- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048741804
作品紹介・あらすじ
奥州鎮定の水軍を、筑紫に移せ。-北陸に駐留する将軍・阿倍比羅夫に九州防備の命令がくだる。朝鮮半島への侵攻を狙う大国・唐が、いよいよ百済に矛先を向けようとしていた。迫りくる対唐決戦にそなえ、大海人皇子が大将軍に起用されるが、皇子の身を案じる額田姫王がその前に立ちはだかる。こうして中大兄皇子との確執が生じるなか、国家の総力をあげた海上決戦への準備が進められるが…。美しき歌よみ額田姫王の愛と、史上最大の海戦。古代戦史ロマン。
感想・レビュー・書評
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大化の改新というと歴史の授業で必ず学ぶ項目ですよね。
ですが、それを行った中大兄皇子や中臣鎌足について書かれた本って、ほとんど見たことがない。
だから、歴史の事実としては知っていても、その時代の人達については、信長や龍馬などと違い、その人間像というのはわからないままだった。
この小説を読むと、鋭敏で決断力のある中大兄皇子、常に冷静で思慮深く皇子をサポートする中臣鎌足、兄の中大兄皇子との葛藤に悩む大海人皇子、など、この時代の人物に血が通ってくるような感じがした。
また、話全体も非常にわかりやすく、読みやすかった。
歴史小説好きには、おすすめの一冊です詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
白村江の戦いをテーマにした、古代歴史小説。
この小説の魅力は、章ごとに舞台と人物が変わり、開戦に至までの様々な状況を描いていること。
始まりこそ、日本史上有名な中臣鎌足や中大兄皇子、額田王などが話の中心に出てきますが、大半はそうではない人々が中心に描かれています。
上巻ラストでは、試みられようとした和睦の交渉が実現することなく、攻撃が開始されました。
下巻では果たしてどこまで描かれるのか、楽しみです。