大和燃ゆ 上

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.75
  • (1)
  • (1)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 11
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048741804

作品紹介・あらすじ

奥州鎮定の水軍を、筑紫に移せ。-北陸に駐留する将軍・阿倍比羅夫に九州防備の命令がくだる。朝鮮半島への侵攻を狙う大国・唐が、いよいよ百済に矛先を向けようとしていた。迫りくる対唐決戦にそなえ、大海人皇子が大将軍に起用されるが、皇子の身を案じる額田姫王がその前に立ちはだかる。こうして中大兄皇子との確執が生じるなか、国家の総力をあげた海上決戦への準備が進められるが…。美しき歌よみ額田姫王の愛と、史上最大の海戦。古代戦史ロマン。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 大化の改新というと歴史の授業で必ず学ぶ項目ですよね。
    ですが、それを行った中大兄皇子や中臣鎌足について書かれた本って、ほとんど見たことがない。
    だから、歴史の事実としては知っていても、その時代の人達については、信長や龍馬などと違い、その人間像というのはわからないままだった。

    この小説を読むと、鋭敏で決断力のある中大兄皇子、常に冷静で思慮深く皇子をサポートする中臣鎌足、兄の中大兄皇子との葛藤に悩む大海人皇子、など、この時代の人物に血が通ってくるような感じがした。

    また、話全体も非常にわかりやすく、読みやすかった。
    歴史小説好きには、おすすめの一冊です

  • 白村江の戦いをテーマにした、古代歴史小説。

    この小説の魅力は、章ごとに舞台と人物が変わり、開戦に至までの様々な状況を描いていること。

    始まりこそ、日本史上有名な中臣鎌足や中大兄皇子、額田王などが話の中心に出てきますが、大半はそうではない人々が中心に描かれています。


    上巻ラストでは、試みられようとした和睦の交渉が実現することなく、攻撃が開始されました。
    下巻では果たしてどこまで描かれるのか、楽しみです。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1939年兵庫県生まれ。京都大学文学部卒。63年産経新聞に入社し、大阪本社編集局社会部長、同編集長、東京本社論説委員長を歴任。92年『ソウルに消ゆ』(筆名・有沢創司)で第5回日本推理サスペンス大賞受賞。古代史を体系的に描いた「古代からの伝言」シリーズで話題になる。

「2010年 『青雲の大和 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

八木荘司の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×