幽霊と探偵2 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 80
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049149418

作品紹介・あらすじ

記憶を失くした幽霊の人香を相棒に、探偵事務所を営みながら人香失踪の真相を探っている元刑事の巻矢。
元の職場での警察手帳紛失事件や、不思議な着ぐるみにまつわる謎を解決していく中、妹を助けてほしいと依頼に来た人物にはめられ、二人は廃ビルに監禁されてしまう。
巻矢の許に持ち込まれたそれぞれの謎は、やがて行方不明となっている人香の足跡に繋がっていき――辿り着いた先に待っていた意外な真実。心優しき幽霊と苦労性な探偵を待ち受けていた運命とは――!?

感想・レビュー・書評

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  • 記憶をなくした幽霊・人香が何故殺されたのか。それを突き止めるため探偵となった巻矢。
    探偵事務所に持ち込まれたバラバラの事件がやがて一本に繋がっていき…

    巻矢が刑事を辞めた事で、警察の当たりが強く不憫な所もありましたが、まさかの人が犯人とは…でも、それはまだ真相には辿り着けずもどかしいです。

    次巻辺りでもう少し動きがある事を期待しています。

  • あぁ、あの人であってほしくなかった。
    大福くん、ナイスキャラで好きだったんだけどな。最後の巻矢との会話の、悪びれなさが切ない。
    篠田も千葉もいなくなったというのに。
    巻矢も苦労が絶えないけど、あの強さは本当に素晴らしいと思う。
    人香、あの後どうするのだろう。まだ、巻矢といるのかな。
    きっと、そうなんだろうな。
    次作で実行犯が明らかになるんだろうか。
    そうなったら、若葉も少しは巻矢への態度を軟化させてくれるといいな。

  • 幽霊なんだから死亡は確定だろうと分かっていたけれど、実際に例の場面に遭遇すると思いのほか堪えた。
    自分でこれなら、彼を捜すことを生き甲斐にしていた巻矢の心境を思うと。

    という訳で、人香の事件について大きなる進展のあった2巻。
    全てが全て明らかになる訳ではないけれども、作中の関係のなさそうな、とっ散らかっていた小さな事件たちが最後繋がったのには驚いた。
    そして、人香を陥れた人物の正体と、その人が「完全悪」ではなかったことにも。

    今回の犯人たちは、大なり小なり同情できる余地もあって……最初の事件の人はそうでもないか、ともかく、こう解決してすっきりできる話ではなかったように思う。
    現実の事件も、善悪が綺麗に分かれるものばかりではないだろう。
    そもそものジャッジが人によりけりだろうし。

    また、時間軸が前後するので、構造は面白いながら複雑という。
    現在の時間軸の方が気になって、過去の振り返り事件が頭に入ってこないことも少々。
    前述通り、小さな事件が起きて、とっ散らかっているようなのに、全部関わってくるから。
    読み終えてその構成力に驚くという。

    という訳で、驚かされてばかりの2巻だった。
    まだ謎は少し残っているけれど、大半はけりがついたので、これで終わる雰囲気なんだろうか。
    でも巻矢自身がこれは一つの区切りにすぎないと言っていたし、残されたものもある。
    3巻が出ることを期待したい。

  • 元刑事の探偵・巻矢と幽霊の相棒・人香のコンビに訪れる相変わらずのささやかな謎。しかしある人物に監禁された廃ビルから始まった巻矢の災難は周囲の人間を巻き込みながらやがて人香失踪の真相に繋がっていき――!?

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著者プロフィール

福岡県出身。2008年に第15回電撃小説大賞《選考委員奨励賞》を受賞。翌年、受賞作『神のまにまに!』で電撃文庫よりデビュー。他の著作には、TVドラマ化された『探偵・日暮旅人』シリーズ、『天保院京花の葬送』シリーズ(共にメディアワークス文庫)などがある。

「2023年 『幽霊と探偵2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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