やがて魔剱のアリスベル ヒロインズ・アソート (電撃文庫)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 71
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048919418

作品紹介・あらすじ

アリスベル、ビビ、キリコ、矢子&祈…ヒロインたちと静刃の、本編では描かれなかった日常シーンのアソートメント!アリスベルの錬金術の助手に、キリコの体育のコーチに、ビビのストーカー対策にと静刃は多忙でキケンな日々を送る。矢子&祈姉妹がお色気、天然さ、そしてきょうだいの強い絆を見せる『妹は兄のために、姉は弟のために』・貘が神戸で対峙した最強の敵「エネイブル」達との過去を語る『パンスペルミアの追撃者』-書き下ろし新作2篇を含む短編集!

感想・レビュー・書評

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  • 立花アリスベル、京菱キリコ、黛ビビ、原田祈と桃井矢子、獏と公安0課のショートストーリー

  • 3巻の感想でも書いたが、俺はアリアとアリスベルのクロスオーバーに否定的。
    特に、アリアの劣化コピーにしか見えないアリスベル作品には冷めた感想しかもてなくなっている。

    この「ヒロインズ・アソート」はアリスベルの各ヒロインにスポットを当てた5編の短編集。
    1話から4話まではアリスベル世界なのでどうでもいい。評価するならせいぜい☆☆。
    ただ、5話は獏を主人公にしつつも、大半の登場人物がアリアからの参加になっている。
    この5話だけは、アリアファンなら気になる要素が目白押し。
    ということで、この一話の重要性をかんがみて、評価が★★★★になった。

    それしてもまあ、この5話はアリアワールドの未来世界になるわけだけど、ずいぶんといろいろ盛ってきた。
    あとがきにもあるが、アリアの作品内時間は2009年の4月、主人公の遠山キンジが高校二年生になった直後からスタートする。
    15巻で2010年の正月が描かれている。16巻でどれくらい時間が進んだかちょっと記憶していないが、まあ新学期はまだ迎えていないはず。
    2010年の1月か2月くらいだろうと思われる。

    同じ世界で展開されるアリスベルはというと、1巻は2013年の4月からスタートする。
    アリア16巻から3年以上経過していることになるわけで、キンジやアリアはこの時点で19歳か20歳になっていると思われる。

    この「ヒロインズ・アソート」の第5話では、2013年1月、獏とアリスベルがアリアやキンジに襲われるエピソードが語られる。
    アリスベル1巻スタートよりも3ヶ月前の話なので、アリスベル主人公の静刃は登場しない。
    登場するのは、20歳前後に成長した遠山キンジ、アリア、レキ。
    そんで、キンジがパートナーを組んでいるのは成長したキンジよりも年長の獅堂という男。

    この未来アリアではいろいろと設定が盛られている。
    ・遠山キンジが公安0課の男(獅堂)と行動を共にしている
    ・キンジは獅堂の部下らしい
    ・キンジはどうやら武偵をやめている?
    ・キンジは東大に進学している
    ・キンジはアリアやレキと仲たがいをしている

    アリア達とキンジが仲たがいするのはいつものことなのでそれほど驚かないが、他の要素に関してはそれなりにボリュームのあるエピソードが必要になってきそうだ。

    まず、キンジと公安0課、獅堂、乾との出会いや交流。
    アリアと別グループに所属することになるエピソード。
    東大入学とキンジのキャンパスライフ。

    そのほかにも、アリア、アリスベル世界では2011年に東日本大震災が発生することになっている。
    アリスベルでは過去の出来事だが、アリアワールドでは1年以上先の出来事。
    どう扱うのか、扱う気があるのか、気になるところである。

    2009年4月、キンジがアリアと出会う
    (あらかた飛ばして)
    2009年12月、香港タンカージャック事件
    2010年1月、修学旅行IIの補修として、ジャンヌらとパリへ飛ぶ
    2010年1月(アリア15巻)、キンジと静刃が一戦交える
    2010年?月(アリア16巻)、アリアワールドにアリスベル登場
    2010年11月(アリスベル3巻)アリスベル、静刃、獏が2013年からタイムスリップ
    同月、獏らをアリアが急襲

    2013年1月、獏とアリスベルをキンジらが襲撃
    2013年4月、アリスベルストーリースタート

    何がどうなって、どこで何が起こるのか、気になる。
    静刃らは2010年の11月にタイムスリップするわけだが、アリア作品ではさらに過去の2009年12月(タンカージャック事件)ですでに魔剣、妖刀の名前が登場する。
    ということは、静刃達は2010年11月のあと、さらに過去へとタイムスリップしたことになる。
    緋陽門を開くのがアリアなのか鵺なのかはわからないが、少なくともアリスベル側で一冊分以上のエピソードは必要になりそうだ。

    つーか、アリスベルとかどうでもいいから、もっとアリアワールドを進めてほしいね。
    現時点で16巻まで続いているキンジの人脈と、たったの4冊しか出ていない静刃との人脈ではキャラクターの厚みが違う。
    数少ないアリスベルキャラもほとんどがアリアキャラの劣化コピーだし。
    もっと全然別のタイプにするか、別世界の話にすればよかったのにとつくづく思う。

    大学生になった遠山キンジの新章も非常に興味深いが、むしろプレアリア、アリアが登場する前、キンジが高校一年生のときのエピソードや、中学生のころのエピソードも読みたい。
    アリスベルとか書いてないで、キンジ中学生偏やキンジ大学生偏に力を注いでほしかった。ホントに。マジで。

  • 各キャラクターと静刃の外伝。
    話自体には繫がりがなく、それぞれのキャラクターの個性が出てるものです。
    と思っていたのですが……。
    アリスベルの3巻読んでから、読めばよかったと
    後悔するも遅く、ネタバレをされた気分です。
    というわけで、この巻の最後の物語だけは3巻の補足というか、そんな感じの内容でした。そのため、最後のものだけは感想書きません。
    3巻読んだあとで、また読もうかなぁと思います。

    さてそれぞれのキャラクターの個性が出てくるこの外伝ですが、
    それぞれの個性が本当に出ているもので、
    例えば、アリスベルであれば、いちご大福。
    ビビであれば、可愛いもの好きと。
    戦闘がないとこういう展開もあったんだなぁと、日常って大事なんだなと思いました。
    非日常だからこそ、異能の戦いは輝けるのですがそういうのばかりだと、へんてつもないものになってしまいますし、こういう息抜きものの大事さをこの巻で思い知った感じです。

    というわけで、三巻読もう……。

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著者プロフィール

第3回MF文庫Jライトノベル新人賞優秀賞を受賞。代表作は『緋弾のアリア』。

「2016年 『やがて魔剱のアリスベルVI さらば妖〓(刀刀刀)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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