[映]アムリタ 新装版 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 394
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049128161

作品紹介・あらすじ

芸大の映画サークルに所属する二見遭一は、天才とうわさ名高い新入生・最原最早がメガホンを取る自主制作映画に参加する。
だが「それ」は“ただの映画”では、なかった――。
TVアニメ『正解するカド』、『バビロン』、劇場アニメ『HELLO WORLD』で脚本を手掛ける鬼才・野崎まどの作家デビュー作にして、電撃小説大賞にて《メディアワークス文庫賞》を初受賞した伝説の作品が新装版で登場!
貴方の読書体験の、新たな「まど」が開かれる1冊!

感想・レビュー・書評

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  • やーばい…
    何だこれは…

    第一声が『ヤバいモノを読んだ…』でした…(๑°ㅁ°๑)!!✧


    ーーーーー

    芸大の映画サークルに所属する二見遭一は、天才とうわさ名高い新入生・最原最早がメガホンを取る自主制作映画に参加する。
    だが「それ」は“ただの映画”では、なかった―。

    ーーーーー


    Twitterのフォロワーさんのおススメで読みました。

    229頁のライトノベルで、もう一気読み。

    『キネマ・マグラ』という映画サークルで俳優をする事になった主人公二見。
    監督をする天才、最原最早の絵コンテを読み耽り驚愕する。

    ありがちな大学のサークル内での恋愛ごっこと思うなかれ。

    れっきとしたミステリであり、SF(?)っぽい要素も含み…何やら読後に残るこの、もやっとした感覚……(°ω°)

    この気持ちをどうすればいいのかっ!

    シリーズ6冊みたいで、続きを購入しておかなかった事を後悔…。
    (でも、話は繋がってなさそう)


    映画を制作する上で何千何万人を感動させる映画を作るにはどうしたら良いかという質問に答える最原さん。

    ーーーーー

    対象とする人間群に対して、平均的で普遍的なテーマを扱って撮れば良いと思います。砕けた表現を用いるならは『広く浅く』ということです。
    (本文より)

    ーーーーー

    映画でも漫画でも小説でも当てはまる解答だ。

    ーーーーー

    上映時間の中で、見た人を笑わせて、怒らせて、泣かせて、希望を抱かせて、失望させて、願わせて、祈らせて、諦めさせて、死にたいと思わせて、それでもまた生きたいと思わせる。そういうことです。(本文より)

    ーーーーー

    これは、心に残る小説を読んだ後に訪れる感情じゃないか…!!!


    そんなふうに作品を読んだり見たりしたことなくて、結構衝撃だったのですが、芸術においては当たり前の事なんですかね。(私だけ?ꉂ(꒪ロ꒪)!!)

    すっかり最原さんの言葉に魅了され、ペタペタと付箋を貼り付けていた私。(^▽^;)

    登場人物少ないし、言葉の運び方がうまいのか、ラノベ特有の気楽さなのか、とにかく続きが気になって読みたくなる。

    その上面白い!!

    好きです( *´꒳`*)♡この作品

    続編買います!

  • 軽妙な会話劇のテンポが心地良い。
    と思って結末まで読むと、その会話の楽しさが一気に怖くなってくる。
    なんだこれ……未知の読後感だ……

    ただひとつ言えるのは。
    最原最早はヤバい。好き。

  •  映画サークルに所属する主人公が天才と呼ばれる新入生の最原最早と自主制作映画を作っていく、という青春小説かと思いきや、映画制作の中に仕込まれた不可解な謎や最原最早の目的が何なのかが分かったとき、途轍もない狂気を感じた。また終章の展開は読者をさらに驚愕させるもので、「読者によってはこれはホラーといえるものだ。」という感想も浮かんだ。

  • 野崎まどさんのデビュー作品を読むことができました。野崎まどさんを知るきっかけになった「バビロン」三部作へと繋がる片鱗が伺えました。
    人間という生物を科学者の目線で眺めた上で、閾値を超えた人間が及ぼす影響を観察しているような作品です。主人公は読者寄りの人間で、いわゆる多数派の人間の目から、超越した人物と接していきます。主人公と一緒に、閾値を超えた人物のことをなんとか理解し、解釈していくプロセスに引き込まれていきます。時にコミカルな面もあり学園恋愛物語の展開に、読者としてはいろいろと気になることになり、ページが止めることなく最後まで導かれていくのです。
    本書に登場する絵コンテのごとく、野崎まどさんの本作品で、自分自身も何かしらの影響を受けてしまっているのかもしれないという「不安」な気持ちを持ちました。ただ、受けてしまった影響を認識できていない可能性もあり、何事もなく野崎まどさんの次の作品も手に取るのです。

    現実の世界で、強烈なサブリミナル効果を作ることができるのか?
    この方面の文献を調べたくなりました。

  • 作者紹介の欄から "ツッコミ" たくなる。

    軽快なテンポとライトな文体がゆぇ、気が付けば 野崎まどワールドに引き込まれて行く。

    芸大の自主制作映画……
    天才と称される 最原
    はたしてそれは 映画か? それとも………

  • 予想外の結末。ジャンルは不明。文体はライトでさくさく読めた。天才少女の掌の上で転がされるお話。
    最早さんがなぜそんなことができるのかとか、そんなことできるのであればDARPAとか気づいていて色々応用してそうとか色々ツッコミどころはあるが、そこはファンタジーとして読んだ。

    あまり人間味のない性格の最早さんが、そんなに元カレを引きずるんかなというのが違和感だったが、最後の結末が真の理由とすれば納得。

  • 野崎まどすげぇ…言葉にしようとするとネタバレになってしまうから何も言えないわ…これデビュー作なの…?これは読んだ人と語り合いたい。うわぁ…うわぁ…油断した…

  • 200ページ弱しかないのにこんなに引き込まれるとは思わなかったです。
    人格全て変わっちゃうけどどんな映画なのか
    観たい自分がいますw

  • 不思議な雰囲気の作品。好きな人ならずっとここにいたくなると思う。

  • 面白くて一気に読んでしまった。

    最初のレンタルビデオ屋の時点で、既に変化していたことを仄めかしていたのか、、、

    怖い
    でも可愛い。

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著者プロフィール

【野崎まど(のざき・まど)】
2009年『[映] アムリタ』で、「メディアワークス文庫賞」の最初の受賞者となりデビュー。 2013年に刊行された『know』(早川書房)は第34回日本SF大賞や、大学読書人大賞にノミネートされた。2017年テレビアニメーション『正解するカド』でシリーズ構成と脚本を、また2019年公開の劇場アニメーション『HELLO WORLD』でも脚本を務める。講談社タイガより刊行されている「バビロン」シリーズ(2020年現在、シリーズ3巻まで刊行中)は、2019年よりアニメが放送された。文芸界要注目の作家。

「2023年 『タイタン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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