力なのかと自然を畏れ、それでも自然を壊していくのは人であり。
考えさせられます。
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以前読んでいたのにまた手に取ってしまった。しばらく読んで、んっ?これ読んだことあるわってなった。漫画のモンキーピーク的な感じ。
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信州を舞台としたサスペンス。
実際に起こり得た時もなす術が無いのは恐ろしい。
主人公とヒロイン?のキャラクターはパッとせず、今ひとつ好きになれない。
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123:新聞の新刊紹介などで見かけて気になっていたもの。文庫版発売に合わせて単行本のほうを借りるという天邪鬼なことをしました(笑)。
「クライマーズ・ハイ」や「マークスの山」など、山もの(?)は嫌いではないのでたぶん大丈夫だろうと思って読み始めましたが、宮部みゆきさん絶賛の煽りは誇張じゃありませんでした。息をつく暇もないストーリー展開、というか、物語の見せ方がとてもお上手だと感じました。ストーリーテリングというのでしょうか、情報を小出しにしつつ、事件と解決への鍵の両シーンを巧みに織り交ぜ、読者を飽きさせない手法はとても勉強になりました。
物語の真相はかなり序盤から提示されている通りのもので、展開上のどんでん返しやカタルシスはないのですが、それだけに淡々と解決へと迫る登場人物たちの気迫と信念、そして最後に残る自然や野生動物への畏敬の念が鮮やかに描かれていました。
骨太で重厚。ボリュームはけっこうあるけど、最後まで止められない面白さです。 -
もっと何か凄いモノが、例えばエイリアンとかターミネーターみたいな想像を絶するモノとの格闘かと…
でもまあ面白かった。なぜヤツが女性のハラワタやら男性のペニスやらに執着するのか、が説明されると思ってたら無かったので拍子抜け。 -
いやな本を読んでしまった。
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内容は信州の山奥で、本来そこに生息しているはずのないある猛獣が次々と人を襲うという話なのですが、なぜ、その猛獣がそこに生息するに至ったのか?なぜ滅多に人を襲うはずでない動物が人を襲うようになったのか?というところが核心の話です。
やはり生態系を破壊するのは、身勝手な人間であり、それに対する警鐘的な話でもあります。
外来種の稀少動物を興味本位で飼育してみたものの持て余し、しまいには勝手に捨てる(放す)というニュースをよく耳にしますが、自然や動物をマネーゲームで弄ぶのは人間としての冒涜なのかもしれません。
最後は続編を臭わすような終わり方でしたが作者は既に他界してしまっているのですね。 -
信州の山の中で、相次いで女性が失踪。変質者か、神隠しか?
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やっぱしヒグマは怖いぞう。