彼女と僕の伝奇的学問 (メディアワークス文庫 み 2-4)
- アスキー・メディアワークス (2012年8月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048869003
作品紹介・あらすじ
明応大学・民間伝承研究会のメンバーは、ある"祭事"の『実地調査』のため、山奥にある葦加賀村を訪れた。民俗学初心者の大学1年・能見啓介はその矢先、村の入口で謎の人影を目撃する。その人物に大学の友人「弓立桜花」の面影を見た啓介は、訝しみつつも村の見学を始めた。だが交流を深めるうち、彼らは村人たちの言動に不審な点があることに気づきだす。深夜に蠢く松明をもった人の列。メンバー以外のよそ者への過剰な対応…果たしてこの村に隠された真実とは。
感想・レビュー・書評
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大学生のサークルを題材にする物にありがちだが、一度に何人もの登場人物が出てくる序章に人物紹介を何度か読み直した。
とはいえ伝奇的文学とは難しい単語が並ぶが、意外とすんなり受け入れられた作品でもある。
主人公が実はモテモテな気もするのだがどうにも主人公にひかれる理由がよく分からなかった。
少しずつ謎が解けていくストーリーは読み進める速度も加速していき、途中からは止められなくなる。
次作があるということで登場人物の理解も深まったので実は楽しみにしている作品 -
民俗学について詳しく書かれているため、予備知識もない自分にも十分楽しめるものだった。とはいえ登場人物の行動とストーリーがずれているように感じ違和感がぬぐえなかった。
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誘われて入った民俗伝承研究会にて、祭りを見に行く事に。
そこで見たのは、同じ大学の女の子。
排他的な村で、とにかく何かがおかしい、という
○ツ墓村? というような怪しさ。
とはいえ、あれほどの怪しさも事件もなかったです。
裏と表の祭りがあるだけで、今現在で考えれば
その儀式どうなんだ!? という状態で。
女性の視点から助けたい、と思うのと
責任者として介入は、と思うのは当然。
その考えに染まっているなら、放置してもいいでしょうが
染まってないとなると…と考えものです。
本人の意思、大事です。 -
シリーズ1冊目の割には、登場人物のキャラ説明があんまりない感じで、なんでこんなに怯えるの? とかわからない。
あと、巫女さんの地位が低い理由も謎だ。
あれじゃただの性奴隷じゃん。
民俗学的なアプローチをするなら、そのへんの説明とかほしかったなー。
もっともらしく五行とか出す割には、肝心の歩き巫女とその子孫の話とかあんまりないし、分家筋がいるならそこまでこだわる必要ないんじゃないの? とか??なのが多い。
解説と、実際のやりとりとが一致してない感じ。 -
こういう観点で民族学ってなんか面白いなと思いました。頑張れ七海ちゃん笑
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民俗学を持ち込んだところのスタートはよかったけど、全体に消化不良…
あっという間に読み終わるが、残るものが?
うーん(-_-;) -
浪人を経て大学生となった能見啓介は、高校の同級生・新垣七海に誘われてサークル「民間伝承研究会」に入会した。
そのサークルのフィールドワークで訪れた葦加賀村で12年に一度、子の年に執り行われる祭礼・祈年祭(としごいのまつり)へ赴いた。
山奥の現地で居るはずのない友人・弓立桜花を見かける。
それにより啓介は、村の祭礼の真の姿を見ることになる。
陰陽五行説の五行相生に則って村内を練り歩く”金精様“。
その祭礼に従って行われる隠された真の祭礼。
五穀豊穣と子孫繁栄を祈り穢れを払うための循環から啓介は桜花を助け出せるのか?
50年も前に途切れていた村の伝統。
密かに行われた隠蔽工作は何故バレなかったのかが気になるところだ。
ずいぶん前になるが、日帰りの旅行で金精神社に寄ったことがあった。
その当時、金精様が何かも知らずに立ち寄った私が目にしたものは、それはそれは見事な…ブツだった。
立派なのは良いとして、意外にリアルなソレを直視出来ずに早々に退散したことは良い思い出だ。
ちなみに、この時居た他の参拝者は金精様の頭頂部を丹念に撫でて帰っていった。
自分でもよくわからない嫌悪感と羞恥心により触らずに帰ってきてしまったが、触るべきだったのか? -
ねーわって思いながら読んだ本。
ドラマティック! -
あっという間に読みきってしまった。
民俗学色がベースにある話は、おもしろい。。