- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784054019249
感想・レビュー・書評
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石田三成の扱いが不憫。大谷・真田昌幸がものすごく仕事の出来る人だった。真田幸村がどことなくヤン・ウェンリーを思わせる…
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とりあえず最初は今注目している作家先生ということで。<br>
しかしこのブログ、一冊ずつしか登録できないのか。ま、そりゃそうか。<br>
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久住先生の記念すべき一冊目。<br>
歴史好きが高じての脱サラ作家というプロフィールがたまらなく親近感を覚える(言ってろ<br>
IF戦記物といえば、一時はやりましてそのせいであまりに荒唐無稽な作品が多くなりましたが、この先生はかなり歴史に忠実です。<br>
当時の戦が鉄砲と槍衾によって決せられたこと、そもそも農民兵中心の軍勢では命がけで戦う物などほとんどおらず、それゆえ数というものはあてになるようであてにならないことなどよく描写されております。<br>
単にリアリティなだけでなくこの時代の男たちにしか理解できないだろう男の生き様なども思い入れ十分に描かれております。今後に期待大ですね。<br>
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この先生、現在異説太閤記というシリーズをスタートさせておられることからもわかるとおり、どうも豊臣ファンみたい。豊臣と徳川に対する考え方はわかったので、そのうち織田信長についても書いてもらいたいものです。<br>
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内容はその名の通り、関ヶ原合戦を題材にしたもの。<br>
関ヶ原合戦で石田三成が親友・大谷吉継に挙兵を打ち明けたとき、吉継は勝ち目なしと諫めたものの受け入れられず、敗北を承知で西軍の参謀役を務めたのは有名なエピソードですが、<br>
この本では家康の会津討伐よりずっと前、史実より二月ほど早く吉継が三成から挙兵を打ち明けられ、三成が吉継の策を受け入れているところがIFポイントのようです。<br>
史実ではほとんど手遅れの計画を繕いなおしただけだった吉継が、ことの始まりから自由に手腕を振るっていたらどうなっていたか?<br>
大変興味深いテーマですが、いかんせん大谷吉継ってのはマイナーみたいだなあ。歴史好き、戦国好きなら知ってる、って程度のメジャーさなのが痛いところ。<br>
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とりあえず一巻の見所は三成と吉継の一対一のやりとりの場面でしょう。<br>
まさに男と男の会話って感じです。