初恋ロスタイム -First Time- (メディアワークス文庫)
- KADOKAWA (2019年8月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784049126273
作品紹介・あらすじ
普通の高校生活を送る僕・相葉孝司に突然起こった「自分以外の時が1時間だけ止まる」という不思議な現象。それは毎日、午後1時35分に起こるようになった。
好奇心を抑えられず、学校の外に繰り出した僕は、そこで僕以外にも動ける女の子・篠宮時音と出会う。彼女と共に時が止まった世界を楽しむうちに僕は、彼女に恋をした。
でも、彼女は大きな秘密を抱えているようで――。
実写映画化作品を大幅加筆修正し、装いを新たに登場!
感想・レビュー・書評
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「制止した街の中で」
同士を見つけた瞬間。
限られた時間の中で賭けではあるが、パニックになった彼女の言動よりも彼の考えは一番得策であったろうな。
彼だけが知る二人の共通点だが、この交わりがあったからこその世界なのだろうか。
「時間泥棒に気をつけて」
動かない時の中なら。
彼女が一度躊躇したにも関わらずロスタイムの事を思い出した途端に、要望を口に出し始めたのが少し気になるな。
二度楽しめると考えれば面白い現象かもしれないが、逆を言えば虚しさ等も二倍なんだよな。
「僕と彼女の特異点」
嘘みたいな本当の話。
酷い事をしていた内に彼女も居たなら分からなくもないが、罪もない一人娘の命を救う事を拒絶するなど元だとしても最低だな。
今度は彼女だけが知る二人が交わる事になった理由だが、彼の知らぬ何か接点があったのだろうか。
「時の鼓動が聞こえる」
二人以外に動けた人。
一瞬の違いに違和感を抱いたのは彼の観察眼の鋭さだろうが、初日の言動を思い返すと少し所かかなり勇気のいる行動だったろうな。
彼の言葉により未来が変わったのは確かだが、二人が出会う事はもうないのだろうか。
「ロスタイム」
再び動き出した時は。
彼女の為にどれだけ彼は努力したのかなんて想像も付かないが、そこまでしてでも救いたい唯一無二の存在だったのだろうな。
夢など無いと言っていたが、最期の日を見た瞬間に彼の中で変化が訪れたのだろうな。
「ホワイト・ロジック」
嘘の中に隠れた本音。
どれだけバレずに必死にロスタイムを過ごしていたのか考えるだけで辛いが、彼が鈍感だったおかげで助かる事もあったろうな。
ロスタイムの間にしか動けない彼女にとって、あの時間は幸せな一時だったのだろうな。 -
あとがきから読む派の人は、その近くのページにある参考文献リストがある意味致命的なネタバレになっているので注意
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『娯楽』★★★★☆ 8
【詩情】★★★★☆ 12
【整合】★★★★☆ 12
『意外』★★★★☆ 8
「人物」★★★★☆ 4
「可読」★★★★☆ 4
「作家」★★★☆☆ 3
【尖鋭】★★★☆☆ 9
『奥行』★★★☆☆ 6
『印象』★★★★☆ 8
《総合》74 B -
普通の高校生活を送る僕・相葉孝司に突然起こった「自分以外の時が1時間だけ止まる」という不思議な現象。それは毎日、午後1時35分に起こるようになった。
好奇心を抑えられず、学校の外に繰り出した僕は、そこで僕以外にも動ける女の子・篠宮時音と出会う。彼女と共に時が止まった世界を楽しむうちに僕は、彼女に恋をした。
でも、彼女は大きな秘密を抱えているようで――。
実写映画化作品を大幅加筆修正し、装いを新たに登場!