妖怪解析官・神代宇路子の追跡 人魚は嘘を云うものだ (メディアワークス文庫)

  • KADOKAWA
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049123418

作品紹介・あらすじ

神代解析センターの宇路子さんは妖怪にやたら詳しい。そんな美貌の科学 者の元に、新米刑事の陸が怪事件の手掛かりを求め押しかけて来て──。 新コンビが人魚の秘密を解き明かす!ただし、人魚の嘘にはご注意を。

感想・レビュー・書評

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  • ミステリー仕立てだが、人魚が存在するのが前提となっているからファンタジーミステリーか。正義感が強く生真面目な刑事・御堂陸と民間の解析センターの神代宇路子(名前が正体のヒントだよねえ)がコンビを組んで、地方の都市で起こる人魚を巡って複雑に絡み合う事件を解決していく。二人ともなかなか魅力的な主人公たちである。黒幕の黒幕の黒幕が現れるところなんかいいねえ。荒唐無稽な話だけど面白い。

  • これは新しいシリーズになるのかな?人魚に関する考察は面白いですね。特に殖え方に関する考察はちょっと思いつかなかったです。

  • 【妖怪のことなら、宇路子さんにお任せを。】

     鷹橋川で発見されたミイラ化した遺体の上半身と、それに合致する巨大な魚の下半身。
     怪事件に悩まされていた新米刑事の御堂陸は、手がかりを求め、美貌の科学者・神代宇路子の元へ押しかけることに。私生活はちょっぴりだらしないが、妖怪、特に人魚について語り出すと止まらない彼女は、陸が追う事件についても何か知っている様子で──。
     生真面目な刑事と妖艶な解析官が人魚の秘密を解き明かす! ……ただし、人魚は嘘をつくことがあるのでご注意を。

  • 妖怪小説? 人魚が主題。川から発見されたミイラが実は…
    科学解析官の女性と新人刑事がコンビを組んで人魚に纏わる謎を解く。
    結構文字数多いなと思ったけど、テンポが良い文体ですんなり読めました。

  • 陸くんがかわいいやつです。一緒に仕事したら疲れそうだけど

  • 「殺人魚事件」
    切り分けられた上半身と下半身。
    都合の悪い事は揉み消し自分たちの都合のいいように解釈するというのは、どんな状況であれ一番してはならない事だろうな。

    「初級人魚概論」
    情報提供の代償は。
    いくら自分の正義を貫けず居心地の悪かった場所かもしれないが、こんなあっさりと手放してしまえるものなのかという事と事務処理の速さに少し驚いたな。

    「少女の消える町」
    アルバイトと称して連れられた場所。
    危険だなどと考えもせず怪しげな場所に足を踏み込んでしまう程魅力的なアルバイト内容だったのだろうが、そういう美味しい話にはやはり裏があるよな。

    「火気厳禁」
    連続放火をしていた人物は。
    何故あんな妄想に取り憑かれたのかは謎だが確かに職業柄平然さえ装っていれば簡単にできる犯行であるけれど、これも誰かの入れ知恵なのかもしれないな。

    「海和尚」
    売り捌く現場を取り押さえるつもりが。
    本当の売り手だとしたら副作用について何も知らないのは不自然な事だと思えば彼もまた魅力に魅せられた者と言われて納得したが、劣化版はどうやって造られているのだろう。

    「人魚は嘘を云うものだ」
    全ての事件の本当の黒幕。
    犯人にも驚いたが彼女との接点や疑わしき経歴の本当の意味が分かった時は彼同様一瞬話している意味が分からなくなったが、人魚の伝説とは本当だったのだなと思った。

  • 徹頭徹尾人魚一本というのは、なかなか読み応えがありました。
    大体他の妖怪ネタが絡んでの本命の妖怪登場!な展開が多い中、これは新鮮。
    人魚特有の個性や設定を存分に活かしたネタたっぷりで楽しめました。
    人魚のミイラ、不老不死、様々な容姿をした人魚に歌う人魚。
    ただ人魚が嘘をつくというネタは知らなかったので、それも面白かったです。
    宇路子さんのご高説が某妖怪学徒と同じように長いのですが、こちらは割と陸くんがぶった切ってくれるので、その点も新鮮。
    そう思うと、ちゃんと聞いてくれるユーレイちゃんいい子だ……
    陸くんも違う意味で凄くいい子でしたが。
    今時ありえないほど真っ直ぐで素直でした。
    一方で、彼の元相方が怪しいと思ってたけど、それ以上に怪しい人続出。
    元相方さんは寧ろ味方になってくれたのは、安心できてよかったなあ。
    何しろ陸くんの恩人や関係者が割と敵だったからなあ。
    今回は連続ドラマのように、章の切り替わりが前回の場面や台詞を引き継いだ形になっていたのも新鮮でした。
    また新しいパターンの峰守先生作品に出会えて気がします。

  • 新シリーズの開始。
    ものスゴ、面白かったので今後に期待大です♪

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著者プロフィール

小説家。2008年に『ほうかご百物語』でデビュー。著作に『少年泉鏡花の明治奇談録』『金沢古妖具屋くらがり堂』『今昔ばけもの奇譚』『ゲゲゲの鬼太郎(TVアニメ第6期ノベライズ)』など。予言獣を扱った作品に『ほうかご百物語8』、『絶対城先輩の妖怪学講座 十』(いずれもKADOKAWA)、『アマビエを探しに』(『文芸ラジオ』8号)などがある。
○推し予言獣は「左立領」。中に二人くらい入っていそうなデザインが着ぐるみ怪獣愛好家としてはたまりません。

「2023年 『予言獣大図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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